狙いは8億円?ドンファンの会社 「破産手続開始」に遺族が大困惑 | FRIDAYデジタル

狙いは8億円?ドンファンの会社 「破産手続開始」に遺族が大困惑

野崎幸助氏が所有していた債権約8億円が狙いか 遺言書の裁判が終わっていないのに、田辺市が突如として申し立て

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『アプリコ』で取材に応じる生前の野崎氏。後ろに見える棚には、貸金業の債権者のファイルがズラリと並ぶ

「なぜ、このタイミングで……」

10月初旬、突如として「紀州のドン・ファン」こと野崎幸助氏(享年77)が創業した会社の破産手続き開始決定がされたことが発覚し、遺族が困惑している。

破産手続きが始まったのは、酒類販売業・貸金業の『アプリコ』とその関係会社である『アンカー』の2社。野崎氏は’18年5月24日に怪死を遂げ、同年夏に妻の早貴被告(25)が同社の代表取締役に就任していた。しかし、周知の通り早貴被告は’21年4月に夫を殺害した容疑で逮捕されており、現在も和歌山市内の拘置所に勾留中である。

代表者が不在のなか、いったい誰が破産を申し立てたのか。本誌は「破産手続開始申立書」を入手。そこに記されていた「申立人」は、田辺市だった。田辺市の狙いについて、野崎氏の会社関係者はこう語る。

「市の調査によると、社長(野崎氏)は個人の資産から『アプリコ』『アンカー』に約8億円もの貸し付けを行っていたとされている。2社に対しては他にも債権者がいるが、破産させることにより、他の債権者を事実上排除することが可能になる。田辺市の狙いはそこでしょう」

とにかく遺産が欲しい

『アプリコ』の会計士が作成した野崎氏の「遺産目録」。『アプリコ』『アンカー』への8億円超の貸付金が記されている

しかし、ここで問題が一つ。それは野崎氏の遺言書だ。野崎氏が残したとされる遺言書には〈全財産を田辺市に寄付する〉と書かれており、’19年9月に田辺市は遺産の受け入れを表明。田辺市が作成した資料によると、野崎氏の遺産は約13億円に上るとされ、市はその相続費用としてすでに約1億8000万円もの予算を計上している。

しかしこれに対し、遺言書が捏造されたものであるとして、’20年4月に「遺言無効」を求めて遺族が提訴。莫大な遺産の行方を巡る裁判は現在も続いている。遺言書裁判に詳しい弁護士が語る。

「田辺市は『アプリコ』『アンカー』の債権者として、破産を申し立てました。これは、自らが野崎氏の財産について遺贈を受けたという前提でのこと。しかし当たり前ですが、遺言無効確認訴訟の結果いかんでは、田辺市の権利が認められない可能性がある。遺言の有効性に疑義があるにもかかわらず、行政がなぜこのタイミングで破産申し立てをしたのか。不可解でなりません」

本誌は田辺市に対し、破産申し立ての理由を取材した。しかし市の担当者は、

「お話しできることはありません」

という対応だった。なぜ田辺市は、遺言書裁判の結論が出る前に非常識ともいえる破産申し立てに打って出たのか。

「社長がやっていた貸金業には、過払いがいくつか発生している可能性があるんです。実際、現在も係争中の過払い請求裁判がある。今後、次から次に過払い請求の裁判を起こされる前に、破産させて債権を確定させたかったのかもしれません」(前出・野崎氏の会社関係者)

これが事実だとすれば、遺産欲しさのなんとも身勝手な理由である。野崎氏の実兄である豊吉さんはこう嘆息する。

「故人を少しでも敬う気持ちがあるなら、幸助の墓参りくらい来るはずでしょう。田辺市長と幸助は面識があったのに、通夜葬儀にすら顔を出さなかった。田辺市の態度には、とにかく早く遺産が欲しいという印象しか受けません」

多額の税金が投じられているだけに、ドン・ファンの遺産の行方は地元市民にとっても重大な関心事項だ。なぜ、破産を申し立てたのか。田辺市は行政として、説明責任を果たすべきだろう。

「アプリコ」の内部。野崎氏の死後に代表になった妻の早貴被告が従業員を全員解雇し、休業状態となった

『FRIDAY』2021年11月19日号より

  • 撮影吉田 隆

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