メジャーリーグで最多勝! 元巨人・マイコラスが勝ちまくった理由

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防御率もリーグ4位という安定感。初球ストライク率は70%以上で常にカウントを有利にしていた

18勝4敗、防御率2.83。

バツグンの成績でナ・リーグの最多勝と最高勝率をマークしたのは、カージナルスのマイルズ・マイコラス(30)。昨年まで巨人に在籍していた投手だ。スポーツジャーナリストの友成那智氏が語る。

「特に良かったのが変化球の制球力です。右打者には落差の大きいスライダー、左打者にはカーブとチェンジアップを駆使して翻弄。四球の数は、規定投球回数に達した投手でメジャー最少の29でした」

今季のカージナルスの貯金は14。マイコラス一人で、そのすべてを稼ぐほど勝ちまくったことになる。

だが若手時代のマイコラスは、とてもメジャーで最多勝をとれるような投手ではなかった。友成氏が続ける。

「巨人に入団する前の’14年の夏に、レンジャーズ(当時)で右ヒジをケガしたダルビッシュ有の代役として起用されるようになりました。結果は10試合に登板して防御率は6点台とボロボロ。四球を連発するノーコン投手だったんです」

マイコラスを急激に成長させたのが、日本での3年間だった。

「メジャーリーガーは初球からガンガン振ってきますが、日本の打者は球を見極めます。制球力がよくなければ生き残れない。今夏の『ニューヨーク・タイムズ』の取材に、マイコラスはこう語っています。『日本人の緻密さに慣れるのは大変だった。メジャーリーガーという自負を捨て、日本のプロ野球選手としてプレーする覚悟が必要だった』と」(友成氏)

’15年に来日したマイコラスを、親身になってアドバイスしたのが巨人の先輩投手マシソンだ。

「マイコラスは巨人入団直後のテスト登板で、いきなり打者の頭部に当てるノーコンぶりを披露。速球は150kmを計測しスライダーもキレましたが、ランナーが出ると露骨にイライラして制球を乱すんです。しかも日本人を見下したような態度をとり、捕手の小林誠司と会話をしようとしなかった。これに怒ったのがマシソンです。『いつまでメジャーリーガー気取りでいるんだ。日本で大切なのはチームの和だ。個人の都合が優先される米国のやり方は通用しない』と。マシソンは、毎日のようにマイコラスと食事。精神を安定させるために、一緒に寺で座禅までしました。マイコラスは常に小林と配球を相談するようになり、マシソンのアドバイスで走者がいなくてもセットポジションで投球。制球力が飛躍的にアップしたんです」(スポーツ紙巨人担当記者)

元巨人の投手で、野球評論家の高橋善正氏が話す。

「マイコラスは日本の緻密な野球を、うまく修得できたんだと思います。マウンドでの態度も一変。年を追うごとに冷静さが際立つようになりました」

助っ人外国人が日本の野球を学び、メジャーの大舞台で最高の結果を残した。

昨年9月、東京ドームで行われたヤクルト戦に長女のリリアンちゃんとローレン夫人が応援に駆けつけた
  • PHOTOGetty Images

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