伊集院光「パワハラ疑惑報道」ラジオの帝王も飲み込む時代の変化
一度入った亀裂は修復できなかったのか――。
女性セブンに“パワハラ疑惑”を報じられた伊集院光。その影響でか、TBSのラジオ番組『伊集院光とらじおと』(月~木曜午前8時30分)が、来春終了の方向で調整されている……と一部スポーツ紙が報じた。
記事によれば、同番組で伊集院は月曜アシスタントだったフリーアナウンサーの新井麻希にたびたび厳しくダメ出ししていたという。8月の放送では、
「今、新井は降板スレスレのラインだからな!」
と迫ることもあったという。新井アナの気持ちの張りつめはピークに達したのか、9月20日放送で番組を卒業。なお伊集院本人は一連の“パワハラ疑惑”を否定している。
TBSラジオにとって伊集院はまさに「ラジオの帝王」。‘95年からバラエティー番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』が始まり、ラジオの聴取率争いで他局をごぼう抜きした。30年続いた長寿番組『大沢悠里のゆうゆうワイド』の終了に伴い、同局の期待を背負って‘16年4月から『伊集院光とらじおと』が始まった。
「一連の報道が出ても、伊集院“体制”は盤石かと業界ではみられていましたが、ここにきて風向きが変わった…との話が聞こえてきました」(ラジオ関係者)
伊集院の所属事務所はパワハラの真偽はもちろんのこと、そうした報道が出たことを問題視。社内リークを疑い、
「TBSラジオ側にもの凄い剣幕で対応を迫った…と聞いている」(同・ラジオ関係者)
という。
他方で新井アナが体調を崩したのは紛れもない事実。伊集院にそのつもりはなくとも、受け手である彼女が精神的に追い詰められたのだとすれば、局内でも「なぜこっちが責められなければならないのか」と反発する声もあったという。
「伊集院さんの“ラジオ愛”は本物。リスナーからのハガキにもきちんと目を通しているし、日々『もっと面白く』と考えていた。半面、目下のスタッフに対する態度は横柄な時があった。自分の思う『面白い』が伝わらない歯がゆさを感じていたのかもしれません」
とは伊集院を知る芸能プロ関係者。さらに、番組卒業した新井アナがTBSテレビから“かわいがられていた”ことも大きい。同アナは‘10年10月に同局を退社。トラブルが原因ではなく、TBSを離れたあとも上層部から目をかけられていた。
「テレビ・ラジオ局ではハラスメント撲滅に取り組んでおり、何かあれば系列を横断して対策に乗り出すネットワークが構築されている。今回の件はTBSラジオというより、新井アナの“古巣”であるTBSが事態を重く見たのでは。時代は変わって、どんなに売れっ子でもハラスメント報道があれば、まずは“身体検査”をする。それほどコンプライアンス遵守が叫ばれる世の中になった」(同・テレビ局関係者)
さすがの“帝王”も例外ではない、ということか。ファンとしては何事もなく無事改編を乗り越えることを願っているだろうが…。