立憲代表選に立候補した泉健太が目指す「分断を超える日本」 | FRIDAYデジタル

立憲代表選に立候補した泉健太が目指す「分断を超える日本」

代表になることが目標ではない。その先の「未来」を考えたい

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野党第一党の立憲民主党が、政権与党を脅かす総選挙になるはずだった。何がどうしてこうなったのか、まさかの現有議席減となった。

急転直下、枝野幸男代表と執行部が引責辞任して新代表を選ぶことになった。選挙の直前に、あたふたと総裁選を行い権力闘争を繰り広げた自民党に対し、選挙直後に代表交代となった立憲民主党。

立憲代表選に立候補した泉健太は47歳。当選8回のベテラン議員でもある。泉が描く「この国のとるべき道筋」は…
立憲代表選に立候補した泉健太は47歳。当選8回のベテラン議員でもある。泉が描く「この国のとるべき道筋」は…

代表選に立候補を表明した一番手は、若さを売りにした泉健太だった。京都選挙区で自民候補に競り勝った47歳だ。

分断を超え、この国の道筋を考え抜く

11月17日、立候補の会見で、第一議員会館第6会議室に集まったマスメディアは50人を超えた。野党勢力の再生によって、低迷する日本の悪しき流れを変えたいという期待の表れだろう。

「社会全体が分断に向かっている今、対立を煽るように選択を迫ることは害悪です。対立、分断を招く社会システムを変えなければいけない。ならば、まずは櫂よりはじめよ。立憲民主党は、旧国民とか旧民主とかに、いつまでもこだわっていてはいけない。代表選挙によって意見を交わし、党のあり方、この国の進むべき道筋を考え抜く。そのための代表選でもあります。

そして、党が一丸となって、国民から政権をお任せいただける立憲民主党にならなければ。私は、その覚悟で立候補しました」

記者会見の直後、議員会館の自室でインタビューに答えた泉健太は、こう言いきった。

北海道石狩町出身。札幌市立北海道札幌開成高校、立命館大学法学部卒業。大学卒業後、当時民主党参議院議員だった福山哲郎・現立憲民主党幹事長の秘書となった。初当選は2003年。29歳だった。若いとはいえ、当選8回のベテランだ。

「この度の選挙で、惜敗して負けていく同志が数多くいました。悔しかった。もう少しだった。あと一歩、ほんの少しで議席を獲得できていれば、自公政権の横暴、傲慢にストップがかけられたんです。国民の審判は、立憲民主党にあと少しの努力、研鑽を求めている。それに応えなければならないと思っています」

その差、数十票、数百票まで自民党候補を追い込んだ野党共闘。しかし、枝野立憲は、その接戦に競り勝つことが出来なかった。

私たちを支持しない人も幸せにしたい

泉が描く「日本の姿」は、一部富裕層ばかりが恩恵を受け続けるような国ではない。

「強い人だけでなく、弱い人も、女性も男性も、誰にとっても不安のない生きやすい国、生きがいのある社会を作らなければ。それが誇れる日本の姿ではないでしょうか。

経済苦やパワハラで自死する人がいちゃ、いけないんです。きれい事ばかりで実体政治から乖離していると叱る人がいるかもしれない。野党は批判ばかり、と批判する人もいます。でも私たちは、私たちを批判する人、私たちを支持しない人からも『任せても良いかな』と思ってもらえる政党作りをしていきたい。誰もが安心して『生きる』ことができる社会を作ると約束します」

今回の選挙で落選した辻元清美元議員は、落選後に『ポリタスTV』に出演して、いくつかの反省とともにこう希望を語った。

「次の代表が誰になっても『来年の参院選の候補者は男女同数に』と、必ず言いに行く」

これに対して、泉はこう言い切った。

「もっともです。大いに賛成です。今、立憲から出てくださる候補者が何人いるか公募も、もちろんやりたい。広く人材を求め、選対と話してぜひ実現したい目標です」

政権選択の対象となる与野党のトップがともに交代とは皮肉な展開だが、よりよい国民生活のためには必要なことといえる。

泉は、今思い描く「国民政治運動」ともいうべき全国展開を熱く語った。

「立憲アクションという活動を全国で展開します。女性、若い人、個人事業主、勤労者今まで声の届きにくかった人たちと徹底的に対話したい。もっと現場の声を聞かなければ。あと一歩、力をつけた立憲民主党を作りますよ。党内の声、国民のみなさんの声を聞いて、取り入れていきたい。目指すのは、党代表になることではなく、その先の未来ですから」

立憲民主党が大きな変革期を迎えようとしている。

つねに反権力の動きを注視しながら戦略を組み立てている与党自民党。それを出し抜くには、これまでの立憲民主党では足りないのだ。もっと強く、したたかに。時として、自民党以上の狡猾さも必要かもしれない。代表選では党のあり方の全てが現れるだろう。

北海道出身、大学進学で京都に行った。「東京が日本のすべてではない。地方の声をきき、その力を生かしていかなければ」という
北海道出身、大学進学で京都に行った。「東京が日本のすべてではない。地方の声をきき、その力を生かしていかなければ」という
  • 取材・文橋本隆

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