花巻東・佐々木麟太郎 打撃は超高校級でも気になる「課題」 | FRIDAYデジタル

花巻東・佐々木麟太郎 打撃は超高校級でも気になる「課題」

花巻東・スーパー1年生 明治神宮大会で躍動、次はセンバツで大暴れする!

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バリー・ボンズを参考にしているというバッティングフォーム。神宮大会で通算本塁打を49本に伸ばした(撮影:BigFriendPhoto)
バリー・ボンズを参考にしているというバッティングフォーム。神宮大会で通算本塁打を49本に伸ばした(撮影:BigFriendPhoto)

明治神宮大会における計3試合で、花巻東(岩手)の1年生一塁手・佐々木麟太郎(16)は10打数6安打9打点、2本塁打を記録した。序盤にタイムリーを放ち、相手にリードを許した終盤の窮地に、試合を振り出しに戻す一発を放り込む――。

大会を通じて怪物級のスラッガーに必要な素地を持ち合わせていることを証明した。11月23日の準決勝・広陵(広島)戦で敗れはしたものの、堂々たる全国デビューを飾った佐々木はこう語った。

「全国レベルとなると、投手の球も速くなりますし、変化球のキレも増す。なかなか打ちづらい中で、3番(バッター)としての役割を果たせた。まだまだスイングに力をつけることや、変化球の対応など、足りないことはたくさんある。(花巻東OBの)大谷(翔平)選手のMVPを励みにして、自分たちも先輩に負けられないという思いで戦いました」

10月の東北大会中に左足脛(すね)の疲労骨折が発覚し、大会前は「不調だった」と佐々木は振り返った。だが、中学時代に受けた元巨人・高橋由伸氏からのアドバイスを思い出したことで復調のきっかけを掴んだと1回戦後に明かしている。

「スイングの軌道やタイミングの取り方など、アドバイスいただいたことを思い出しながら、修正して試合に臨みました」

一方で広陵戦では厳しいインコース攻めに遭(あ)い、デッドボールが左足のくるぶしに直撃して悶絶する場面があった。183㎝、117㎏と大柄な佐々木に対しては、今後はより厳しい内角攻めが予想される。

また、135キロを超えるボールには振り遅れる場面もあり、さらに左投手の低め変化球への対応も今後の課題だろう。守備時の緩慢な動きや、50m走でおそらく7秒台という走力も、上の舞台を見据えた時に案じてしまう点だ。だが、あるパ・リーグのスカウトはこう話した。

「たしかに守備やスライディングを含めた走塁は目も当てられませんが、それを補って余りある打力がある。誰もが本塁打を期待する場面で本塁打を打ってしまうのはたいしたものです」

2年後の夏の甲子園まで、高校野球の話題はしばらく佐々木が独占する。

準決勝では3ランを含む3安打5打点。佐々木を見るために神宮球場のチケット売り場に行列ができた
準決勝では3ランを含む3安打5打点。佐々木を見るために神宮球場のチケット売り場に行列ができた

『FRIDAY』2021年12月10日号より

  • 取材・文柳川悠二写真BigFriendPhoto

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