「平和テロリスト集団」謎のグループ『歌舞伎町卍會』に密着! | FRIDAYデジタル

「平和テロリスト集団」謎のグループ『歌舞伎町卍會』に密着!

総勢160名 売春、未成年飲酒などが横行する「トー横界隈」で生まれた新勢力 朝4時までゴミを拾い、ホームレスには炊き出しも

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
ハウル氏の上半身にはビッシリとタトゥーが入っている。見た目はイカツイが、気さくで思いやりのある青年だ

11月下旬、夜9時を回った新宿・歌舞伎町。『TOHOシネマズ』横の路上ではその日も、「トー横キッズ」と通称される未成年者が地べたに座り、酒を片手に騒いでいた。トー横界隈と呼ばれるこの地域は、薬物乱用や売春など犯罪の温床となっているという一面もある。つい先日も、「トー横四天王」と呼ばれていた男が少女をホテルに連れ込んで性交し、その様子を盗撮するという事件が起きた。本誌記者が不思議な噂を耳にしたのは、まさにその事件を取材していた最中だった。

「いま、トー横界隈で勢力を急拡大している謎のグループがいます。『平和テロリスト集団』を自称し、治安維持活動を行っているそうですが、『正体は半グレ』だという声もある」(警視庁関係者)

そのグループの名は『歌舞伎町卍會(まんじかい)』。人気漫画『東京卍リベンジャーズ』に登場する暴走族『東京卍會』を彷彿(ほうふつ)とさせるネーミングだが、実態はどうなのか。

FRIDAYはハウルと名乗る『歌舞伎町卍會』総会長に接触した。トー横キッズを尻目に指定された待ち合わせ場所に向かうと、そこには20代の若者から60代の年配者が二十数名、たむろしていた。その中心にハウル氏はいた。紫色の長髪、上半身はタトゥーに覆われていた。記者が恐る恐る「半グレ組織ですか?」と聞くと、ハウル氏はフッと笑った。

「オレたちは歌舞伎町の平和のために活動しています。ヤクザとのつながりはなく、半グレ組織でもありません。活動内容は主にゴミ拾いなどのボランティア活動です。新宿区から認可をもらっています。喧嘩が起きたら止めに入り、トー横キッズたちに悪い大人が近づかないように監視もしている。お金がなくてご飯が食べられないホームレスや子供たちには炊き出しを行っています。

最初はオレ一人で始めたんですが、SNSなどで徐々に活動が広まり、いまでは家に居場所がない人や親を早くに亡くして身寄りのない人、ホームレスの方など含め総勢160名が所属しています」

意外な回答に驚いていると、卍會のメンバーの一部がカセットコンロとガスボンベを取り出し、地べたで鍋を始めた。また、サッカーを始めるメンバーもいた。これではトー横キッズと大差ないのでは……と訝(いぶか)っていると、ハウル氏が手を叩きながら「やるぞー」と号令をかけ、お遊びは終了。メンバーは立ち上がり、ゴミ拾いをしながらトー横界隈のパトロールを始めた。酒に酔って道端に倒れている人に声をかけたり、スーツケースを抱えた家出少女から話を聞いて仲間の輪に入れたり……。活動は朝4時まで続いた。

活動に参加していた40代と思(おぼ)しきホームレスのアキラ氏に話を聞いた。

「ハウルさんは私に服を与え、ごはんも食わせてくれた。彼に恩返しのつもりで、ついていきたいと思ったんです」

地域住民にも活動が受け入れられつつあるという。

「歌舞伎町では近ごろ、未成年者を狙う犯罪が増加しています。居場所がなくて、歌舞伎町にやってきたのに悪い大人に食い物にされる。オレは彼らを一人でも多く救うため、この街を平和にしたい。いずれは児童養護施設を建てたいと思っています」(ハウル氏)

複雑な事情を抱える多くの人々がこれまで歌舞伎町に拠(よ)り所を作っては、時代とともに消えていった。『歌舞伎町卍會』もその一つなのだろうか……。

総会長のハウル氏。職業は彫り師だという。日中は仕事をこなし、夜8時半ごろからメンバーたちとゴミ拾いを行う
『新宿東宝ビル』の横にある『シネシティ広場』が彼らのたまり場所。和気あいあいと雑談を楽しんでいた
トー横界隈をパトロールにしながら、ゴミ拾いをするメンバーたち。地域住民が「頑張れ」と声を掛ける一幕も

『FRIDAY』2021年12月10日号より

  • PHOTO結束武郎

Photo Gallery4

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事