脱税容疑でドン逮捕…!それでも日大が盤石な「驚愕理由」 | FRIDAYデジタル

脱税容疑でドン逮捕…!それでも日大が盤石な「驚愕理由」

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18年5月のアメフト事件直後、東京・阿佐谷のちゃんこ料理店から姿を現した田中理事長。同店は夫人が切り盛りし日大幹部が日参していた

11月29日、朝9時半。

東京地検特捜部の検事ら数人が、東京・神田駿河台にある日本大学病院に入っていった。目的の人物は、高血圧などを理由に入院している「日大のドン」田中英寿・理事長(74)だ。これまでの任意聴取と違い、事前の連絡は入っていない。特捜部の「不意打ち」に、病室にいた田中容疑者は一人で対応した――。

ついに日大のトップが逮捕された。田中容疑者は日大関連の事業をめぐって、取引業者などからリベートを受け取り、約5300万円を脱税した疑いが持たれている。

「日大は19年に創立130周年を迎えた記念事業として、板橋病院(東京都板橋区)の建て替え工事を計画していました。建設から50年以上がたち、老朽化が進んでいましたから。大学は昨年、約20億円で都内の業者に工事の設計などを発注。その内2億2000万円ほどが不正に流出し、大学へ損害を与えたとみられています。

背任罪で逮捕・起訴されたのは、発注にたずさわった医療法人『錦秀会』前理事長・藪本雅巳被告と、元日大理事の井ノ口忠男被告です。田中容疑者への多額のリベートは、両被告が提供したとされます」(全国紙社会部記者)

輪ゴムでまとめられた札束が無造作に

田中容疑者の権威は絶大だ。日大在学中、相撲部に在籍。3度アマチュア横綱になり34のタイトルを獲得し、卒業後の83年に相撲部の監督に就任している。以後、常務理事、校友会会長などを歴任。08年に理事長になると、5期13年という異例の長期政権を築いた。

「東京・阿佐ヶ谷にある田中容疑者の妻が経営するちゃんこ料理店には、大学幹部や業者が日参していました。田中容疑者に取り入るためです。日大では『ちゃんこ詣』をしないと出世できず、事業が進められないのは有名な話。藪本被告も井ノ口被告も、頻繁に店に通っていたとか。一方、田中容疑者に意見する人間はスグに左遷させられました」(同前)

大学関係者は、田中容疑者の誕生日や理事長再任のたびに「祝い金」を提供。今年9月と10月に特捜部が田中容疑者の自宅を捜査すると、あちこちに輪ゴムなどでまとめられた札束が無造作に置かれていたという。総額は1億数千万円にのぼるとの話も……。

トップの逮捕で、学内からは「イメージ悪化で受験者が減少し経営が立ち行かなくなるのでは」と不安の声が上がっている。大学ジャーナリストの石渡嶺司氏が語る。

「今回の事件に関わっていたのが、事業会社の『日本大学事業部』。学生の教育用品や保険をあつかう企業です。本来、学生の側に立つべき会社が、備品などの価格を高く設定し背任や脱税の『トンネル』として使われていた。受験生としては、他人事ではありません。入学したら、自分たちが高いモノを売りつけられる危険性があるんですから。

18年5月に起きたアメフト部の危険タックル事件では、翌年の日大志願者が前年比約1万5000人減りました。受験生に直接関係ないタックル事件でも、これだけ減ったんです。今回の背任事件では、倍以上の志願者減になる可能性もあります」

不安材料は、受験生離れだけではない。石渡氏が続ける。

「私学助成金(補助金)の大幅なカットです。アメフト事件後、日大は医学部の不適切入試などもあり、文部科学省から補助金を35%減らされました。トップの逮捕となれば、減額率はさらに大きくなるでしょう。留学生の所在不明問題で元理事長の関与が明らかになった東京福祉大は、補助金50%カットとなっています。日大もアメフト事件の35%に続き、50%の減額処分になってもおかしくありません」

これだけマイナス材料がそろっていても、日大の経営は揺るぎないかもしれない。石渡氏は「スグに体制が傾くことはないだろう」と語る。

「付属病院などからの医療収入だけで、約472億円もあるんです。さらに北海道から九州まで、全国に散らばる付属校は26校。専門学校や幼稚園などを合わせると、40校近くなります。土地などの不動産だけで、相当な資産になるでしょう」

約120万人のOB、7万3000人の現役学生を誇る日本最大の大学、日大。背任や脱税が明らかになった今、求められるのは「ドン」に頼り切った体質の改善だろう。

  • 撮影蓮尾真司

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