いとうまい子、酒井美紀…女優が「社外取締役に続々就任」の理由 | FRIDAYデジタル

いとうまい子、酒井美紀…女優が「社外取締役に続々就任」の理由

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不動産テクノロジー企業「タスキ」の社外取締役に就任するいとうまい子。19年4月撮影(画像:共同通信社)
不動産テクノロジー企業「タスキ」の社外取締役に就任するいとうまい子。19年4月撮影(画像:共同通信社)

株式会社タスキの社外取締役に就任のお話をいただきました。これからも精一杯務めてまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いします!〉

1124日に自身のブログに抱負をつづったのは、女優のいとうまい子(57)だ。社外取締役としていとうを勧誘したのは、不動産テクノロジー企業「タスキ」。13年8月に設立され、2010月に東証マザーズ上場。新型コロナウイルス感染拡大中でも増収増益で、21年9月期の決算では約111200万円の経常利益を出している。

なぜ「タスキ」は、いとうに白羽の矢をたてたのだろうか。

「いとうさんは、愛知県の中高一貫校・金城学院を卒業し大妻女子大学に入学した才女です。ただ芸能活動が忙しく、中退を余儀なくされました。多忙でも知識欲は衰えず、ずっと再び大学で学びたいと考えていたとか。40代になって仕事が落ち着いた10年、念願かない早稲田大学人間科学部eスクールに入学。予防医学やロボット工学を学びました。

14年からは早大大学院に進学し研究を重ね、ロボットへの造詣は相当深い。大学院在学中に、AIのベンチャー企業『エクサウィザーズ』のフェロー(研究員)にスカウトされたほどです。『タスキ』もAIを駆使したサービスを提供していることから、いとうさんを選んだのでしょう」(全国紙経済部記者)

酒井は「不二家」、菊間は「コーセー」

いとうの社外取締役は、1222日に開かれる定時株主総会で正式決定する。社外取締役となった女優や女子アナウンサーなどの有名人は、いとうだけではない。以下は、近年就任した主な女性と企業名だ(順不同)。

・酒井美紀(43) 洋菓子メーカー「不二家」

・島谷ひとみ(41) 抗原検査サービス企業「ICheck

・菊間千乃(49) 化粧品メーカー「コーセー」

・竹内香苗(43) 金融特殊会社「SBIホールディングス」

・国谷裕子(64) 船舶企業「日本郵船」

・草野満代(54) アパレル企業「オンワードホールディングス」

・福原愛(33) 卓球チーム「琉球アスティーダ」

なぜ、各企業は知名度の高い女性を社外取締役に起用するのだろう。経済ジャーナリストの松崎隆司氏が背景を解説する。

「東京証券取引所がガバナンスの観点から、2人以上の社外役員を選任するよう上場規則に加えたのは15年のことです。第三者の目で、不正がないか厳しくチェックしようというもの。

しかし実際には、中立の立場で判断できる人物の選別は難しい。企業としても、社内事情をあまり厳格にチェックされたくないというのが本音でしょう。本来の目的が形骸化し、徐々に大学教授や弁護士、高学歴でイメージの良い俳優など、企業にハクをつけられる職業の人たちが重宝されるようになったんです」

さらに企業に影響したのが、政府の掲げた「上場企業の女性役員比率を10%にする」という目標だ。松崎氏が続ける。

「女優や女子アナは、女性役員としてうってつけの存在でしょう。彼女たちは知名度が高いため発信力が強い。ブログなどで企業活動を公開すれば、宣伝効果はバツグンです。広告塔として適任なんですよ。女優としても、企業の役員は魅力的な役職。自身のキャリアアップになります」

企業と女優の思惑が一致した社外取締役事情。今後も有名女性の就任が増えそうだ。

  • 写真共同通信社

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