「異例パーティ」で安倍元総理が行った「自画自賛スピーチ」の中身 | FRIDAYデジタル

「異例パーティ」で安倍元総理が行った「自画自賛スピーチ」の中身

維新の鈴木宗男氏の政治資金パーティになぜか講師として出席

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
スピーチする安倍元総理

森喜朗元総理(84)、伊吹文明元衆議院議長(83)、加藤勝信元官房長官(66)、そして安倍晋三元総理(67)など自民党の重鎮が次々と登壇し、刑務所での服役経験がある野党の参議院議員に祝辞を贈った。73歳の議員は枯れることなく、「北国のターミネーター」の異名通り、元気溌剌そのものだった……。

11月29日、東京都内のホテルで開かれた、日本維新の会(以下、維新)所属の鈴木宗男参議院議員を「叱咤激励する会」は熱気に包まれた。

司会を務めたのは宗男氏の娘で外務副大臣の鈴木貴子衆議院議員(35)。「私が知る限り唯一の娘」と自虐的な挨拶で笑いを誘うと、自民党の重鎮の名前を次々と紹介。

来賓トップバッターの伊吹氏はハナから飛ばした。昭和58年(1983年)当選同期で、宗男氏が服役した栃木・喜連川社会復帰促進センターについてこう口を滑らせた。

「波瀾万丈の人生で希望しても入れないところにも入った。設備も待遇もいいところを紹介した。頼んだら面会時間もたくさんもらえた」

宗男氏が模範囚として頑張ったからであろう。決して政治家だから優遇されたわけではないと信じたい……。ちなみに昭和58年当選同期で、いまも永田町に残るのは二階俊博元幹事長、甘利明前幹事長、額賀福志郎元財務相の三人のみだ。

スピーチする安倍氏とうなずきながらそれを聞く鈴木宗男氏

宗男氏のいま現在の所属は維新だ。しかし、登場する政治家も、名前があがる政治家も自民党の政治家ばかり。維新は国会で与党とは「是々非々の立場」として明確な対決姿勢を示さずに、野党でも与党でもなく、「やゆよ」の中間の「ゆ党」という曖昧な存在だ。だからであろうか、どの党所属なのかわからない政治資金パーティとなっていた。その極めつけは、講師が安倍元総理であることだ。

「20円で一万円札は刷れる。日本銀行に頑張ってお札を刷ってもらった」

両手を大きく振るいながらアベノミクスを自画自賛し、こう続けた。

「岸田総理の掲げる『新しい資本主義』は、成長と分配の好循環。実は安倍政権でも同じことを申し上げていた。政治の使命は働きたい人に働ける場を設けること、雇用を作り出すこと。私たちが政権を取る前までは有効求人倍率0.52で、1倍を超えていたのは8つの都道府県でしかなかった。民主党時代は有効求人倍率1倍を超えていなかったが、1.18倍に。47すべての都道府県で一般の就業者の有効倍率が1倍を超えた。

マクロ経済を掲げて政権を取ったことははじめてのことでないか。金融政策は政治家が手をつけず、日本銀行に任せないとならない、と思っていた。私どもは金融政策に手をつければ雇用が回復すると思った」

アベノミクスの成果を繰り返し強調したことを顧みたのか、こう語った。

「なぜこんなことを言うかというと、この1年くらい、私が辞めた後、野党が盛んに『アベノミクスは失敗だ』と言う。これは欠席裁判で、総理大臣なら反論の場もあったが、反論する場がないのでここでしています」

アベノミクス自賛の後は日米外交に触れた。ドナルド・トランプ米前大統領(75)と首脳会談時、頻繁に行った「ゴルフ外交」についてこう明かした。

「なぜゴルフをするのか。ゴルフは長い時間一緒にプレーをする。北朝鮮からミサイルを撃ち込まれたら日本は打撃力がないから米大統領に電話して、『報復してくれ』と頼む。アメリカが報復するかもしれないから北朝鮮はミサイルを打たない。私がトランプ大統領とゴルフをしたのは、こんなに仲がいいから『安倍が電話をしたらトランプは報復する』と抑止力のためにゴルフをやっていた」

安保法案についても、自らこう讃えた。

「トランプ大統領は『北朝鮮から日本が攻撃を受けたら戦うが、日本はアメリカが攻撃を受けても黙ってソニーのテレビを見ているだけ。もっとお金を出さないと公平ではない』と何度も言うので、こう反論をした。『だから平和安全法制を作って、日米を助け合える同盟に変えた。そのために私は10%も支持率を落とした』と言ったら、トランプ大統領からは『グレート! サムライだ』と」

その後、プーチン大統領と27回の首脳会談を重ねた平和条約交渉に触れ、宗男氏の手腕を讃えた。

元総理の30分のスピーチの間、宗男氏は直立不動で、ときに笑顔を浮かべ、讃えられると、首を大げさに左右に振った。波瀾万丈な政治家人生を生き抜いてきた。落選、逮捕、勾留、服役、公民権停止…、9年の空白の後、維新の参議院議員として返り咲いた。党を超えた応援もむべなるかな、となろうか。

松山千春氏からのメッセージも
ホテルにはドーンと大きな掲示が
  • 取材・文岩崎大輔撮影鬼怒川毅

Photo Gallery4

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事