ラブホテルで妻を殺害…「7億円借金」容疑者のヤバい逃亡生活
兵庫県の建築業・中村祐貴容疑者(44)が知人に相談していた 犯行後には「妻を殺してしまいました。2人で決めたとは言え人殺しです。皆さん頑張って生きてください」と知人にLINE
「早朝6時半くらいに突然、『あ』というLINEが送られてきて、妙だなと思いました。しばらくすると、今度は『殺してしまいました』と……。何人かの知人に同じメッセージを送っていたようで、なかには心配して電話をかけた人もいましたが、『殺してしまいました』とだけ言われてすぐに切られたそうです」(容疑者の知人)
11月23日、静岡県沼津市のインターチェンジ近くのラブホテルで妻を殺害したとして、兵庫県尼崎市の建設業・中村祐貴容疑者(44)が逮捕された。殺害方法については明らかになっていないが、死因は窒息死と見られている。
中村容疑者は犯行後、複数の知人にLINEを送信していた。「2人で決めたとは言え人殺しです」という内容からは、心中を図ったかのようにも受け取れる。どうやら事件の背景には、容疑者が抱えていた莫大な借金問題があったようだ。
「中村容疑者はもともと京都の不良で、闇金経営で稼いだ後、兵庫に建設会社を作りました。一時期は東京や名古屋、大阪に支店を出すほど儲かっていたそうです。自宅は尼崎市内の高級マンションで、家賃は20万円以上だったと聞いています。ベンツやカウンタック、レクサスなどの高級車を乗り回し、服も全身ブランドで固めていました。今年6月頃には沖縄にもマンションを借りるようになり、しょっちゅう行ってはゴルフ三昧の生活を送っていた。
奥さんと結婚したのは4年ほど前だったと思います。美人の奥さんを自慢したかったのか、どこにでも連れて歩いていた。奥さんもブランド品のカラフルなボディコンのような服をよく着ていました。そんな2人の様子を見て、周囲の人間は『よくそんな豪遊生活ができるな』と感心していました」(容疑者の会社関係者)
だが、豪華な生活の裏で会社の経営は行き詰まっていたようだ。前出の知人が言う。
「会社の資金繰りに苦しんでいたらしく、『いろんなところに借金がある』と本人は慌てていました。闇金のようなグレーなところからもかなり借りていたようで、事件の10日ほど前からは『殺される』『さらわれる』『逃げなきゃ』と怯えるようになった。借金は総額で7億円近くあったと聞いています。
周りの知人は『債権者と話し合って立ち直る方法を考えよう』と励ましていましたが、本当に逃げてしまった。実際に追われていたのか、どんな逃亡生活を送っていたのかはわかりませんが、最後に沼津に行ったのは奥さんの実家が近くにあり、土地勘があったからでしょう」
逃亡生活に入る直前、中村容疑者は知人に対し、「自殺したい」とも語っていたという。やはり無理心中を図っての犯行だったのか。
「2年ほど前には奥さんへのDVでトラブルになったこともあるそうです。複数の知人にLINEを一方的に送りつけたのも不自然ですし、もしかしたら借金を巡る口論の末の犯行だったのかもしれません」(別の知人)
中村容疑者は犯行後、自ら警察に通報。取り調べに対しても「同意のうえだが殺してしまった」という趣旨の供述をしているという。警察は供述の信憑性も含め、犯行の動機について慎重に捜査を進めている。
『FRIDAY』2021年12月17日号より
- PHOTO:小川内孝行(現場ホテル) 土佐慎之介(容疑者のマンション)