麻酔ナシで中絶…脱北女性兵士が語った「壮絶性暴行の実態」 | FRIDAYデジタル

麻酔ナシで中絶…脱北女性兵士が語った「壮絶性暴行の実態」

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北朝鮮の女性兵士の多くが性的暴行被害にあっているといわれる(画像・AFP/アフロ)
北朝鮮の女性兵士の多くが性的暴行被害にあっているといわれる(画像・AFP/アフロ)

〈性的暴行を受けたのは、私が23歳の時です。所属する部隊の高官から関係を強要され……。軍の人事などに影響力のある権力者から、身体を求められれば選択の余地はありません。拒否すれば未来はありませんから〉

米国の人権団体「HRNK」のオンラインインタビューに答えたのは、脱北女性のジャニファー・キム氏だ。キム氏は朝鮮人民軍に6年間所属した、元女性兵士。在籍中に、上司から壮絶な性的暴行被害を受けたという。キム氏の告白を続ける。

〈性的暴行を受け、私は妊娠しました。しかし軍医官によって、強制的に中絶することに……。麻酔ナシで手術を受けました。あの時のことを思い出すと、今でもツラい。今後、私は妊娠することも、幸せな結婚生活を送ることもできません。本当に苦しい……〉

キム氏は、性的暴行は自分だけが受けた被害ではないと語っている。

〈北朝鮮の女性兵士にとって、深刻なのは人権侵害です。7割の女性兵士が、性的暴行などの被害にあっていたと思います〉

食糧や待遇改善と引き換えに……

北朝鮮で、女性の兵役義務化が検討され始めたのは15年ごろだ。19年4月に実施され、今年に入り本格化。出生率の低下により男性兵士が減っているのが主な理由だが、女性兵士が増えたことで多くの問題が起きている。その一つが、キム氏の告白した、多くの女性が被害にあっているという「性的暴行」である。

「上官への性接待は常態化して、軍内では『性上納』と呼ばれています。あまりのヒドさに、脱走する女性兵士が後を絶たないそうです。国際人権NGO『ヒューマン・ライツ・ウォッチ』が18年10月に発表したレポート『北朝鮮での性暴力の実情』では、生々しい性被害が報告されました。

軍では食糧が不足し、多くの兵士が栄養失調の状態に。食べ物と引き換えに、関係を求める上官も多いそうです。またエリートコースの朝鮮労働党入党や待遇改善をチラつかせ、『性上納』を強いられることもあるとか。軍ではこうした事態を避けるため、女性だけの部隊を増やしていますが、あまり効果はあがっていません」(韓国紙記者)

北朝鮮の幹部たちも、乱れた軍内の風紀を看過しているわけではない。取締りの先頭に立つのが、指導者・金正恩氏の妹、金与正氏だ。

「与正氏は、秘密警察を使い不正行為を検閲しています。通常は検閲担当者に金品を渡せば、手心を加えてもらえる。しかし与正氏にはその手が通じない。徹底的に風紀をあらためようとしているため、軍の幹部たちは戦々恐々としているようです」(同前)

女性への人権意識の薄い北朝鮮の軍隊。女性幹部・与正氏の厳しい取り締まりで、体質を改善することはできるだろうか。

  • 写真AFP/アフロ

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