『牛たんねぎし』の工場で外国人女性実習生を巡るトラブルが勃発中 | FRIDAYデジタル

『牛たんねぎし』の工場で外国人女性実習生を巡るトラブルが勃発中

工場で抗議行動

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現在妊娠7ヵ月のSさん。子供がいるとわかった瞬間は嬉しかったが、今は不安な気持ちでいっぱいだという

牛たんでお馴染みの定食屋チェーン『牛たん とろろ 麦めし ねぎし』(以下、『ねぎし』)といえば、一度は利用したことがある人も多いだろう。いま、その『ねぎし』を運営する『株式会社ねぎしフードサービス』に対し、外国人技能実習生やそれをサポートする団体のスタッフたちが抗議活動を行うというトラブルが勃発している。

「日本はいろんな技術を持っていて経済的にも豊かな国。良い国、平和な国だと思っていたから来たのです」

そう話すのは、スリランカ出身のSさん(20代女性)。今年1月に外国人技能実習生として来日した。神戸で実習生を企業に派遣する監理団体の研修を1ヵ月間受け、2月から埼玉県にある『ねぎし』の『セントラルキッチン狭山工場』で働いていた。そんな彼女に何が起きたのだろうか。Sさんに話を訊(き)いた。

「ねぎしと提携する監理団体からは新型コロナに感染し、職場に広げたら賠償金を支払うという書類まで渡され、サインをしてしまいました。別の実習生に至っては、日本にいる親や兄弟に会わないと約束する書類にもサインしていました」

コロナ禍とはいえ、外出や移動を制限された不自由な生活を強いられていたという。さらに、不安を抱えた海外生活に追い打ちをかけるような出来事が起きる。

「私には日本にスリランカ出身のパートナーがいて、7月末に自分が妊娠していることに気付きました。そのことを監理団体に報告したら、職員から『中絶か帰国か選べ』と言われたんです。どうしたらいいかわからず、職場から逃げてしまいました」

彼女の訴えを受けた労働組合『総合サポートユニオン』の田所真理子ジェイ氏はこう話す。

「私たちが彼女から相談を受けたのは今年の8月です。実習生にも産休育休を取る権利はありますが、9月に彼女が働いていた職場の上司に直接話を訊いた際、彼は実習生の産休育休制度をきちんと把握していないようでした。監理団体は団体交渉にすら応じてくれていません」

いまSさんが『ねぎし』に求めることは何なのか。彼女は次のように答えた。

「母国では、新型コロナの感染拡大がひどく、日本で出産できたらと考えたのです。今はただ、産休育休の取得と工場への復職、そして『ねぎし』は自らの説明責任を、監理団体は『中絶か帰国か』と迫った事実を認めることが私の望みです」

Sさんと直接やりとりをしていた監理団体の顧問弁護士に話を訊いた。

「監理団体は、実習生の使用者ではないので、そもそも団体交渉に応じられる立場にありません。また、職員がSさんに対して『中絶か帰国か選べ』という発言をした事実はありません。7月末時点では、『一時帰国をしたい』としか報告を受けておらず、理由を聞いても教えて頂けませんでした。8月に入ってから、失踪した彼女を探して見つけた際、初めて彼女の妊娠を知らされたんです」

また、監理団体と実習生の使用者である『ねぎしフードサービス』の顧問弁護士はFRIDAYの取材にこう答えた。

「実習生には監理団体から産休育休制度の説明がされており、こちらは妊娠の報告を受けた際に再度産休育休制度の説明する形をとっております。また、新型コロナに関する書類については、『実習生の感染による損害が出た場合は損害賠償を請求する可能性もありうる』という内容にサインを頂いたと聞いております」

技能実習生の9割が監理団体を介する形で企業に派遣されていると言われ、こうしたトラブルの際、責任の所在についての混乱が起きやすい状況だ。一刻も早い解決が待たれる。

Sさんが働いていた狭山工場。ここで、主にねぎしの店舗で提供される野菜や牛たんの加工技術を学んでいた
11月17日に狭山工場の前で行われたストライキの様子。集まったメンバーもSさんに共感した同世代の若者だ

『FRIDAY』12月24日号より

  • PHOTO中村和彦(2枚目)

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