米国で100人超が被害…他人事でない「竜巻大国・日本」戦慄実態 | FRIDAYデジタル

米国で100人超が被害…他人事でない「竜巻大国・日本」戦慄実態

  • Facebook シェアボタン
  • Twitter シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
スーパーセルの猛威は米国中部の町並を一瞬にして変えてしまった…

破壊しつくされた住宅、ビル、工場……。

自然の猛威の前には、人間はなす術がない。12月10日から11日にかけて米国中西部で起きた50個以上の巨大な竜巻は、400km(東京、大阪間の直線距離に匹敵)近くを蹂躙。人や家をなぎ倒し、ケンタッキー州など少なくとも5つの州で猛威をふるった。死者、行方不明者は100人以上にのぼるといわれる。

「米国では通常、竜巻は春に発生します。しかし被害地域は、12月にもかかわらず4月並みの暖かさに。北からの寒気とぶつかり、竜巻を生む巨大積乱雲『スーパーセル』を発生させたんです。バイデン大統領は、『史上最大の竜巻の一つだろう』と語っています」(全国紙担当記者)

米国で起きた大災害は、決して他人事ではない。実は日本も「竜巻大国」なのだ。その知られざる実態を紹介したいーー。

「午前3時半頃です。2階の部屋で寝ていた娘に避難警報のメールが届き、娘が1階に降りてきました。その直後、『ドン』という鈍い音がしたかと思うと、『バキバキ』とおそろしい音が響きました。突然リビングの真上に鉄柱が倒れてきたんです。天井は崩れ、娘の部屋は全壊。鉄柱が倒れてくるのが少し早かったら、娘がどうなっていたか……」

13年には33個の竜巻

19年9月に起きた台風15号の恐怖について、千葉県茂原市に住む女性は、本誌の取材にこう当時を振り返っていた。瞬間風速は、観測史上最速の57.5m。一説には、竜巻が起きていたという報道もあった。災害に詳しい武蔵野大学特任教授の島村英紀氏が語る。

「竜巻は、決して米国など広大な土地の外国で起きる災害ではありません。竜巻は暖かい空気と冷たい空気がぶつかることで起きますが、近年の温暖化により日本でも発生件数が増えているんです」

気象庁によると、11年から昨年までの10年間で平均20個近くの竜巻が国内で発生。13年には33個も起きている。被害は甚大だ。05年12月に山形県庄内町で竜巻により起きた脱線事故では、JR羽越線に乗っていた38人が死傷。06年9月には宮崎県延岡市でJR日豊線が横転し、3人が亡くなり140人以上が重軽傷を負っている。

大事故が起きるのは、電車だけではない。06年11月に北海道佐呂間町で起きた竜巻は、トンネル工事現場の事務所を直撃。建物は80mも吹き飛ばされ、工事関係者9人が命を落とした。前出の島村氏が続ける。

「竜巻が起きる詳しい原因は、ハッキリとわかっていません。巨大な積乱雲が要因といわれていますが、あまり研究は進んでいない。いつ、どこで起きるのか予測ができないんです。ただ発生直前には、予兆のようなものがあります。急に空が暗くなったり、突然走る稲妻などです。発生頻度が高いのは、台風シーズンの9月からでしょう」

島村教授によると、竜巻に遭遇したら頑丈な建物に避難することが大切だという。

「2階より1階、1階より地下がより安全です。強風で、建物ごと破壊されるケースも考えられますから。屋外にいることだけは、絶対に避けてください。自身が吹き飛ばされるだけでなく、ガラスや屋根などの飛来物により命の危険にさらされてしまいます」(島村氏)

竜巻は、対岸の火事ではない。起きてから慌てないよう、地下室を作るなど、自宅や職場でも安全な場所を確保しておくことが大切だろう。

  • PHOTOAFP/アフロ

Photo Gallery1

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事