孤高の天才スケーター・羽生結弦に心配な「ケガと参加リスク」 | FRIDAYデジタル

孤高の天才スケーター・羽生結弦に心配な「ケガと参加リスク」

12月22日 全日本選手権開幕 北京オリンピック出場権がかかった大一番で4回転半ジャンプを見せることはできるのか

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今年4月に行われた世界国別対抗戦で演技する羽生。エキシビションの前日練習では4回転半に12度挑戦するも成功は一度もなかった(写真:ゲッティイメージズ)

12月22日、北京五輪代表選考を兼ねた全日本フィギュアスケート選手権が開幕する。優勝者には3つしかない代表枠の1つが与えられる大一番だ。五輪2連覇中の絶対エース・羽生結弦(27)にとっても大事な大会である。

本来なら早々と五輪出場を決めているはずの羽生を追い詰めているのが、右足のケガだ。羽生は練習中に負った「右足関節靭帯損傷」により急遽、11月のNHK杯出場を取りやめた。今シーズンは全試合を欠場している。元フィギュア女子日本代表の渡部絵美氏が解説する。

「右足は着氷する際に使う足。すべてのジャンプに影響します。右足は前回の平昌五輪の直前にも負傷した羽生選手にとっての爆弾。大変なケガだと思います」

古傷に苦しめられる羽生に、「心境の変化が訪れている」と言うのは、日本スケート連盟関係者だ。

「羽生選手はこれまで折に触れ、前人未到の4回転半ジャンプへの憧れを口にしていました。今年10月のNHKの取材にも『4回転半を決める』と力強く語っています。一方で、五輪3連覇への気持ちには明らかに変化が見られます。今年7月のアイスショー後の会見では『平昌のときのように、絶対に金メダルを獲りたいという気持ちはとくにありません』と話して関係者を驚かせました。羽生選手の中で、五輪3連覇より4回転半のほうが、重要な目標になりつつあるようです」

4歳から小学校2年生まで指導した、羽生の最初のコーチである山田真実氏は別の見方をしている。

「’19年7月、結弦が北海道地震のお見舞いに来てくれたときのことです。私が『チャンピオンを2回もとったし、それでも続けるって大変だよね』と声を掛けると、『俺はまだまだ勝てる。だから続けるんです』と話してくれました。自信に満ちていて、言葉には重みがあった。その気持ちはいまも変わっていないと思います。昔からチャレンジ精神が旺盛な子でしたから、勝ったうえで4回転半にも挑戦したいという気持ちが強くなっているんだと思います」

羽生が心血を注ぐ4回転半は全日本フィギュア選手権での切り札になるだろうか。山田氏は「本番に強かった」と期待を隠さない。

一方、渡部氏は、「大会参加が逆にリスクになるかもしれない」と語る。

「万全じゃない状態で出場し、全日本選手権で表彰台を逃すような結果になれば逆効果です。直近の世界選手権で3位になっている羽生選手は、ケガの状態を考慮したうえで連盟の判断で代表選手に選ばれる可能性がある。あえて『出ない』という選択も考えるべきでしょう。今の加点式の採点方法では、4回転など大技が重視される。4回転半を跳べば表彰台は確実ですが、ケガを慮(おもんぱか)ってリスクを冒さない無難な演技に終始すれば、得点を重ねづらい。もし五輪出場を逃せば、年齢的にも引退になると思います。大会に参加するのかどうか、そこも注目ですね」

現在、地元の仙台でコーチを付けずにひとりで調整を続けている羽生。自身の命題と位置付けた4回転半ジャンプを跳ぶのは全日本フィギュア選手権かそれとも――。

 

『FRIDAY』2021年12月31日号より

  • 写真ゲッティイメージズ

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