プーチン大統領が目論む「ウクライナ侵攻」のヤバすぎる中身 | FRIDAYデジタル

プーチン大統領が目論む「ウクライナ侵攻」のヤバすぎる中身

クリミア半島併合から7年、いま本当の危機が迫っている 「Xデー」はソ連崩壊からちょうど30年の’21年12月26日か

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’21年9月9日、プーチン大統領はベラルーシのルカシェンコ大統領と会談。旧ソ連の国々と結束を深めている

「ロシアは近いうちにウクライナに侵攻すると私は見ています。米露首脳会談が年末にも行われるという情報がある。それだけ情勢は逼迫(ひっぱく)しているのですが、双方の溝(みぞ)が深く、実現できずに終わるかもしれません。’21年12月26日は、ソ連崩壊からちょうど30年の節目。プーチン大統領(69)にはこのタイミングでウクライナを取り戻したいという思惑がある。会談が流れれば、侵攻は決定的になります」(ロシア政治を専門とする筑波大学の中村逸郎教授)

ロシアによるクリミア半島併合から7年。ウクライナに再び、危機が訪れている。12月はじめ、ウクライナと国境を接するスモレンスク州に9万人のロシア軍部隊が集結したのだ。重火器を装備し、長期戦に必要な衛生部隊や燃料の供給ラインまで立ち上げるなど、臨戦態勢だ。最大17万5000人もの兵が動員される予定だという。「単なるパフォーマンスではない」と語るのはニューヨークタイムズ紙モスクワ特派員のアントン・トロアノフスキー氏だ。

「プーチン大統領とその側近は『クレムリン・テーゼ』という思想を持っています。ロシアとウクライナは、もともと一つの政府のもとにある国民なのに、ソ連崩壊後、西洋諸国がウクライナを支配しようとしている、という強迫観念のような考えです。近しい言語や文化を持つロシア人とウクライナ人が分裂しているのは不自然だというのです。この思想は反プーチン派の人を含め、ロシア人の間で何世代にもわたり、広く受け入れられています」

’14年にロシアがクリミア半島を強制併合した際、政権の支持率は60%から80%に急上昇した。現在の支持率は42%。’24年に控える大統領選で5期目を目指すプーチン大統領には、ウクライナ全土を併合して、支持率を上げたいという計算があるという。

「ロシア国内はコロナショックに加え、欧米諸国からの長期的な制裁により経済が疲弊、停滞しています。大規模な抗議デモがたびたび起こるなど、不安定な状況に陥っている。ウクライナに注目を集めることで、国民の関心をそらす狙いもあると思います」(国際ジャーナリストの山田敏弘氏)

では、なぜロシアはこのタイミングで侵攻を始めようとしているのか。前出の中村氏が言う。

「ドイツのメルケル前首相が12月8日、政界を引退しました。これまで、ロシアが米国やEU諸国ともめたとき、プーチン大統領をなだめていたのがメルケル前首相でした。というのも、彼女は東ドイツ出身で、プーチン大統領も秘密警察『KGB』将校時代に東ドイツのドレスデンで勤務していました。彼らは二人きりでドイツ語で何度も会談をする間柄だったんです。そんな東ドイツつながりでメルケル前首相はプーチン大統領の弱みを握っていたようで、彼にとって目の上のタンコブだった。

ところが、そのメルケル前首相が引退してしまい、やりたい放題というワケです。加えて、現在、ウクライナでは親米派のゼレンスキー政権の支持率が22%にまで低下し、国内は極めて不安定な状態となっています。プーチン大統領にとってはいまが絶好の併合のチャンスなのです」

米国はドルとルーブルの金融市場での交換停止など強い経済制裁を科す、と警告している。一方のEUは制裁の内容を明らかにしていない。足並みが揃(そろ)っていないのだ。中村氏が続ける。

「EU諸国は天然ガス輸入の約5割以上をロシアに依存しています。現在、ただでさえ歴史的な高値となっている天然ガスを止められたら冬を越せません。米国のような強い措置には踏み切れないのです。警告を無視してロシアが侵攻したとしても、EU諸国はおろか、アメリカも軍事衝突に踏み込まないことをプーチン大統領は見越しています。バイデン大統領は武力行使には消極的ですから。ゼレンスキー政権はガタガタなので、ロクな戦闘にもならず、あっという間にウクライナ全土が制圧されるでしょう」

ウクライナはプーチンの野望に飲み込まれ、世界地図から消えるのか。

ロシアとの国境付近の村で厳重警備にあたるウクライナ兵。重火器を配備し、ロシア軍の侵攻に備えている
米国が発表した衛星写真。国境付近に多数のロシア軍が集結していることがわかる。予断を許さない状況だ

『FRIDAY』2022年1月7・14日号より

  • PHOTO共同通信社(1枚目)アフロ

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