BPOが動いた! ヤラセ疑惑『イッテQ』は放送終了になるのか?

スポンサーより怖い放送倫理・番組向上機構(BPO)による日テレの調査が迫って

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ハッピにハチマキ姿の宮川大輔が世界各地の祭りに参加するコーナーは『イッテQ』の目玉コーナーの一つだった

「日本テレビの情報・制作局長が『水の上の一本橋を自転車で渡る催しは(東南アジア)各地で人気となっている』と反論していましたけど、そんな催し、聞いたことないですよ。川に橋を架けると敵の侵入路になってしまう。橋がお祭りの舞台となる文化的背景がないんです。タイやミャンマーの『水かけ祭り』とか、豊作を願って川(水)を祀(まつ)る催しはありますけどね」(東南アジアを拠点に30年、活動している現地ジャーナリスト)

日本テレビの看板バラエティ『世界の果てまでイッテQ!』(以下、イッテQ)のヤラセ疑惑が波紋を広げている。

11月15日には日テレ大久保好男社長が民放連会長としての会見において「制作陣にやらせの認識はなかった」と説明した。一方、騒動については謝罪し、「祭り」企画を当面休止すると発表した。

続いて、11月18日の『イッテQ』では、冒頭、テロップと女性のナレーションで「『祭り』企画をめぐり視聴者のみなさまに疑念を抱かせご心配をおかけする事態になったことについて深くおわび申し上げます」と1分十数秒にわたって放送された。

ここで、改めてこの騒動の流れを振り返ってみよう

5月20日に放送された『イッテQ』の目玉企画「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」で紹介された「ラオスの橋祭り」はデッチ上げられたもの――との週刊文春の記事に対し、ラオス大使館関係者も「橋祭りは聞いたことがない」と回答。放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が日テレに対し、番組制作の経緯に関する報告書および、映像の提出を求めたのである。

「11月7日に文春の見本刷りを見た段階では皆、そこまで深刻に受け止めていなかったんです。演出の範囲内だし、どこの局もやっているじゃないかと。ところがその後、各局から一斉に叩かれ、ラオス大使館のコメントまで取られて、『ヤバいかも……』という空気に変わってきました」(日テレ関係者)

坂上忍や梅沢富美男のように「ガチなバラエティなんてない」と擁護する声も上がったが、他局の制作スタッフは「とんでもない」とかぶりを振る。

「日テレの『現地からの提案を鵜呑みにして実績を確認しなかった』との弁明を聞いて唖然としました。コンプライアンスが厳しくなった昨今、たとえバラエティでも翻訳内容や現地でのリサーチ結果は何重にもチェックされる。日テレが言うように、プロデューサーらが資料映像を見ただけで放送にゴーサインを出していたのなら、その丸投げ体質は異常です。越えてはいけない一線を越えてしまっている」(TBS関係者)

視聴率20%台を連発する『イッテQ』。キー局ディレクターは「人気番組ゆえの重圧が背景にあった」と見ている。

「業界内で『イッテQ』のディレクターの仕事ぶりは評判でした。ひとたび、現場に出れば、次回につながるネタまで仕込んで帰ってくる。熱が感じられないと、総合演出からドヤされるからです。『放送翌日、小中学生が学校で話題にするようなネタを!』を合い言葉に、血眼になってネタを探していました」

だが、「祭り」企画はすでに100回以上放送されており、ネタは枯渇していた。

「かつてボツになったネタを粉飾して再提出したり、リサーチャーたちは苦心していました。そしていつしか、『イッテQ』は演出に走るようになった。仕込み……我々は『ヤラセ』を仕込みと言いますが、多少の仕込みは許されると思ったのか、『本当にそんな祭りあるの?』という怪しい祭りが放送されるようになったのです」(民放編成担当)

『イッテQ』のスタッフの中に、総合演出の古立善之氏ら往年の名物番組『進め!電波少年』出身者がいることもマイナスに働いたのではないか。そう分析するのは制作会社幹部だ。

「『電波少年』の全盛期にはコンプラなんて言葉はなかったですからね。演出に長(た)けたスタッフが暴走した可能性はある。ただ、『イッテQ』のようなドキュメンタリー・バラエティの場合、素材をそのまま流すと、とても観られたものじゃないのも事実。一流の演出があって初めて、番組として成立するのです」

面白くするための現場の努力は必要不可欠。問題なのは過剰演出を止める局側のチェック機能だ。業界内では、こんな不穏なウワサが流れていた。

「『イッテQ』にも、働き方改革の波が押し寄せたといいます。聞くところによると、効率化を図るため、プロデューサーら幹部同席のチェックは極力、最小限にとどめる。各コーナーの担当チームが持ち寄った資料等にサッと目を通し、後は制作会社や放送作家、ディレクターらに詳細を詰めさせるのだそうです。効率化を進める中で、どうしてもチェックが甘くなってしまったのではないか?」(フジテレビ関係者)

その後も、昨年2月に放送された「タイのカリフラワー祭り」のヤラセ疑惑が浮上。日テレはついに「イベント、催し物、コンテスト、愛好家が集う小さなゲームに至るまで『祭り』企画として扱ってきた」と認め、謝罪した。

だが、騒動はまだまだ終わらない。

「テレビ局にとって、スポンサー以上に恐いのがBPO。日テレは来る調査に向けて口裏合わせに大慌てでしょうが、BPOに”ヤラセ認定”をされたら、放送終了もありえる」(前出・フジ関係者)

日テレ黄金時代の終わりの始まりとなってしまうのか。

日テレが「番組サイドで企画した事実はない」と現地コーディネーターらに責任転嫁したことも反感を買った
「ラオスコーヒー協会」がfacebookにアップした『イッテQ』の撮影風景。写真小は5月20日に放送された「橋祭り」(日テレHPより)

 

 

 

 

 

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