【未解決】つくば老夫婦殺害事件 遺族が懸賞金百万円に懸けた願い | FRIDAYデジタル

【未解決】つくば老夫婦殺害事件 遺族が懸賞金百万円に懸けた願い

茨城県つくば市 ’17年12月30日〜’18年1月1日発生

事件の現場となった、小林さん夫妻が住んでいた家。現在、家の前には情報提供を求める看板が設置されている
事件の現場となった、小林さん夫妻が住んでいた家。現在、家の前には情報提供を求める看板が設置されている

「最近も月に数件は情報提供がありますが、現在のところ有力な情報はありません」(茨城県警つくば署捜査本部)

’17年12月30日から’18年1月1日にかけて、茨城県つくば市の、周囲を雑木林に囲まれた民家で、老夫婦が殺害される事件が発生した。

「亡くなった小林孝一さん(当時77)と揚子さん(当時67)は、以前は自宅の1階でカラオケ店をやっていたんです。店はずいぶん前に閉めましたが、奥さんが電話で営業したりして、けっこう流行(はや)っていた。まわりに農家が多いなか、あの夫婦は垢(あか)ぬけた感じの目立つ存在でしたね」(近隣住民)

孝一さんと揚子さんはともに再婚で、正月に連絡がつかないことを不審に思った揚子さんの息子らが自宅を訪ねたところ、居住スペースの2階で殺害されている二人を発見したのである。

「現場となった部屋の壁は血だらけで、布団の下には血だまりがありました。孝一さんの遺体には額にハンマーで殴られたような痕(あと)があり、後頭部が割れて鼻を潰(つぶ)されており、揚子さんについても、顔が半分潰れていたそうです」(親族)

室内に荒らされた形跡はなく、財布や貴金属類も盗(と)られていなかったという。そのため捜査本部は、怨恨による可能性も視野に入れて捜査を行ってきた。

「うちは農作物の収穫に、外国人の研修生が携わっているんですけど、『DNAを採ってもいいですか』と捜査員がやってきました」(近隣農家)

現在は懸賞金100万円の「私的懸賞金対象事件」として、現場の自宅前に情報提供を求める立て看板が設置され、茨城県警のホームページでも紹介されている。

「両家の親族6人がお金を出し合って、懸賞金を出すことにしました。ただ、あれから4年が経ち、解決は難しいのかなという気もしています」(前出・親族)

膠着(こうちゃく)した状況の打開が望まれる。

『FRIDAY』2022年1月7・14日号より

  • 取材・文小野一光

小野 一光

ライター

1966年生まれ。福岡県北九州市出身。雑誌編集者、雑誌記者を経てフリーライターに。アフガン内戦や東日本大震災、さまざまな事件現場で取材を行う。主な著書に『新版 家族喰い 尼崎連続変死事件の真相』(文春文庫)、『全告白 後妻業の女: 「近畿連続青酸死事件」筧千佐子が語ったこと』(小学館)、『人殺しの論理 凶悪殺人犯へのインタビュー』 (幻冬舎新書)、『連続殺人犯』(文春文庫)ほか

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