小栗旬 NHK大河『鎌倉殿』が役者人生の試金石になる深いワケ | FRIDAYデジタル

小栗旬 NHK大河『鎌倉殿』が役者人生の試金石になる深いワケ

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小栗旬(左)の呼びかけで開催されたイケメン飲み会。成田凌(中)や千葉雄大(右)らと談笑。18年11月撮影
小栗旬(左)の呼びかけで開催されたイケメン飲み会。成田凌(中)や千葉雄大(右)らと談笑。18年11月撮影

小栗旬主演のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』が、視聴率17%台とまずまずのスタートを切った。

現在、39歳になる小栗旬。長く、若手実力派ナンバーワン俳優の座を欲しいままにし、数えきれないほどの作品をヒットさせてきた実績を思えば、大河の主役に選ばれたのは遅すぎるぐらいだ。その理由を、芸能事情に詳しい関係者たちは次のように語っている。

「近年ですと27歳の吉沢亮、当時34歳の鈴木亮平、35歳の柴咲コウなど、実力があれば30代前半で大河の主演に抜擢されるのは当たり前になっています。人気、実力、実績どれをとっても、昨今主演を務めた俳優より小栗のほうがはるかに上。それに彼は、大河自体には何度も出演しています。

なのに主演となるとここまで時間がかかった理由は、やはり彼の若い頃のやんちゃぶりにあると思います。様々な芸能人と浮名を流し、浮気男の不名誉な称号をたまわったことも。やはりNHKは品行方正な俳優を好みますから、敬遠されてしまった節はあるでしょう。逆にいえば、そういったスキャンダルも跳ね返しここまで登り詰めたということ。それだけ、彼の演技力がズバ抜けていたという証拠です」(民放テレビ局社員)

特徴はインパクトのなさ

一方、女性誌のエンタメ担当編集者は次のような興味深い分析もしていた。

「小栗さんがその実力、実績のわりに大河への抜擢が遅れたのは、彼のキャラクターに要因があると思います。小栗さんが若手トップの座に躍り出たのは、彼が24歳の頃。それまではキムタク(49)や妻夫木聡(41)、福山雅治(52)など、分かりやすいイケメン顔俳優たちがトップを張っており、一度見たら印象に残りやすかった。

でもその次なる世代として頭角を現した小栗旬は、元祖塩顔とも言われます。それゆえ強烈なインパクトがなく、気づけばトップにきていた、という印象なのです。実際、彼の代表作はと問われると、社会現象を起こしたほどの作品はありません。だけどどれも見ると面白く、確実にヒットしている。つまり小栗旬は、演技を見てもらわないことにはその良さが分ってもらえにくいのです。

今回は文句なしの実績と、年齢も主演適齢期に達したゆえの抜擢だと思いますが、実際のところはまだまだ彼のことをよく知らない高齢者は多い。だからこれを機に中高年への知名度も高め、さらに飛躍するかもしれませんね」

トップ俳優としてはあっさりした小栗の印象も、幅広い役どころが求められる。これからは、大きな武器となるだろう。実際、彼をインタビューしたことがあるライターは、次のような感想を述べている。

「インタビュー前半の彼は、やや素っ気なくで固い感じでした。小栗といえば俳優友達も多く、人懐っこい人というイメージを持っていたので少し意外でした。

が、後半になるにつれ変わっていったんです。何というか、無意識にこちらが抱いている小栗旬像を嗅ぎ取って、次第にその像に近い人物になって受け答えをするようになった、という感じ。そのとき、ああ、この人は天性の憑依型俳優なんだと思いましたね。だから北条義時も、きっと見事に自分のものにして演じ切ると思います」

一度見てもらえさえすれば、高い演技力で人々を魅了する。それが小栗旬という俳優だ。あっさりした印象のハンディを乗り越え、名実ともに日本を代表する俳優に躍り出るか。これから一年間、じっくり鑑賞していきたいと思う。

  • 取材・文奈々子

    愛媛県生まれ。放送局勤務を経てフリーライターに。タレントのインタビュー、流行事象の分析記事を専門としており、連ドラ、話題の邦画のチェックは欠かさない。雑誌業界では有名な美人ライター

  • 撮影島 颯太

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