コロナ後の「22年日本株爆騰相場」で主役になる銘柄の特徴 | FRIDAYデジタル

コロナ後の「22年日本株爆騰相場」で主役になる銘柄の特徴

世界的なカネ余りのなか、米国の利上げ確実で、 割安な日本株にマネーが流入する

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’21年2月には約30年ぶりに日経平均が3万円の大台に到達した。今年は3万5000円台に乗る可能性もある
’21年2月には約30年ぶりに日経平均が3万円の大台に到達した。今年は3万5000円台に乗る可能性もある

「’21年12月16日(日本時間)にFRB(米国の中央銀行)のジェローム・パウエル議長が声明を出し、’22年内の3回の利上げが確実になっています。金利が上昇するなかで米国の株価が上がることは難しく、一方で世界的なカネ余りの状況は続きます。そのマネーの流入先として、割安な日本株は必ず選択肢に入ってくると思います」(株式評論家・藤本誠之氏)

’22年は明るい年になりそうだ。コロナ禍での各国の金融緩和政策によって、確かに日本でも株価は上昇した。しかしコロナ下の主役だったのは、グロース株(売り上げや利益などの成長率が高い企業)。日本はバリュー株(企業価値に比べて株価が割安な企業)が多く、これまでその恩恵を100%受けられていたとは言えない。しかし、今年はその状況が大きく変わるとみられる。証券アナリスト・植木靖男氏が解説する。

「’22年の後半から経口薬の普及などによってコロナの収束が見え始め、インフレ化が顕著になると思います。金利上昇とインフレが起こる時期は、バリュー株が主役になる傾向にあります。大型のバリュー株の値上がりにより、日経平均株価も徐々に上昇に転じて、’22年の後半から年末には日経平均3万5000円も視野に入ると思います」

この日本株爆騰の流れに乗らない手はない。オススメの銘柄を紹介していこう。専門家たちが口を揃えて勧めるのが、なんといっても「半導体」関連銘柄だ。

「AI(人工知能)や5G、EV(電気自動車)の普及などで、半導体需要の拡大が続き、半導体製造市場は今後も伸長するでしょう。半導体製造に不可欠な検査、測定装置を開発、販売するレーザーテック。さらに、液晶、半導体装置向けを主力とするプラズマ用高周波電源の最大手であるアドテック プラズマ テクノロジー。これらは要注目だと思います」(グローバルリンクアドバイザーズ代表の戸松信博氏)

半導体は製造するのに多くの工程がある。だからこそ、狙いどころも多い。経済アナリスト・田嶋智太郎氏が話す。

「半導体製造の工程の3〜4割を占めるのが『洗浄』です。とにかく洗って洗って洗いまくることが不可欠なのです。その際に必要になるのが、『超純水』と呼ばれる純度の高い水。いくら精密に半導体を作っても、不純物が混じった水で洗浄していては、十分にパフォーマンスは発揮できません。そのため、この超純水の製造、あるいは製造装置を手掛けている企業の需要が高まります。野村マイクロ・サイエンスやオルガノ、栗田工業などがこれに当てはまります」

EV化の波が押し寄せている自動車業界も見逃せない。株式ジャーナリスト・天海源一郎氏が話す。

「’21年12月14日、トヨタ自動車が’30年にはEVの新車販売台数を年間350万台に拡大する方針を発表しました。EVで世界トップのテスラの年間販売台数が100万台ですので、トヨタの数字がいかに大きいかがわかります。トヨタグループの中核の部品メーカーであるデンソー、そしてトヨタ系の商社で、トヨタがEVに必要な電池材料などを調達することになっている豊田通商もいいと思います」

リベンジ消費を捉えよ

伸長著しい新エネルギー分野では、得意分野を持つ企業が狙い目となる。

「三菱グループの千代田化工建設は常温、常圧で貯蔵できる『SPERA水素』を開発しています。水素は圧縮や液化をしないと運べないことがネックでしたが、この技術で同社は一歩リードしたと言えます。再生可能エネルギーの発電、開発を手掛けるレノバは、外国人投資家がESG投資(環境、社会、ガバナンス要素も考慮した投資のこと)で日本株に目を向けたとき、おそらく同社しかターゲットにならないのではないかと思うほど、他を圧倒しています」(経済ジャーナリスト・和島英樹氏)

DX分野は、’22年も引き続き伸びていくことは間違いない。株式アナリスト・藤根靖晃氏が話す。

「新型コロナの流行に加え、働き方改革という流れから、今後もDXによる業務効率化を推進する企業は増加するでしょう。事業のデジタル化支援を行っているSun Asteriskや、社員のスキルをデータ化するノウハウを持つインソースは注目だと思います」

ワクチン接種の広がりに加え、’22年はコロナ経口薬の普及が期待される。そうなれば、待っているのは旅行、飲食関連企業のV字回復だ。

「飲食業界がリベンジ消費で回復するのも時間の問題でしょう。ぐるなびは、ウィズコロナが本格化すれば外食に出かける人も増え、同社の業績も回復に向かうと思われます。横浜家系ラーメン『町田商店』を展開するギフトは積極的な新規出店によって収益拡大が続いています。リベンジ消費をうまく捉えられると思います」(証券ジャーナリスト・今野浩明氏)

他にも注目の銘柄はある。前出・藤本氏が語る。

「パチンコ、パチスロなどのアミューズメント業関連向けの貸金業や不動産賃貸を行っている、JALCOホールディングスという企業があります。現在、パチンコ業界では、出玉の計測を、台の中にセットした電子機器でカウントする方式に規制で移行させられています。この計測器(一機10万円程度)を各台に設置するのに、莫大な投資が必要になります。多くの業者が、同社から融資を受ける可能性が高いと思います」

挙げ始めれば枚挙に暇(いとま)がない。この好機を逃してはいけない。

FRBのジェローム・パウエル議長。’21年12月に声明を発表し、’22年中の3回の利上げの可能性を示唆した
FRBのジェローム・パウエル議長。’21年12月に声明を発表し、’22年中の3回の利上げの可能性を示唆した

図表の「株価」はすべて’21年12月24日時点。「上場来高値」は株式分割や統合による調整を行っていない数値

『FRIDAY』2022年1月21日号より

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