過去最低視聴率『紅白』上げた『年忘れにっぽんの歌』の決定的な差 | FRIDAYデジタル

過去最低視聴率『紅白』上げた『年忘れにっぽんの歌』の決定的な差

芸能リポーター・石川敏男の芸能界”あの出来事のウラ側は……”

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昨年の『紅白』出場を辞退した五木ひろし。『年忘れにっぽんの歌』では大トリで『山河』を歌い存在感を示した

《芸能リポーター・石川敏男の芸能界”あの出来事のウラ側は……”》

大みそかの歌番組といえば、NHK『紅白歌合戦』とテレビ東京系で放送される『年忘れにっぽんの歌』だろう。

今年は「質」はもちろんのこと、「人選、構成、演出」も、個人的な意見だが『年忘れ…』が勝っていたと思う。特に4人組演歌グループ『純烈』が、それぞれの歌手とデュエットする企画は観ていて面白かった。

常々、『紅白』はお年寄りを大切にしなくなってきていると言い続けてきた。確かに『紅白』の人選は‟その年のヒット曲“という側面はあるが、コロナ禍とはいえ、番組を見てくれるのは年配者が多いはずだ。

若い人たちはテレビを観る人が少なく、一部の人は録画して生で見ることが無くなっているのだろう。それが、今年の『紅白』の視聴率の結果になっているような気がする。

とはいえ、時間のずれはあるが、『紅白』は31.5%で、ニュースを挟んで後半が34.3%(関東世帯視聴率平均・ビデオリサーチ調べ)。一方の『年忘れ…』は8.3%と6.6%と差はまだ大きい。

ちなみに民放でみると、日本テレビ系『笑って年越したい!大晦日』は7.2%と5.6%。テレビ朝日系『ザワつく大晦日!』が12.1%と9.3%。TBS系『WBO世界フライ級タイトルマッチ』が5.8%と『THE鬼タイジ大晦日決戦In鬼ヶ島』が3.9%。フジテレビ系『大晦日RIZIN』は、5時間45分の間で視聴率が高いところで7.4%、低いところは4.3%だった。

つまり、民放だけで見れば、演歌ばかりの『年忘れ…』はかなり善戦していることが分かる。しかも昨年より1%ほど視聴率を上げているのだ。

広告主であるスポンサーを考えて番組を作っている民放。だからターゲットは、10~40歳代を中心に番組作りをしている。

スポンサーにも視聴率にもこだわらなくていいのがNHKなのだ。それでも、今年の『紅白』の視聴率は、過去最低。一昨年は2年ぶりに40%に乗せたにもかかわらず、今年は大きく下げてしまった。とっくに言われているテレビ離れは、NHKにも襲い掛かっているのだ。

急成長しているネット産業にお株を奪われ、スポンサーの広告出稿もネットに大きく流れている。だからこそ、受信料で番組を作っているNHKは、お年寄りに喜んでもらえる歌番組を作って欲しい。

『年忘れ…』の後半の視聴率が下がったのは、『紅白』が始まった時間と重なっていないだろうか。ラジオ番組から始まり、テレビでも放送されるようになって、すでに72回を迎えてきた『紅白』。

古くは北島三郎さんが初出場した14回は81.4%。昭和は70%台があった時代だったが、平成になってからも安室奈美恵さんの「涙の復帰ステージ」は57.2%の視聴率をはじき出している。

NHKにとっては、早い段階で、『紅白』を脅かしていた『ガキの使いやあらへんで!絶対に笑ってはいけないシリーズ』(日本テレビ系)が休止になり、ほっと胸をなでおろしていたスタッフもいたはずだ。だが、それは数字にはつながらなかった。

長年NHKが守ってきたコンセプトが、どこか的外れ。凝った演出はあったが、凝りすぎていて歌とマッチしていなかった。

一番悲しいのは「歌力」と言うテーマを掲げていたにもかかわらず、団体・グループが多く、”個人で歌唱力のある歌手の歌をじっくり聞く”ということにならなかった。すでに『紅白』の役目は終わっているのかも知れない。

惰性で「紅白」を見せられている視聴者が、

「今年も『紅白』を見てお正月を迎えよう」

という時代が、このままでは来るとは思えない。やはり、年末の歌番組は『年忘れ…』に限るね。

  • 石川敏男(芸能レポーター)

    ‘46年生まれ、東京都出身。松竹宣伝部→女性誌記者→芸能レポーターという異色の経歴の持ち主。『ザ・ワイド』『情報ライブ ミヤネ屋』(ともに日本テレビ系)などで活躍後、現在は『めんたいワイド』(福岡放送)、『す・またん』(読売テレビ)、レインボータウンFMにレギュラー出演中

  • 写真共同通信

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