車破損&暴行で捕まった男は「女子生徒絞殺事件」の犯人だった | FRIDAYデジタル

車破損&暴行で捕まった男は「女子生徒絞殺事件」の犯人だった

埼玉・八潮 約35年前に中3女子が絞殺死体で発見された少年事件……

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昨年12月11日に、一人の男が埼玉県警草加署に逮捕された。建設作業員の篠田恵一容疑者(50)。全国紙記者が話す。

「昨年12月、埼玉県八潮市内の路上を車で走っていた篠田容疑者は、前方を走っていた車の前に突如割り込んで急停止させ、ドアを蹴って壊しました。その車が現場から逃れようとすると、車で追った篠田容疑者は別の車に衝突。さらにこの車を運転していた男性に暴行したのです。男性は頭に打撲などのケガを負いました」

移送される篠田容疑者。県警は車のドライブレコーダーなどを調べ、あおり運転の疑いでも捜査を進めている
移送される篠田容疑者。県警は車のドライブレコーダーなどを調べ、あおり運転の疑いでも捜査を進めている

篠田容疑者からは基準値以上のアルコールが検出され、その場で酒気帯び運転容疑で現行犯逮捕された。そうして、1月6日に、器物損壊や傷害の疑いで再逮捕されたのだ。

実はこの篠田容疑者は、いまから約35年前に同じ草加を舞台に起きた、ある事件に関わっている。当時中学3年生だった女子生徒が絞殺死体で発見された「草加事件」である。

「’85年7月、草加市の残土置き場でほぼ全裸に近い状態の女子生徒の遺体が発見されました。県警は地元の中学生などの少年グループを逮捕。そのうち14〜15歳の少年3名を婦女暴行致死や殺人などの容疑で送検しました」(当時を知る記者)

この3名のうちの一人が篠田容疑者だった。のちに3名は少年審判の「有罪」にあたる少年院送致の処分を受けた。しかし、女子生徒の遺族が3名の両親に損害賠償を求めた民事裁判では、2000年に最高裁が「少年たちの自白は客観的な裏付けが乏しい」といった理由で審理を差し戻した。’03年には3名の「無罪」が確定。事件は民事では「無罪」、刑事では「有罪」というねじれ状態で終結した。

この裁判の過程で3名は実名と顔を公開、冤罪を訴える会見も行った。しかし草加事件から35年以上が経ち、篠田容疑者は今回の事件を起こしてしまったのだ。

篠田容疑者の実家を訪れたところ、父親が取材に応じた。

「息子がどうしてあんなことをしたのか、理由がさっぱりわからないんです。面会に行ってもなかなか会えないし、弁護士は『酒気帯び運転です』と言うばかりで、実際のところ、何があったのかわからない。息子は何十年も車を運転していますが、こんなことは初めてですよ」

篠田容疑者の父が続ける。

「草加事件は30年以上前のことです。息子はあれから真面目に仕事をして、これまで過ごしてきた。あの事件と今回のことは何も関係がないと思います」

取り調べに対し、篠田容疑者は「間違いありません」と容疑を全面的に認めているという。

『FRIDAY』2022年1月28日号より

  • PHOTO蓮尾真司

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