羽生結弦「ガラスの右足首」 ロシア杯優勝の代償は大きかった

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18日の表彰式には松葉杖を突きながらスニーカーで出席。前日とは一転、ファイナル出場の意向を語った

「羽生選手が右足首靭帯(じんたい)を損傷するのは2度目。靭帯は一度損傷すると、怪我をする前よりも伸びてしまい、可動範囲が広くなる。そうすると、1度目よりも怪我をしやすくなります。また、羽生選手には3週間の安静が必要とのことですが、この『安静』とは、”右足首に体重をかけないようにすること”と、”その箇所が腫(は)れないよう、ハリ治療や電気治療を施すこと”を指します。歩くことも控え、治療に専念するほかありません」

羽生結弦(23)の怪我の状況をこう分析するのは、整形外科医の伊藤雄人氏だ。

11月17日のロシア杯フリーで、羽生がショートと合わせ278.42点の高得点を叩き出し、優勝を果たした。当日の公式練習で負傷した右足首の靭帯を庇(かば)いながらの強行出場にもかかわらず、4回転ジャンプを3度も成功させる名演技を披露し、観客を沸(わ)かせた。

だが、その代償は大きかった。医師により「3週間の安静が必要」と診断され、12月6〜9日のグランプリファイナルの欠場が決まったのだ。さすがの羽生も、「弱いっていうか、もろいっていうか……」と、珍しく弱音を吐いた。

「彼がここまで弱気になるのは、めったにないことです。たしかに、今大会が行われたロシアは、彼の憧れの選手、プルシェンコ(36)を生んだ土地。プルシェンコもまた、何度も怪我をしながらスケート界のために貢献してきた方です。羽生選手もそんな彼に自分を重ねて無理をしてしまったのだと思います。でも、怪我は普通の失敗とはわけが違いますから。ショックが大きかったのでしょう」(元フィギュア女子日本代表・渡部絵美氏)

思えば羽生は、これまでも怪我をするたびに復活を果たし、世界を驚かせてきた。’16年には、左足甲の靭帯損傷を公表したものの、次シーズンの初戦で完全復活を果たし優勝。’17年11月には、今回と同じく右足首靭帯を損傷。平昌オリンピック出場自体が危ぶまれたが、怪我を押し切って出場、金メダルに輝いた。

だが、今回も同様に無理を重ねた場合、重大な後遺症が残る可能性もある。

「靭帯の損傷は、選手生命に関わる大きな怪我です。何ヵ月も練習ができなかったり、休んでいる間に身体が鈍ったりしますから。手術が必要なほど重症化しないよう、無理をしないで今は休んでいただきたいです」(前出・渡部氏)

これまで、強気一辺倒で怪我に打ち勝ってきた羽生だが、今回は怪我への対応を変えたほうがいいかもしれない。

17日のフリーで4回転ジャンプを決める羽生。痛み止めを飲みながら強行出場した
フリー後の会見では、珍しく表情を曇らせ弱音を吐いた
  • 写真共同通信社(2枚目)

Photo Gallary3

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