「希望」はどこへ行ったのか…都民ファの寂しすぎる「塾の中身」 | FRIDAYデジタル

「希望」はどこへ行ったのか…都民ファの寂しすぎる「塾の中身」

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「3747名」が「110名」に。「自民党の党大会が開催されるホテルの大宴会場」が「西新宿の貸し会議室」にーー。あの「熱狂」はどこに行ってしまったのだろうか……。

1月29日、地域政党「都民ファーストの会(以下、都民ファ)」が「ファースト政経塾」を開催した。都民ファと同じ志をもつ同志を集め勉強会を行い、ゆくゆくは都民ファの候補者として育て上げるのが狙いのひとつだ。

小池百合子都知事が2016年10月に、同じ意味合いをもつ勉強会「希望の塾」を立ち上げたときには、3000名を超える入塾希望者が集まった。ところが、今回の参加者は110名。それもリモートの参加だ。コロナ禍であることを勘案してもあまりにも寂しすぎる。

講義は5月までの全5回が予定されている。初回講師は、都民ファ特別顧問の小池百合子東京都知事(69)が務め、

「チャレンジしてみようと思った方が集まってくださったと思います。政経塾で人が育ち、日本が、東京が大きく改革され、持続可能な成長を続ける。そのことを担っていく人材が出てほしい」

塾生はリモート参加であった。彼ら彼女らの熱意を生かせるかどうか…

と述べたが、時代の風を読むのに長けた小池氏のこと。この参加者の少なさには、寂しさを感じずにはいられなかったはずだ。

都ファによれば、入塾者113人のうち、約30人が女性。東京や埼玉、千葉、神奈川から20~70代が集まり、会社員や自営業の他、地方議員も参加している。入塾料は3万円(29歳以下は2万円)で、計300万ほど集まる計算だが、この程度の「収入」では、会場使用料、資料代などの必要経費で消えてしまうのではないかと心配になってしまう。

都民ファの議員が苦笑交じりにこう語る。

「2016年に開いた『希望の塾』のときは政局と絡んだこともあり大きく報道もされ、1億6800万円ほどの収益もあった。入塾希望者が4000人近くも殺到したのは、当時は都民ファの推薦を得られれば、都議選の当選確実……ということが明らかだったから。いわば『当選』を目当てに、当たりくじを求めてたくさんの人が列をなしたわけです。入塾料5万円でも、メディアからの注目を集め、公認がもらえる可能性があると踏めば、高くはなかったでしょう。

一方、今回の政経塾はあまりに盛り上がりに欠ける。参院選前なのに、都民ファに関する報道も限定的。伊藤ゆう代表代行が責任者で、5~6人の都議が運営を手伝ってはいるが、決して都民ファをあげてのものともいえない。せいぜい来年の統一地方選の候補者が発掘できれば御の字というところで、夏の参院選の候補者となるような人材は出ないでしょうね」

21年7月の都議会議員選挙では都民ファは善戦し、100万票余りを集めた。ただ、地域政党の限界ともいうべきか、昨年秋の衆議院選挙ではその票が他党に流れてしまった。うまく取り込めれば、自前の国政政党が作れ、小池知事が国政復帰を決めた際の足場作りとなったかもしれないが、そのための戦略作りに失敗したともいえる。

前述の都民ファ議員はこう続ける。

「国民民主党との合流への大きな流れは決まっているが、現状、細部は詰められていない。参院選の候補者として、荒木ちはる代表や入江のぶこ都議(港区)の名前が挙がっているが、国民民主側とうまく選挙区をわけられるかなど、課題は山積している。現段階でも『国民民主党ではなく維新と連携を進め、新しい保守政党を作るべきだ』という声も都民ファ内であがっており、方針も定まっていない」

都民ファの国政進出に関して、小池知事は静観をしているという。政局を見極め、風が吹けばいつでも飛び立てるように準備をしているのかもしれない。

ホテルから会議室に変更された会場。さすがに寂しすぎやしないかい…?

しかし、その風自体が吹かなければどうなるのか。現状、自民党は盤石だ。岸田文雄総理のソフトな人柄が受け、政権支持率は高い。反面、野党の低迷が続いている。このまま参院選に突入すれば岸田自民の勝利は明白で、長期政権も視野に入りつつある状況だ。

「小池さんはこの夏には古希(70歳)を迎える。昨年は体調を崩すことも多かった。都知事をやれてもあと一期ではないか。コロナ収束後の政局を見極め、二階(俊博)元幹事長と乾坤一擲の勝負に出る可能性もありますが、いまの小池さんを見ていると、自分が政界から去った際、都民ファの議員が路頭に迷わないように、親心から色々な選択肢を探っている……とも見受けられます」(同議員)

そんな状況下でも集まった百数十名の「塾生」は、相当の覚悟と意気込みを持っているともいえる。この中に「都民ファの未来のスター」がいれば、まだ希望は消えないのかも…?

  • 取材・文岩崎大輔

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