氷川きよし 活動休止で改めて気付いた「演歌界プリンス」の存在感 | FRIDAYデジタル

氷川きよし 活動休止で改めて気付いた「演歌界プリンス」の存在感

芸能リポーター・石川敏男の芸能界”あの出来事のウラ側は……”

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今年いっぱいでの活動休止を発表した氷川きよし。長く演歌界を引っ張ってきたが…
今年いっぱいでの活動休止を発表した氷川きよし。長く演歌界を引っ張ってきたが…

《芸能リポーター・石川敏男の芸能界”あの出来事のウラ側は……”》

今年いっぱいで歌手活動を一時休止することを発表した歌手・氷川きよしさんのコンサートツアーが始まった。

『箱根八里の半次郎』で歌謡界デビュー。その年のNHK『紅白歌合戦』にも出場し、昨年の『歌はわが命』まで、21年連続出場中だ。

まさに“プリンス”として、デビューから演歌・歌謡界を引っ張ってきた存在だった。

最近の氷川さんは自分を「kii(キー)」と呼び、昨年11月には、よりナチュラルに生きようと「kiina(キ~ナ)」として、美しいドレス姿を披露してきた。

「デビューから23年目を迎えますが、休むことなく走り続けてきたので、ここで一休みさせていただき、自分の時間を作らせてくれたらありがたいです」

とファンに報告。この日も司会者から「キ~ナさん!」と紹介され、ファンからも違和感なく大きな拍手が送られていた。

デビュー前、所属した長良音楽事務所の故・長良じゅん社長から、浴衣のような着流しで歌う氷川さんのVTRを見せられ

「今年はこの子で勝負だよ」

と、言われたことがあった。あまりにも身体の線が細かったので

「蚊トンボみたいですね」

と言ったら

「それがいいんじゃないか」

と言っていた。その年見事に大化けして演歌の第一人者になった。剛腕だった長良さんの実力を見た気がしたね。

その後、山川豊さん、田川寿美さん、氷川さんの『3人の川の会』があった時、氷川さんに「蚊トンボ」の話をしたことがあったが、

「なんですかそれ?」

と笑われてしまったな。

その氷川さんは演歌から始まり、ポップスなど何でもこなしてきた。一昨年の『紅白』ではアニメの主題歌にもなった『限界突破×サバイバー』を熱唱し、演歌ファン以外にもその存在感を示してくれた。

それにしたって、『紅白』は北島三郎さん、五木ひろしさん、森進一さん、山本譲二さんと大物演歌歌手が卒業と言う形で外されてきた。かつては出場歌手56組のうち、25組が演歌歌手という時代もあった。

それなのに、今年の『紅白』を最後にまた氷川さんがしばらく消えることになる。彼が外れたからといって、別の演歌歌手が選出されるとは、今の『紅白』を見ていると可能性は低いと思ってしまう。

だからこそ、氷川さんが戻ってくれることを、願わずにはいられない。それくらい彼は演歌界にとって本当に大きな大きな存在だったんだよ。

“歌い手”としてひと回りもふた回りも成長して戻ってきてくれることを、今から期待せずにはいられない――。

  • 石川 敏男(芸能レポーター)

    ‘46年生まれ、東京都出身。松竹宣伝部→女性誌記者→芸能レポーターという異色の経歴の持ち主。『ザ・ワイド』『情報ライブ ミヤネ屋』(ともに日本テレビ系)などで活躍後、現在は『めんたいワイド』(福岡放送)、『す・またん』(読売テレビ)、レインボータウンFMにレギュラー出演中

  • PHOTO山田 宏次朗

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