深津、永作、菅野…アイドルから華麗に転身「女優の圧倒的オーラ」
2月10日に放送の第71話から3人目のヒロイン川栄李奈が登場したNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』が、好調を維持している。
家族の幸せいっぱいのシーンの連続に、ツイッターでは一時「#カムカムエヴリバディ」がトレンド入り。昭和、平成、令和とラジオ英会話講座とともに歩んだ祖母、母、娘の、約100年にわたる3世代のストーリーがヒットしているのだ。
「人気を牽引しているのが、2人目のヒロイン大月るい役・深津絵里(49)さんの演技でしょう。当初は実年齢から30歳以上離れた17〜18歳という役柄設定に不安の声もありましが、深津さんは見事に演じています。
野球経験がないのにキャッチボールのシーンで完璧な投球フォームを見せたり、視聴者を引き込む夫役・オダギリジョーさんへの優しい眼差しなど、女優としての評価はウナギのぼり。とても13年ぶりの連続ドラマ出演とは思えません。まったくブランクを感じさせない名演技です」(NHK関係者)
〈2、3歩前に進めるような〉

22年度後期の朝ドラとして注目されているのは、『舞いあがれ!』だ。同作は商業の町・東大阪と長崎・五島列島で多くの人との出会いと別れを経て、夢に向かうヒロイン・舞(福原遥)の挫折と挑戦を描いた物語。キーパーソンになるのが、舞の母親役・永作博美(51)だろう。永作は配役が決まり、次のようなコメントを発表している。
〈私の想像のなかで、風の吹き抜ける長崎県五島の海はとても美しく見えました。観てくださる方々にもふわっと風が吹いていつもよりも軽く、2、3歩前に進めるような……そんな朝を届けられたらいいなと思います。ただ相手は風です。たまに煽られていると思います。ぜひそちらも楽しんで下さい〉
永作演じるめぐみは、常に優しい態度で主人公・舞を守り続けるーー。
朝ドラで好演する深津と永作には、共通する点がある。ともにアイドルとして、芸能活動をスタート。深津は「高原里絵、水原里絵」という名義で歌手デビューし、永作は人気グループ「ribbon」で活動していた。
「アイドルから、名女優になった俳優さんは多いですよ。トップアイドルだった宮沢りえさん(48)はもちろん。菅野美穂さん(44)や満島ひかりさん(36)、篠原涼子さん(48)も元アイドルです。
菅野さんは、『桜っ子クラブさくら組』のオーディションに合格して芸能界デビューしています。満島さんは7人組ダンスグループ『Folder』にHIKARI名義で参加し、後継の女子グループ『Folder5』のメンバーにも。篠原さんは『東京パフォーマンスドール』に所属していました」(芸能プロダクション関係者)
彼女たちがアイドルとしてだけでなく、女優としても大成できたのはなぜだろう。
「理由は二つあります。まず、最初から女優一筋でないので柔軟性があること。『主演でないとダメ』というようなワガママな思いがなく、ヒロインの母親役をこなす永作さんのように、名女優ながら脇役でも気持ち良く演じます。どんな配役でも肩ヒジはらずにこなすので、演技に余裕を感じられるのが大きな魅力でしょう。
二つ目が、女優の仕事に新鮮味を感じ活動の場にこだわらないこと。例えば宮沢さんは、映画やテレビドラマだけでなく、舞台も数多くこなしています。最近では夫の元V6の森田剛さんと、新しい事務所を設立。俳優業に力を入れる森田さんに惜しみなく女優としての経験を伝え、全面的にバックアップしているんです」(同前)
アイドルとして活躍した10代、20代とは違う輝きを見せる名女優。さまざまな経験が、彼女たちの魅力を大きくしているのだろう。












撮影:足立百合 川上孝夫 坂口靖子 島 颯太 清水直樹 等々力純生 中村和彦 西 圭介 原 一平