渡部建 地方局テレビ復帰成功でもキー局の判断材料にはならず | FRIDAYデジタル

渡部建 地方局テレビ復帰成功でもキー局の判断材料にはならず

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2月15日に1年8か月ぶりにテレビ復帰を果たした『アンジャッシュ』渡部建。相方・児嶋一哉とも久々のツーショットを披露した
2月15日に1年8か月ぶりにテレビ復帰を果たした『アンジャッシュ』渡部建。相方・児嶋一哉とも久々のツーショットを披露した

『アンジャッシュ』渡部建のテレビ復帰が発表されてから、ネットでは様々な声が上がっている。賛否両論というよりは、非難の声の方が多いのも事実だ。

そんな中で、出演した千葉テレビの番組『白黒アンジャッシュ』が2月15日に無事放送を終え、渡部は仕事復帰を果たすことができた。だが、ここからもう一歩踏み出すことができるのだろうか――。

渡部が出演した番組を制作、放送している千葉テレビは、地上波のテレビ局ではあるのだが、キー局ではなくいわゆる“地方局”と呼ばれているテレビ局だ。地方局といってもキー局系列のテレビ局もあるのだが、千葉テレビは“独立放送局”と呼ばれるキー局を持たないテレビ局だ。

言うまでもないが、テレビ復帰を推し進めようとしていた渡部サイドの前に立ちはだかったのは、番組スポンサーという壁だった。

「不祥事を起こした芸能人を出演させたとき、テレビ局にクレームの電話をする人は昔からいましたが、最近は直接番組スポンサーにクレームを入れる人が増えました。ブランドイメージを守るために、自社が提供している番組に非難を浴びる恐れがあるタレントには出演してもらいたくないのは当然のことです」(広告代理店社員)

また番組スポンサーへの非難はネットでも拡散されるため、大手企業がそう簡単に首を縦に振ることはない。渡部が出演する千葉テレビの『白黒アンジャッシュ』にも、もちろん番組スポンサーがついている。渡部の出演が実現したということはスポンサーがOK を出したと考えていいだろう。

東京近県の独立放送局に勤務するディレクターによると、

「地方局の場合、局の営業が積極的に動いて直にスポンサーに接触することが多く、キー局のように広告代理店が間に入ることは少ないですね。ですから局との関係が割と密になりやすいです。

スポンサーも地元企業やデパート、スーパー、個人商店などで、スポンサーフィーも大手企業とは比べ物になりません。ですが、その代わり番組製作に口出しするようなこともないですね」

番組のプロデューサーや制作スタッフだけではなく、テレビ局の社長や経営陣とスポンサーの距離はキー局に比べてかなり近くなるという。それだけではなく出演者とスポンサーも昵懇となることが多く、放送期間が長い番組ならなおさらだという。

「長い付き合いとなれば、スポンサー企業の代表と、番組プロデューサーやタレント、プロダクションの社長との関係は親密になっていますから、スポンサーもタレントサイドに頭を下げられたらイヤとは言えないでしょう」(同・ディレクター)

また、タレントサイドにしてみれば、売れていないときに冠番組を持たせてもらった恩があり、局にしてみれば売れっ子になってからも番組を大切にしてくれた恩がある。そしてそこには、困ったときは助け合うという互助関係が生まれてくるだろう。

業界内では、地方局での復帰は正解だったという声が多い。しかしこれが次につながり、念願のキー局復帰を果たすことができるかとなると、それはかなり厳しいという。“『白黒アンジャッシュ』の放送に対する世間の反応を見てキー局が判断するのでは”という報道があったが、

「番組を見た視聴者からはわりと好意的な意見が多かった気がしますが、かといって、全国ネットの番組にいま渡部さんを出演させるテレビ局はないでしょうね。ローカル番組の視聴者数は限られていますから、全国に置き換えることもできないし視聴者の反応が読みづらい。

はっきり言って判断材料にはなりません。番組企画会議で渡部さんの名前が挙がることがありますが、即却下されます。スポンサーもOKを出すとは思われませんが、いまはまだ怖くてお伺いをたてることもできない状態です」(バラエティー番組制作スタッフ)

これまで不倫や女性絡みの不祥事を起こし一時的に活動休止に追い込まれても、見事に復帰し、その後も活躍している芸人がいる中で、なぜ渡部には難しいのか。

「彼の場合は度を越した感があるからでしょうね。だから“不潔だ”と嫌悪感を抱く女性が多い。また彼は芸人でありながら“笑われる”ことを止めてしまったことに問題がある。“アホな奴や、でもおもろいし憎めないから許すわ”という人が増えれば、しめたものです。彼を番組に呼んで遠慮せずにイジり倒すことができれば、世間の反応も変わるでしょう」(芸人を多く抱える芸能事務所幹部)

お笑い芸人の原点に立ち返って“笑い”を浴びることがキー局復帰の近道だというが、果たして――。

  • 取材・文佐々木博之(芸能ジャーナリスト)

    宮城県仙台市出身。31歳の時にFRIDAYの取材記者になる。FRIDAY時代には数々のスクープを報じ、その後も週刊誌を中心に活躍。現在はコメンテーターとしてもテレビやラジオに出演中

  • PHOTO島 颯太

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