東出昌大“実質クビ”契約解消発表直前「失意の表情」を捉えた!
不倫報道でも見捨てなかった所属事務所がナゼ…
2月上旬。東京・下北沢(世田谷区)にある小劇場の聖地『本多劇場』の地下駐車場に黒いハットにロングコートの男が姿を現した。身長189㎝の抜群のスタイル、マスクとサングラスをしても隠せないくっきりとした顔立ちの男は、俳優の東出昌大(ひがしでまさひろ)(34)だ。主演を務める舞台『悪魔と永遠』の公演のため劇場にやってきたのである。
公演を終えた約30分後、東出は実家の車と思われる「大宮」ナンバーの古びた青いプリウスの運転席に乗り込み、自らハンドルを握って会場を後にした。舞台がなかなか満席にならないということもあり、その表情はけっして明るいものではなく、自らの状況を憂えているようにも見えた。
この2日後、舞台は千秋楽を迎え、東出は、所属事務所『ユマニテ』との専属契約を解消した。
不倫報道から丸2年。報道直後に出演していた4社のCMは打ち切りになり、損害賠償額は3億円を超えるとも言われている。しかし、それでも事務所は東出を懸命に支え、復帰の機会をうかがってきた。
「もともと実力派の俳優ですし、今年に入って公開された映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』も評判がよく、2月6日にWOWOWで放送されたドラマ『にんげんこわい』にも準主役で出演するなど、オファーは続いています。ただ、そのギャラは違約金の返済に充てている可能性が高い。事務所としては儲(もう)けにならない状態でしょう」(芸能プロ関係者)
退所発表の際、事務所が出したコメントには、その複雑な心境が見て取れる。
「『怒りというよりも、徒労感と虚しさ』や『これ以上共に歩くことはできない』といった言葉には切実さがにじみ出ていました。
昨年10月、地方ロケの宿泊先ホテルに女性を呼んでいた報道が引き金となったようです。不倫報道で窮地に追いやられているうえにコロナ禍でしたからさらに非常識だと非難されました。
ユマニテも多数の女優を抱える事務所。このままでは所属女優の仕事にも影響が及ぶ可能性があると、面倒を見切れなくなったということでしょう。テレビドラマでの起用に関してはいまだにスポンサーが難色を示すと聞きますし、女性ファン離れはすさまじい。これまで手塩にかけて育ててくれた事務所にも見放された今、テレビや映画への出演は絶望的です」(同前)
俳優業を始める前は宝飾デザイナーを目指し専門学校にも通っていた東出。俳優として芸能界に残るか、はたまた別の世界へ進むのか――。茨(いばら)の道が彼を待つ。


『FRIDAY』2022年3月4日号より
PHOTO:西原 秀