アセって突然指示を出す…岸田政権「ワクチン政策右往左往」の内幕 | FRIDAYデジタル

アセって突然指示を出す…岸田政権「ワクチン政策右往左往」の内幕

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45日ぶりに開かれた記者会見。岸田首相の弁舌は相変わらず滑らかだが、その中身は…  写真:代表撮影/ロイター/アフロ

17日の19時過ぎ、岸田文雄首相は、官邸で1ヶ月半ぶりに記者会見を行った。新型コロナの「水際対策緩和」と「まん延防止等重点措置の5県解除」を打ち出して「第6波の出口」を表明したが、機敏で滑らかな口調とは裏腹に、これといった決め手を欠く空疎な内容だった。一言で言えば、こうだ。

「慎重さを堅持すると同時に第6波の出口に向かって徐々に歩み始める」

岸田首相の会見を見ていた閣僚経験者がため息混じりに言う。

「自信なさげでです。『出口に向かって徐々に歩み始める』というのは、コロナ新規感染者のピーク感はあるが、ワクチン接種者が増えないので、収束までにはまだまだ時間がかかる、と言い訳をしているようにしか聞こえない」

事実、重症者、死者数は第5波を超えて、厳しい医療現場の状況は何も変わっていない。感染ピークから遅れて増える入院患者を考えれば、むしろ厳しい現状だ。

とくに第6波では、ワクチンを打っていない「子ども」たちから感染が急増し、家庭内感染から感染者が激増した経緯がわかっている。

「新規感染を押さえるために、政府は、希望者へのワクチン接種をもっと早くに行うべきでした。なぜ、年末から取り組まなかったのか、大いに疑問です。今になって大慌てでやっている。明らかに失策です」(都内大学病院のコロナ担当医師)

選挙のために、対策を怠った…

その頃、岸田首相が見ていたのは、欧米の「コロナ規制全廃」状況だったという。

「欧米諸国が規制解除に踏み切っていくなかで、日本だけ緊急事態を発出することを岸田首相はとても嫌がっていました。そして国会審議と参院選への影響を優先した。それが、国民の命を軽視する結果となりました」(岸田周辺議員)

17日の会見では、水際対策の緩和として、ビジネスの短期滞在者、留学生、技能実習生の入国を解禁する方向を示した。入国・帰国者の1日当たりの上限は3500人から5000人に増やす。日本人帰国者らは、検査陰性であれば待機期間を短縮または免除する。経済界や海外から強い批判が出たことから、いきなり日和った観が否めない。岸田首相の「判断」は、いつもどこかちぐはぐなのだ。

「沖縄の1日あたりの感染者数は減少へと転じましたが、ワクチンが十分でないことから高止まりとなっています。しかしこの沖縄の状況が、収束に向かった南アのように見えて、首相は楽観してしまったのではないでしょうか」(大学病院医師)

ワクチン接種が遅い自治体は「晒す」

号令をかけたものの進まない接種に慌てた岸田首相は、

VRS=ワクチン接種記録システムを毎日チェックして、各自治体のワクチン接種状況を監視する」

と発言。対応が遅い自治体は官邸ホームページに「晒される」ことになった。

そんなおり、さらに霞ヶ関を唖然とさせる指令が下ったという。

「突然のように『住民にワクチン接種を申し込んでもらわなければ接種率が上がらないじゃないか。ワクチン接種の宣伝しなきゃダメだろ、もっと宣伝して宣伝!』と言って怒りを露わにしたのです」(厚労省職員)

これを受けて、金子恭之総務相が接種加速を全国知事会に要請。堀内詔子ワクチン担当相には、接種遅れが著しい神奈川県の黒岩祐治知事や、横浜市の山中竹春市長らとの面談を指示した。

さらに、菅政権でワクチン担当を務めた河野太郎・自民党広報本部長も駆り出された。

「堀内大臣と一緒にモデルナ製ワクチンを広報してもらいたい」

河野広報本部長は自身のネット番組に堀内大臣を出演させ、モデルナ製ワクチンの安心をアピールした。

政権スタート時には「温厚、誠実」イメージだった岸田首相だが、強い声に批判されると即座に軌道修正をし、追い込まれると冷静さを欠く「本性」がじわじわと露わになってきた。

選挙と政権維持を第一義とせず、得意の「国民の声を聞く」姿勢を忘れずに。ぐらぐらした空虚な政権の立て直しに期待したい。

  • 取材・文岩城周太郎写真代表撮影/ロイター/アフロ

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