「身長170センチ以下に人権なし」たぬかな発言が炎上した下地
《「たぬかな」選手の配信中における不適切な発言と姿勢は、当社として決して容認できるものではなく、選手契約解除という判断に至りました》
プロeスポーツチーム『CYCLOPS athlete gaming』は2月17日、動画配信中に差別的な発言をしたプロゲーマー「たぬかな」選手と契約を解除したと発表した。
たぬかな選手は15日に動画配信を行い、一般ユーザーとのやりとりで、
「(身長が)170ないと、正直、人権無いんで。170センチない方は“俺って人権ないんだ”って思いながら、生きていってください。骨延長の手術を検討してください。『骨延長手術』で調べてください。170あったら人権がちゃんと生まれてくるんで」
と発言。一部反発するユーザーに対しても
「ちっちゃい男に人権あるわけないだろお前。調子のんな」
と食い下がっていた。
それからわずか2日も経たないうちにたぬかな選手は“失職”してしまった。所属チームだけでなく、スポンサーを務めるRed Bullも所属アスリートの一覧から彼女の名前を削除。まだ発表はないが、おそらくそれ相応の処分が下る可能性がある。
たぬかな選手は、騒動直後の15日深夜に
《配信の内容をヘイトスピーチだと指摘されました。そういう意図ではありませんでしたが、不快に思われた方が多いようなので撤回します、すみませんでした。高身長が好きって言いたいだけでした…いつもの配信の身内ノリで言葉が悪くなっちゃいました、ごめんなさい~…》
と比較的軽めに謝罪したことでさらに炎上し、ツイッターで改めて“丁寧に”謝罪した。
「たぬかな選手は身長だけでなく、女性の胸の“Aカップも人権はない。それと一緒よ”と発言しました。つまり、男女共に多くの人を敵に回してしまったのです。スポンサーに迷惑をかけないためか、騒動後にインスタグラムとユーチューブの投稿内容を全て削除した。しかし、スポンサーもこのような発言をする人を支援している企業と思われるのは容認できないからか、即刻、契約解除に至ったわけです」(スポーツ紙記者)
たぬかな選手は“いつもの配信で身内ノリ”と反省していたが、本当の問題はそこではないとテレビ局関係者は言う。
「大多数の人は、このような発言を人前ではしないでしょう。しかし中にはこういう人もいる。問題はメディアに露出するために何の教育も受けていない“半分素人”がプロとして表に露出することの怖さです。テレビ局では発言がどのような重みをもつかについて、酸っぱく教育されます。
そのようにプロが細心の注意を払っていても、生放送ではたまに失言が飛び出すんです。たぬかなさんのような“半分素人”が身内ノリで好き放題に生配信していたのですから、事故が起きたのは当然と言えるでしょうね」
口は禍の元というが、これほどまで一瞬で“失脚”するケースもなかなか珍しい。発言を真摯に反省し、再びその才能を発揮してほしいものだが…。