トラブル勃発 !「フラット35」多額債務を抱える被害者の嘆き | FRIDAYデジタル

トラブル勃発 !「フラット35」多額債務を抱える被害者の嘆き

固定金利住宅ローン メンバーの中心は20~30代、女性も多数 3000万円を超える投資用物件を購入したら、ある日突然、ローンの一括返済を求める通知が……

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「フラット35」という住宅ローンをご存じだろうか。全国300以上の金融機関が独立行政法人『住宅金融支援機構』と提携して扱う「長期固定金利型住宅ローン」で、保証人不要や年収の最低基準がないなどの利点から多くの利用者がいる。

取材のために集まった被害者同盟のメンバー。北海道など地方からも、窮状を訴えるためリモートで参加した

しかしいま、この「フラット35」を利用した人々の間で返済を巡るトラブルが発生。2月2日には、「アルヒフラット35 不正融資被害者同盟」なる被害者団体が設立される事態にまでなっている。同盟のサポートをしている一般社団法人『ReBORNs』の冨谷皐介(とみたにこうすけ)代表が言う。

「被害者同盟のメンバーは現在、15人程度です。いずれも、’18~’19年にかけてアルヒという金融機関を通じて『フラット35』を契約し、マンションなどの物件を投資用として購入。しかし、『フラット35』は居住用の住宅ローンであり、投資用は認められていません。

そのため、昨年夏頃からローン残額の一括返済を住宅金融支援機構から求められている。彼らは融資の過程に不正があったと主張。現在も被害を訴える人は増え続けています」

この問題は以前から浮上しており、住宅金融支援機構は’19年に調査を実施し、162件の契約者に一括返済を要求している。同盟のメンバーの中心は20~30代と若く、年収は400万~500万円程度だ。女性も多い。彼らは平均して3500万円を借り入れて物件を購入し、その返済を迫られたことで生活が困窮しているという。

なぜ彼らは、居住用ローンの「フラット35」を投資に利用してしまったのか。FRIDAYは被害者同盟のメンバーに取材。それぞれのケースを聞いた。

「きっかけは、池袋のタワーマンションで開かれた婚活パーティでした」

そう語るのは、都内で会社員として働く吉田彩さん(仮名、30代前半)だ。

「知り合った不動産コンサルから、アルヒを紹介されました。不安はあったんですが、そのコンサルが『自分もやっているから安心して』と言うので、’18年11月に埼玉県内の3580万円のマンションを購入しました」

「フラット35」が居住用とは知らないまま契約してしまったという吉田さん。昨年夏、住宅金融支援機構からローン残額の支払い通知が来て、愕然(がくぜん)としたという。

「ローンはまだ3000万円以上残っています。物件を売ろうとしたけど、1000万円程度の価値しかなかった。契約をする前にちゃんと調べなかった私が悪い部分もあります。でも、私の結婚したいという気持ちを利用して、物件の本来の価値以上の額のローンを組ませた業者側も悪いんじゃないでしょうか」

メンバーの中には、なんとか完済をした者もいる。都内の会社員・山本強さん(仮名、30代前半)のケース。

「購入したのは’18年5月。江東区の4230万円のマンションでした。不動産業者からアルヒを紹介された際、『居住用のローン』という説明はありました。しかし不動産業者は、『すべて大丈夫ですから』と言っていました」

ローンの一括返済通知が届いたのは’20年3月。返済費用はマンションを売って捻出した。

「約3000万円で売れましたが、残りの1000万円は持ち出しです。親に頼み込み、老後のための資金を借りました。両親のことを考えると、食事ものどを通りません……」

被害者同盟のメンバーの大半は、「自己責任」を認めている。しかし一方で、「フラット35」を投資用に勧めたとしてアルヒの責任も追及する姿勢だ。また、ローン審査が杜撰(ずさん)だったのではないかとして、住宅金融支援機構の一括返済要求についても交渉をしていくと主張する。

FRIDAYの取材に住宅金融支援機構は、

「機構では、これまでもお客さまとの契約、金融機関との契約(金融機関と機構は契約に基づく住宅ローン債権の売主と買主の関係)に基づき、契約の条項に反する事実とその証拠となるエビデンスをもとに不適正利用事案に対応してきました。引き続き、そのような事実が把握された場合には、適切に対応してまいります。過日、被害者同盟の方々が機構に来訪されたところであり、今後も必要があれば、丁寧に話を伺ってまいります」

と回答。アルヒは、

「被害者同盟が主張するような事実、また不動産事業者と債務者との関係や具体的なやりとりは把握しておりませんので回答は控えさせていただきますが、かねてより当社は『不正は許さない』という姿勢で業務を行っております」

と答えた。

同盟は交渉を続けていくとしているが、彼らの生活が上向く日は来るのだろうか。

文京区内にある住宅金融支援機構のビル。FRIDAYの取材に対し、「(被害者同盟から)丁寧に話を伺う」と答えた

『FRIDAY』2022年3月4日号より

  • PHOTO田中俊勝

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