原発砲撃に飢餓作戦、核…世界が戦慄「プーチンの残酷化」の背景 | FRIDAYデジタル

原発砲撃に飢餓作戦、核…世界が戦慄「プーチンの残酷化」の背景

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ロシア軍の攻撃を受けたウクライナ第2の都市ハリコフの惨状(画像:AFP/アフロ)

「作戦が思うように進まず、焦ったプーチン氏がさらに残酷な手段に出る危険性が高い。民間人への無差別爆撃や、核施設に深刻な影響を与える破滅的な攻撃だ」

英国のトニー・ラダキン国防参謀長は3月6日に同国メディア『BBC』に出演し、ロシアのプーチン大統領(69)がウクライナに対し、より非人道的な攻撃をするのではと危惧した。

ロシア軍の攻勢は、激しさと残忍さを増している。2月25日にウクライナ北部チェルノブイリ原発を制圧すると、3月4日には南部ザポロジエ原発を占拠。史上初めて、稼働中の原発を砲撃したのだ。

「ザポロジエ原発は、6基の原子炉をようしヨーロッパ最大規模です。使用済み核燃料の総量は、およそ2200トン。もし砲弾が原子炉に命中していたら、86年4月に起きたチェルノブイリ事故の10倍の被害が出ていたといわれます。人類史上最悪。ヨーロッパ全土どころか北半球全体が、想像を絶する大量の放射性物質に汚染されていたでしょう。ロシア軍は3月6日にも、小型原子炉のある東部『物理技術研究所』を砲撃しています。

プーチン大統領の狙いは、2つあるといわれます。1つは、核施設を制圧して電力供給を止めること。もう1つは、ウクライナの核武装計画のでっちあげです。ロシア当局は、ウクライナが『ダーティボム(汚い爆弾)を製造するネオナチ』だと指摘しています。一方のウクライナは、ロシアの核施設占拠は『核武装の証拠をねつ造し侵攻の大義名分をでっち上げるため』と反論しているんです」(全国紙国際部記者)

「ジェノサイドが起きている」

ロシアの暴挙は、核施設に対してだけではない。3月4日に東南部の都市マリウポリを包囲。多くの住宅や病院が破壊され、電気や水道などのインフラは完全にストップしているという。同市のボイチェンコ市長は「ロシアが餓死作戦を実施している」とし、米国『CNN』などの取材に窮状を訴えた。

「暖房も電気も水もない……。食料も薬も尽きた。ロシアはレニングラードのように、この街を完全に封鎖しようとしている」

レニングラード(現サンクトペテルブルグ)とは、第2次世界大戦時にドイツとロシアが激戦を演じた旧ソ連第2の都市だ。戦闘での犠牲者は、民間人を含め100万人超。95%以上が、餓死だったといわれる。

さらにマリウポリでは、民間人を避難させるために設置された「人道回廊」でも悲劇が起きている可能性が高い。郊外へ避難するために設けた一時停戦時間をロシア軍が守らず、市内への間断ない砲撃を続けているというのだ。同市の副市長オルロフ氏は、『BBC』にこう話している。

「停戦は30分も続かなかった。砲撃は絶え間なく、市民はシェルターから出られず逃げることもできない……。ジェノサイド(民族虐殺)が起きている」

もはやウクライナには、安全な場所はないのだろうか。

「国際人権組織『ヒューマン・ライツ・ウォッチ』は、第2の都市ハリコフでクラスター爆弾が使われた可能性があると指摘しています。国際条約で使用が禁止され、『小型核』と呼ばれる凄惨な兵器です。大型の弾頭の中に数百の小型爆弾を内蔵し、爆発とともに広範囲を無残に焼き尽くす。非人道的な、恐ろしい兵器ですよ」(前出・記者)

ロシア当局は、こうした情報の多くは「ウクライナや西欧諸国が作ったフェイクニュースだ」としている。しかしプーチン大統領が、核ミサイルの使用を示唆しているのは事実。人類史上最悪の事態に発展する危険性は、日に日に高まっているのだ。

  • 写真AFP/アフロ

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