写真で振り返るパラリンピック「躍動と感動」の10日間 | FRIDAYデジタル

写真で振り返るパラリンピック「躍動と感動」の10日間

フォトドキュメント 名場面プレイバック 3冠達成の絶対女王! 村岡桃佳 日本男子冬季パラ最年少での金! 川除大輝 7大会連続出場レジェンドの激走! 新田佳浩

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村岡桃佳(25)

アルペンスキー女子
滑降(座位)金メダル
スーパー大回転(座位) 金メダル
スーパー複合(座位) 銀メダル
大回転(座位) 金メダル
回転(座位) 5位

大回転で今大会3個目の金メダルを獲得。前回の平昌大会で初の金に輝いた思い入れの深い種目だけに、レース後は思わず涙が溢れた
大回転で今大会3個目の金メダルを獲得。前回の平昌大会で初の金に輝いた思い入れの深い種目だけに、レース後は思わず涙が溢れた

3月13日、北京冬季パラリンピックが幕を閉じた。日本は7つのメダルを獲得。実にその半数以上を手にしたのがアルペンスキーの女王・村岡桃佳(25)だった。パラスポーツに詳しいスポーツジャーナリストの二宮清純氏が振り返る。

安定感抜群のターンが最大の武器。スーパー大回転では片目のコンタクトが外れた状態でも金メダルを獲得
安定感抜群のターンが最大の武器。スーパー大回転では片目のコンタクトが外れた状態でも金メダルを獲得

「日本選手団の大会第1号メダルを含む金メダル3つに銀メダル1つと、圧倒的な滑りを披露してくれました。障害の影響で右方向へのターンが苦手でしたが、今大会では劇的に改善されていた。昨夏の東京パラリンピックで陸上競技に挑戦したことで、上半身の使い方や体幹が強化されたのでしょう。今回、彼女が使ったスキー用具はトヨタ自動車などと共同開発したオリジナルモデル。障害者競技への理解と支援が進んだことも、快進撃の要因だと思います」

悲願の金メダルに輝いたパラクロスカントリースキーの新エース・川除大輝(かわよけたいき)(21)と、7大会連続出場となった同種目のレジェンド・新田佳浩(41)は、お互いの存在が原動力となった。二宮氏が続ける。

「川除選手は、新田選手からもらった『不可能とは可能性だ』という言葉を胸に、偉大な背中を追いかけてきました。一方で新田選手がみせた酸欠寸前まで自分を追い込む走りには、ライバルであり師弟関係にもある川除選手には負けられない、という意地が感じられましたね」

ロシアのウクライナ侵攻を受けてロシアとベラルーシの選手を除外。異様な緊張感の中で、選手たちは精いっぱい躍動。その姿に世界中が心を動かされた。

川除大輝(かわよけたいき) (21)

クロスカントリースキー男子
20kmクラシカル(立位) 金メダル
スプリント(立位) 7位
12.5km(立位) 8位
リレー 7位

生まれつき両手足の指の一部がない為ストックを持てないハンディを、独特なリズムのピッチ走法と上半身を使ったダイナミックな滑りで克服。圧巻の走りを披露。

川除大輝(かわよけたいき) (21) クロスカントリースキー男子
川除大輝(かわよけたいき) (21) クロスカントリースキー男子
’10年に出会って以来、大先輩・新田の背中を追い続けてきた。金メダルは最高の恩返しとなった
’10年に出会って以来、大先輩・新田の背中を追い続けてきた。金メダルは最高の恩返しとなった

森井大輝(たいき) (41)

アルペンスキー男子
滑降(座位) 銅メダル
スーパー大回転(座位) 銅メダル
スーパー複合(座位) 途中棄権
大回転(座位) 8位
回転(座位) 5位

コロナ禍でもトレーニングできるようにと自宅をジムに改築。鍛え上げられた上半身を使ったパワフルな滑りを武器に、5大会連続メダル獲得という快挙を達成。

森井大輝(たいき) (41) アルペンスキー男子
森井大輝(たいき) (41) アルペンスキー男子
五輪には6大会連続で出場。「年齢は特に考えていない。伸びしろはある」と現役続行に意欲を燃やす
五輪には6大会連続で出場。「年齢は特に考えていない。伸びしろはある」と現役続行に意欲を燃やす

小須田潤太 (31)

スノーボード男子
スノーボードクロス(下肢障害LL1) 7位
バンクドスラローム(下肢障害LL1) 10位

夏季パラリンピックとの二刀流選手も数多く活躍。東京パラリンピックで走り幅跳び7位入賞を果たした小須田は、初の冬季大会でも上位陣に食らいついた。

小須田潤太 (31) スノーボード男子
小須田潤太 (31) スノーボード男子

有安諒平 (35)

クロスカントリースキー男子
20kmクラシカル(視覚障害) 7位
スプリント(視覚障害) 16位
12.5km(視覚障害) 16位

視覚障害を抱えながらガイドの藤田佑平(29・写真右)と共にクラシカルで7位入賞。東京パラリンピックではボート競技で12位に入った経験を持つ。

有安諒平 (35) クロスカントリースキー男子
有安諒平 (35) クロスカントリースキー男子

佐藤圭一 (42)

クロスカントリースキー男子
12.5km(立位) 12位
バイアスロン男子
6km(立位) 11位
10km(立位) 9位
12.5km(立位) 7位

リオパラリンピックにおいてトライアスロンで11位に入ったスタミナを武器に、クロスカントリースキーとバイアスロンに挑戦。最高で7位に食い込んだ。

佐藤圭一 (42) クロスカントリースキー男子/バイアスロン男子
佐藤圭一 (42) クロスカントリースキー男子/バイアスロン男子

三澤 拓(ひらく) (34)

アルペンスキー男子
滑降(立位) 14位
スーパー大回転(立位) 途中棄権
スーパー複合(立位) 11位
回転(立位) 途中棄権

義足を使用する選手が多い中、数少ない片足のスキーヤーとして5大会連続の出場。悲願のメダルには届かなかったものの、最後まで自分のスタイルを貫いた。

三澤 拓(ひらく) (34) アルペンスキー男子
三澤 拓(ひらく) (34) アルペンスキー男子

神山則子 (49)

アルペンスキー女子
滑降(立位) 8位
スーパー大回転(立位) 10位
スーパー複合(立位) 失格
大回転(立位) 13位
回転(立位) 8位

病気で左半身に麻痺があり普段は車椅子を使っている。40歳から本格的に競技を始め、今回の日本選手団最年長となる49歳で初の五輪の舞台へ。全5種目に挑んだ。

神山則子 (49) アルペンスキー女子
神山則子 (49) アルペンスキー女子

新田佳浩 (41)

クロスカントリースキー男子
20kmクラシカル(立位) 7位
スプリント(立位) 8位
リレー 7位

7大会連続出場、3度の金メダルと日本パラ競技界を牽引してきた。大会前に今シーズンでの引退を表明。最後まで攻めの姿勢を貫き、全種目入賞で有終の美!

新田佳浩 (41) クロスカントリースキー男子
新田佳浩 (41) クロスカントリースキー男子

『FRIDAY』2022年4月1・8日号より

  • PHOTOアフロ 共同通信イメージズ ゲッティイメージズ

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