ウクライナを守れ…!元外相・田中眞紀子が立ち上がった「理由」 | FRIDAYデジタル

ウクライナを守れ…!元外相・田中眞紀子が立ち上がった「理由」

ももちゃんこと林外相への「直電」にこめられた決意に震える

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元外相の田中眞紀子氏が動いている。ウクライナ市民の窮状に支援を、と立ち上がったのだ。国際社会に遅れをとるこの国で「政治家は、死ぬまで国民と社会のために奉仕すべき」という彼女の哲学と強さが、今、求められている 写真:ロイター/アフロ

「外交は正確な情報分析と反射神経よ。岸田政権では、ウクライナから日本に来る人たちのためにすら十分なことをやれないんだから。ウクライナの人、ポーランドやルーマニアなど周辺に逃げた人たちをなんとか助けてあげたい」

元外務大臣の田中眞紀子氏は、2月24日の開戦以来、自民党関係者らにこう語っている。岸田文雄政権の、日本の「対ロ制裁、ウクライナ支援」が歯がゆくてしょうがないと嘆いているのだ。

各国に遅れをとる日本の対応に非難の声

英国議会では8日、ゼレンスキー大統領のスピーチが行われた。

「私たちが望んでいなかった戦争を、私たちは行わなければならなくなりました。私たちは、祖国ウクライナを失いたくない」

16日にはアメリカの連邦議会米議会でオンライン演説し、さらなる軍事支援とロシアへの制裁強化を訴えている。そして17日、ドイツ連邦議会では

「戦争への準備だと指摘してきたが、経済を優先してきた。ベルリンの壁ではなく、欧州を自由と不自由に分ける壁ができている」

と、強い口調で訴えた。どの国でも、ゼレンスキー大統領の演説に大きな拍手が起きた。

対して日本はどうか。

「議事堂に大型モニターが設置できない、ゼレンスキー大統領の演説内容を事前にすりあわせたほうがいいのではないか、オンラインなら同時通訳が必要、中国を刺激することにならないか、といった、どうにも情けない『検討』がありました」(自民党議員)

そうした「検討」を経てようやく、23日に国会でのオンライン演説が決まった。

日本の対応の遅さが、外交的な深慮によるものであったとしても、他先進国に比べてあまりにお粗末だ。田中眞紀子氏はそこに憤っているのだ。

眞紀子氏が外務省にロックアウトされた

父である田中角栄元首相が日中国交正常化を加速させたことから、中国に近いとされる眞紀子氏だが、

「中国にも、ロシアが引き起こした戦争を批判してもらわなければ困る。岸田政権が、中国に毅然とした態度を示せていないじゃない」

と、周囲に話しているという。外務省キャリアが言う。

「外務省が、一部の国にだけ肩入れすることは許されない。冷静で慎重な態度が求められるのです。眞紀子元外相の発信を外務省がバックアップしているかのような誤解は、避けなければならない。ロシアとは外交交渉の余地を探り、中国にも対話姿勢を示さなければいけないんです」

大所高所から国際バランスを取ることが、外務省の仕事。なので「田中元外相のアプローチを遮断せざるを得ない」とした。眞紀子氏と行動を共にする国会議員が証言する。

「ウクライナまたはポーランドにアクセスするため、外務省中・東欧課に問い合わせると、対応は主任クラスでした。国会議員や外相経験者の問い合わせには通常、課長なり課長補佐が対応するのが通例。しかし省内ではロシアVS欧米の緊張感が高まっているこの時期、田中元外相や野党との接触を最小限にとどめるよう指示が回ったようです。いわばロックアウトです」

「ももちゃん、頑張って」

しかし、外務省内部の事情などまったく意に介さないのが眞紀子氏のバイタリティーだ。

「ここはももちゃんに頑張ってもらわないと」

ももちゃん、こと林芳正外相に直電し、ウクライナ支援、ポーランド、チェコ、スロバキア、スロベニア、ルーマニアなど隣国へのバックアップを要請した。自ら進める「みらいウクライナ基金」の本格始動を伝えたという。

眞紀子氏と林外相は昵懇の間柄で、林外相のももが太いことから、「ももちゃん」と呼ぶ眞紀子氏に対し、まんざらでもない林外相は、眞紀子氏の直電に応じるのだ。

アメリカの元大統領クリントン氏、ブッシュ氏は揃ってウクライナ系教会を訪れ、ウクライナとの連帯を表明した。日本では、田中眞紀子元外相がウクライナ支援で一気に加速するだろう。政界を引退すれば政治家ではなくなる、というのは間違いだ。一度国のために奉仕すると決めた命だから、人類の命を守るために再び立ち上がることを選んだのだ。今、田中眞紀子氏の強さが求められている。

  • 取材・文橋本隆写真ロイター/アフロ

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