ロシア軍が拉致…ウクライナ人4万人「収容所で待つ過酷な運命」 | FRIDAYデジタル

ロシア軍が拉致…ウクライナ人4万人「収容所で待つ過酷な運命」

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隣国へ避難する人、現地に残る人……。家族で離れ離れになるウクライナ人も多い(画像:ロイター/アフロ)

「浄化キャンプ」

ロシア国内で、最近こう呼ばれる収容所が各地に設置されている。収容されるのは、拉致、強制移送されたウクライナの一般市民だ。

「ウクライナの人たちは、まずパスポートなどの身分証明書を没収され他国へ出国できないようにされます。次にウクライナ国旗などの入れ墨が入っていないか、身体をチェック。思想信条などについて質問を受け、ロシアに悪影響を及ぼす人物かどうか見定められるそうです。

収容所の多くは、酷寒のシベリアや極東サハリン州の炭鉱、天然ガス採掘現場近くにあります。ロシアに近いウクライナ南部マリウポリからでも、直線距離で7000km以上離れた場所です。ウクライナ人たちは『雇用センター』から仕事を与えられ、2年間はロシアからの出国を禁止されます」(全国紙国際部記者)

ロシアにとって、強制移送した住民は強力な「武器」となる。「人質」として、ウクライナ政府に圧力をかけられるからだ。ウクライナのペレシチューク副首相によると、ロシア軍の侵攻後、拉致された住人は少なくとも4万人にのぼるという。中には2000人以上の子どもも含まれる。

「一般市民がロシア軍によって拘束されたという情報はあとをたちません。民間人の拉致は、明らかな国際法違反です。ウクライナ外務省は『民間人を人質にとることを禁止するジュネーブ条約が規定した戦争犯罪にあたる』と、抗議の声明を発表しています」(同前)

「ラーゲリ」で亡くなった6万人の日本人

移送の事実は、ロシア政府も認めている。あくまで目的は「難民保護」。侵攻前からの移送者を含めると、9万5000人ものウクライナ人がロシア国内に移されたとされる。彼らに待ち受ける過酷な運命として想起されるのが、痛ましい旧ソ連時代の歴史だ。

「第2次世界大戦時、指導者スターリンにより作られた『ラーゲリ』と呼ばれる強制収容所です。その多くが、今回同様に酷寒のシベリアに設置されました。収容されたのは秘密警察によって捕まった国内の政治犯、日本やドイツなど敵対国の捕虜、ポーランドやバルト3国などから強制移送された人々です。

『ラーゲリ』での生活は、過酷を極めました。マイナス20度にもなる酷寒の地で、満足に防寒着も食料も与えられない。住居はろくに風も防げない粗末な木造。トイレは粗末で、衛生状態は極端に悪かったそうです。早朝から夜まで働きづめのうえ、共産主義の洗脳教育まで受けさせられました。日本人だけで60万人近くが収容されましたが、1割以上の約6万人が飢えや病気で亡くなったといわれています」(別の全国紙記者)

ウクライナ人に対しても、同様なことが行われるのだろうか。

「さすがに第2次世界大戦時のような悲惨な生活は強いられないでしょうが、ロシア国内の人口減少や、労働力の補充に当てられるはずです。働くことのできない子どもたちは、プーチン大統領がいかに素晴らしい指導者かという教育を受け洗脳されると思います。

連れ去った住民の代わりに、ロシア系住民がウクライナへ移住。親ロシア派の街が、どんどん増えるかもしれません」(同前)

一般市民を拉致、強制移送させるのは明らかな人権侵害だ。ロシアの横暴は、いつまで続くのだろう。ロシア情勢に詳しい、筑波大学の中村逸郎教授が語る。

「プーチン大統領が権力の座にいる限り、暴走は終わらないでしょう。西側諸国がいくら批判しても、抑止力にならない。政府や軍は間違っているとロシア国民が立ち上がり、内部から政権を転覆させるまでプーチン大統領を止められません」

独裁的指導者により、罪のない一般市民が家族と離れ離れとなり、遠い異国で労働に従事させられようとしている。

  • 写真ロイター/アフロ

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