5歳児虐待死で再逮捕…同居男女3人「異様な関係と凄惨な暴行」
「床に投げ飛ばした。しつけのためだった」
母親ら3人の容疑者の供述から、幼い子どもの遺体が地中から発見された痛ましい事件の全容が、ようやく明らかになりつつある。
埼玉県本庄市に住む柿本歩夢(あゆむ)君(当時5)の遺体が、自宅の庭から見つかったのは今年3月5日。埼玉県警は3月26日、歩夢君を自宅の床に何度も投げ飛ばすなどして死亡させたとし、母親の柿本知香(30)、丹羽洋樹(34)、石井陽子(54)の3容疑者を傷害致死容疑で再逮捕した。警察は、日常的に虐待が行われていたとみて捜査を進めている。
「異変が発覚したのは1月12日です。この日を最後に歩夢君は、通っていた保育園へ姿を見せなくなりました。8日後の20日に、柿本容疑者は退園届けを提出します。園には『実家のある大阪府和泉市で元気に暮らしている』と説明したとか。
しかし本庄市が和泉市に照会したところ、転居の事実がないことがわかったんです。本庄市は『子どもの安否が確認できない』と警察に相談。同居する丹羽容疑者ら3人から事情を聞くと、1月中旬に遺体を自宅の庭に埋めたことを認めました」(全国紙社会部記者)
当初、3人の逮捕容疑は死体遺棄。歩夢君が亡くなった原因は不明だったが、容疑者たちの供述などから激しい暴行を受けていたことが判明したのだーー。
2時間正座させて説教

3容疑者は、本庄市内の築約50年の木造一軒家で同居していた。血縁関係はない。奇妙な共同生活が始まったのは、昨年1月のことだ。
「旦那さんと別れた柿本容疑者は、1人で歩夢君を育てていたそうです。丹羽容疑者と知り合ったのは、昨年の秋頃。しばらくしてから柿本容疑者は歩夢君と一緒に、丹羽容疑者と石井容疑者の暮らす一軒家で同居するようになりました」(同前)
共同生活が始まってから、歩夢君の異様な様子がたびたび目撃されるようになる。
「よく歩夢君を含め4人で、自宅近くの飲食店を訪れていたそうです。ただ歩夢君はずっと丹羽容疑者に叱られ、料理もろくに食べさせてもらえなかったとか。長い時は2時間ほど、正座をさせられたまま……。柿本容疑者が、歩夢君が叱られる様子をスマートフォンで撮影しようとしたこともあったと聞いています。
スーパーの駐車場で、石井容疑者が歩夢君に向かって『このガキ!』と怒鳴っているのを目撃した住民もいました。柿本容疑者は、常に疲れた様子だったとか。歩夢君も保育園でボンヤリしていることが多く、精神的な虐待があるのではと周囲は心配していました」(別の全国紙記者)
事件は1月18日に起きる。自宅1階で、3容疑者は歩夢君を繰り返し床に投げ飛ばし死亡させたようだ。
「歩夢君の後頭部には大きなキズがあり、それが直接の死因になりました。もともと歩夢君は、明るく快活な子どもだったとか。3容疑者の共同生活が始まってから、どんどん元気をなくしていったそうです」(同前)
激しい虐待を受け地中に埋められた歩夢君。「しつけのためだった」という3容疑者の言い分が、通用するハズがない。



撮影:蓮尾真司