自民党議員が経営のお菓子メーカーが他社商品を「詰め替え販売」 | FRIDAYデジタル

自民党議員が経営のお菓子メーカーが他社商品を「詰め替え販売」

元従業員が実態を告発!

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3月下旬、中野氏を直撃。後ろは実際に「詰め替え」作業が行われているくらづくり本舗の本社兼工場

「他社が製造した九州産の商品をうちの工場の2階で中身を詰め替え、川越名物の芋菓子として販売しています。パッケージに記された『製造者』欄にも、うちの会社名が書かれており、長年こうした”偽装表示”が行われてきました」

そう告発するのは、和菓子などの製造販売を手掛けている「くらづくり本舗」の元従業員だ。同社は埼玉県川越市に本社を構え、ホームページ(HP)によれば「創業明治20年の小江戸川越菓匠」と名乗っている。

元従業員によると、詰め替えをした同社の商品は少なくとも、芋チップスの「甘藷先生」と、芋かりんとう「芋あられ」の2商品。同社の芋菓子は、「その名を天下にとどろかせた川越名物『さつまいも』」の菓子であるとHPにも謳われていた。ところが―。

「この商品は宮崎県の菓子製造会社M社から仕入れています。M社では、これら二つの商品をローソンやセブン―イレブンなどにも卸していますが、その商品には、製造所としてM社の名前が記され、宮崎で製造されたことや、九州産の芋を使用していることが書かれています。

ところが、くらづくり本舗の工場では、これと同じ商品を箱から出し、ゴム手袋をはめたスタッフが作業台に敷いた茶色い紙の上に商品をザーッとのせて、電子計量器で測った商品を乾燥剤とともに自社の袋に詰め替えるだけです。別の会社の通販サイトで297円(税込み)で売っている2商品は、くらづくり本舗の袋に詰め替えられると、95g少ないうえに515円(税込み)で販売されるのです」(同前)

食品偽装問題を巡っては、今年になって中国や韓国産のアサリが熊本県産として大量に流通していたことが問題になったばかり。静岡県でも2月、外国産ワカメの産地を偽装したとして水産加工販売会社の社長らが食品表示法違反と不正競争防止法違反で逮捕・起訴されている。

「くらづくり本舗」は本店を含め、埼玉を中心に43店舗を展開し、リパックされた商品は、他にスーパーなどでも販売されているというのだ。別の元従業員が声を潜めて言う。

「実はこの会社、地元選出の中野英幸衆議院議員(60)が社長を務めています」

登記簿によれば、中野氏は’17年から同社の代表取締役。中野氏は県議会議員を経て、昨年10月の衆院選で初当選した二階派の自民党現職議員だ。

M社は顧問弁護士を通じて、くらづくり本舗との間に契約関係はなく、仲介会社からの依頼で宮崎産の商品として発送しているだけと答えた。もちろん、詰め替えが行われていた事実も「まったく知らない」というのだ。経産省経済産業政策局知的財産政策室の担当者はこう話す。

「事業者は、商品の原産地等について虚偽あるいは誤認させるような紛らわしい表示をしてはいけないというのが不正競争防止法の2条1項20号です。一般論としてただ商品を詰め替えているだけであれば、原産地は宮崎とみるのが自然だと思います。不競法違反かどうかの判断は裁判所が行い、個人には5年以下の懲役または500万円以下の罰金、または併科。法人には3億円以下の罰金が科される場合もあります」

こうした疑惑について中野氏は何と答えるのか。3月下旬、本人を直撃した。

――フライデーです。宮崎のM社のお菓子を詰め替えている?

「はい?」

――偽装が行われているのでは?

「いやあ、存じてないですね。前はO社さんから仕入れて売ってましたけど。詳しく調べるんでそれからにしましょう」

そう言って車に乗り込んだ中野氏。その後、同社は文書で、「HP上で川越芋を連想するフレーズを使用して不適切な記載をしていることが、本日、事実確認の過程で判明」と回答。さらに本誌の直撃取材を受けて、食品表示法に違反する状態だということに気づいたと説明した。

本誌取材後、同社HPに謝罪文を掲載した中野氏。はたして信頼回復となるか。

M社が卸している商品(おさつチップ、芋かりんとう)と、くらづくり本舗がそれを詰め替えて売っている商品(甘藷先生、芋あられ)

『FRIDAY』2022年4月15日号より

  • 取材・文甚野博則(ノンフィクションライター)撮影濱崎慎治

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