パリ五輪新種目「ブレイキン」で金目指すダンサー半井重幸の決意 | FRIDAYデジタル

パリ五輪新種目「ブレイキン」で金目指すダンサー半井重幸の決意

2024パリ五輪新種目「ブレイキン」 「金メダル獲得までのストーリーを見てほしい」

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「ブレイキンという競技がパリ五輪の新種目に選ばれたのは最高のチャンスだと思っています。認知度が低い競技なので、僕がオリンピックで金メダルを獲得して、自分のことはもちろん、ブレイキンを知る人が増えてくれたら嬉しいです」

そうキラキラとした目で語るのは半井(なからい)重幸(20)。’24年のパリ五輪新種目・ブレイキン(ブレイクダンス)で、金メダル最有力との呼び声が高い注目のダンサーだ。

ブレイキンとは相手と一対一またはチームで音楽に乗せてアクロバティックなダンスを披露し合い、技術や創造性を競うスポーツである。半井は14歳でスポンサー契約を獲得し、プロキャリアをスタート。以来、『Shigekix』(シゲキックス)のダンサーネームで世界を舞台に戦ってきた。’18年の『世界ユース選手権』を制し、’20年には世界最高峰の大会『Red Bull BC One World Final』で歴代最年少王者となった。半井の原点はどこにあるのか。

「姉がブレイキンをしていて、小学2年生のときに、練習場についていったのがきっかけでした。見よう見まねで姉の真似をしていたら、いつしかもともと熱中していたトランポリンをやめて、のめり込んでいました。そこから一つでも技を習得したらすぐに大会に出ていましたね。当時7歳で経験もなく、負けて当然だと思っていたので、どうせ負けるなら1回でも実戦を積みたいと思い、とにかく多くの大会に出まくっていました」

高速かつ高精度な踊りの中で音楽に合わせ、動きをピタリと静止し決めポーズをする「フリーズ」が半井の持ち味。最重要視するのは音楽との調和だ。

「音楽を感じ取って踊り、アドリブで表現する『ミュージカリティ』が強みで、最も大事にしています。けれど、得意分野であるミュージカリティはおろか、すべてにおいて僕のダンスは未完成です。ブレイキンはタイムを競う競技ではなく、アートに近いと思っているので、プレーに深みを出すためにはどうすればいいか、いつも熟考しています。僕は生まれつきの天才ではありません。だから、ダンスのイメージを考え抜いたうえで、即興で表現する。そして、何回でも挑戦する。その新しい踊りを習得していく過程が楽しくてたまらない。僕はまだまだ進化の途中です」

新種目の世界王者としてパリ五輪の舞台へ。当然、プレッシャーは計り知れない。若くして挫折も経験した。

「『世界ユース選手権』で優勝し、出場権を勝ち取った’18年の『ユースオリンピック』は苦い思い出です。今までにない規模の大会で初めてブレイキンが採用されて嬉しかった半面、重圧もあった。金メダルを期待されましたが結果は銅メダル。悔しかったですが、僕にとっては更なる成長のきっかけを与えてくれたターニングポイントです」

パリ五輪の出場権をかけた熾烈な争いはすでに始まっている。半井は一日も休まず、3時間の練習に打ち込む生活を送っているという。

「まずは何が何でもパリ五輪への切符を手に入れたい。常にブレイキンのことを考えています。出場したらダンスはもちろん、一番高い表彰台へと上るまでのストーリーでも感動を生み出せるようなダンサーでありたいですね。そして、一人でも多くの人にブレイキンの魅力を知ってもらうためにも、金メダルを獲らないといけないと思っています」

パリ五輪開幕まで2年。進化を続ける半井の物語はまだ始まったばかりだ。

半井にとってブレイキンは「ライフスタイルそのもの」だという。初代五輪王者となれるか
本誌未掲載カット 半井重幸・ブレイクダンサー Next Generation Star 第2回
本誌未掲載カット 半井重幸・ブレイクダンサー Next Generation Star 第2回
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Profile
なからい・しげゆき
’02年、大阪府大阪狭山市生まれ。7歳のとき、同じくブレイクダンサーの姉・半井彩弥(24)の影響でブレイキンを始める。11歳で世界選手権を制した

『FRIDAY』2022年4月15日号より

  • PHOTO濱﨑慎治取材・文町田博鶴

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