ロシア外しに大激怒!露スポーツ選手が次々抗議の哀しい悲鳴
ロシアの各競技団体が、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に相次いで提訴している。ウクライナ侵攻に対する措置として、各国際競技団体がロシアの選手を認めない措置をとっており、それを不服としたものだ。
提訴したのはロシアのサッカー、スケート、バイアスロン、ボート、ラグビー、体操だ。体操には東京五輪個人総合銅のニキータ・ナゴルニー、フィギュアでも北京五輪ペア銀のエフゲーニヤ・タラソワ、ウラジミール・モロゾフなどトップ選手が名をつらねている。
ほかにも、ロシアオリンピック委員会もヨーロッパオリンピック委員会に、ロシアとベラルーシの選手と役員の2022年冬季欧州ユース大会への参加を認めないことなどを不服として提訴した。
スポーツ界のロシア外しに、ロシアは猛反発している。フィギュアスケート世界選手権からロシアの選手が除外されることをうけ、ロシアは「チャンネルワン・カップ」をその裏で開催。北京五輪女子シングル金メダルのアンナ・シェルバコワ、銀メダルのアレクサンドラ・トルソワ、4位のカミラ・ワリエワなどがこぞってこちらに大会に出場することから「こちらの方が重要な大会だ!」などとロシアでは声があがっていた。
しかし、選手には不安は隠せない。「チャンネルワン・カップ」で圧巻の滑りをみせた、北京五輪の金のアンナ・シェルバコワは、今後について聞かれると、「今は休みたい。状況をみていく。(混乱が続けば)私の決定に影響する」などとコメントしていた。
本音は口に出せないが、ロシアのスポーツ選手の根底には、「自分たちはウクライナの侵攻に関わったわけではない。どうか政治とスポーツを分離して考えてほしい」という気持ちがあるのだろう。
もちろん、世界のスポーツファンもそのことはわかっているのだが、スポーツの国際機関が、世界的な大会をロシアの国威発揚に利用されるわけにはいかないと警戒する事情もわかる。選手にとってもファンにとっても、解決が難しい複雑な問題だ。一日も早く、世界中がスポーツを楽しめる平和な世の中になることを願うばかりだ。
写真:AFLO