ロシア軍がウクライナへの非人道ミサイルに込めた「戦慄の狙い」 | FRIDAYデジタル

ロシア軍がウクライナへの非人道ミサイルに込めた「戦慄の狙い」

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駅に撃ち落とされたロシア軍のものとみられるミサイルの残骸。「子供たちのために」という白い文字が(画像:AFP/アフロ)

市民たちの頭上に飛来した2発のミサイル。弾道部には20の爆弾が装着されている。それぞれから1万6000もの金属片が飛び散り、人々を無残になぎ倒したーー。

4月8日、市民約4000人が集まっていたウクライナ東部クラマトルスクの駅がミサイル攻撃を受けた。少なくとも5人の子供を含む107人が死亡。100人以上が負傷したとされる。

「駅にはロシア軍の攻勢が強まる東部から脱出しようと、多くの市民が集まっていました。クラマトルスクのホンチャレンコ市長は、怒りをあらわにしています。『駅が住民の避難拠点だったことは、周知の事実だった。民間人をパニックに陥れるための意図的な攻撃だ』と。ゼレンスキー大統領も『ロシアによる新たな戦争犯罪だ』と糾弾しています。

西側諸国が特に問題視しているのが、『SS21B型』(通称トーチカ)という短距離弾道ミサイルにクラスター弾が搭載されていたこと。無数の金属片が飛散し広範囲にいる人々を無差別に殺傷する、非人道的な兵器です。不発弾が多いため、戦闘終了後も被害が拡大することでも知られます」(全国紙国際部記者)

国連のグテーレス事務総長は、4月8日に「まったく容認できない」という声明を発表。「国際的な人権への重大な違反であり、加害者は必ず責任をとらなければならない」と話した。

「ロシア軍による、非軍事施設への攻撃は今回に限ったことではありません。学校、病院、コンサートホール……電力を供給するための原発にまで砲撃を加えているんです。一般市民の被害は、日に日に拡大しています。国連人権高等弁務官事務所によると、民間人の死者は判明しているだけで1000人を超えている。亡くなった子供は、100人近くになるそうです」(同前)

「子供たちのために」の恐ろしい意味

なぜロシア軍は、非軍事施設への攻撃を強めるのだろうか。背景には、恐ろしい狙いがあるという。ロシア情勢に詳しい、筑波学院大学の中村逸郎教授が語る。

「ロシア軍による非軍事施設への攻撃は、意図的だと思います。決して偶発的なものではなく、裏にはプーチン大統領の計算がある。西側諸国への難民を増やそうとしているんです。非軍事施設が攻撃されれば、民間人は命の危険にさらされます。ウクライナ当局は、国外への避難を呼びかけざるをえません。

西側諸国、特にヨーロッパにとって難民受け入れは深刻な問題です。生活環境や食べ物の供給などで、莫大な予算が必要になる。国によっては難民に仕事を奪われたと、自国民との対立が激化しています。ロシアはウクライナ難民を大量に発生させ、受け入れをめぐり西側諸国を揺さぶり分断させようとしているんです」

4月8日の駅への攻撃では、ミサイルに「子供たちのために」という謎の言葉が白いペンキで書かれていた。中村教授は、この言葉にはプーチン大統領の恐ろしい思惑が隠されていると推測する。

「一義的には、プーチン大統領が『ネオナチ』と呼ぶウクライナ指導部の迫害から、子供たちを解放しようというメッセージにとれる。しかし私は、『子供たちを狙っているぞ』というサインだと思います。ウクライナ市民の危機感と恐怖心を煽っているんです。国内にいたら子供でも命の保証はない。『子供たちのために』、早く難民として国外へ避難しろと」

ロシア国防省は、駅への攻撃の関与を否定。ウクライナによる自作自演だと主張している。

  • 写真AFP/アフロ

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