スタッフが告白…!「爆弾男」ガーシーのテレビ業界での本当の評判
「えー……聞こえますか~?」
芸能人の裏の顔を次々晒している暴露系ユーチューバー・ガーシーこと東谷義和氏の名セリフである。雑誌やネットニュースではポツポツ取り上げられるものの、いまのところワイドショーはスルー。テレビスタッフたちはガーシー動画をどう見ているのか? ホンネを探ってみた。
★①情報番組からのアンサーはまさかの「聞こえてない」?!
まず意外だったのは、情報番組のスタッフたちの反応だ。日々、トレンドを追いかけ、世の中に発信しているはずの情報番組の人たちは当然、ガーシーをチェックしているだろうと思ったら……。
「この前、スタッフ同士で反町隆史(48)の次の”相棒”は誰になるんだろう……と予想をしてたんだけど、みんなが名前をあげたのが綾野剛(40)。田中圭(37)じゃない? って声もあった。あとは新田真剣佑(25)。私が『え! そのあたりはいま、マズいんじゃない?』って言ったら、みんなキョトンとしてましたよ(笑)」(制作会社ディレクター)
情報番組の演出陣は年齢層の高い男性が多いため、実はSNSのトレンドに弱い人が多いという。筆者も経験しているが、Instagramが流行してから約1年後にプロデューサーが会議で「今Instagramというのがあるらしいよ」と言い、女性ADたちが苦笑するという場面があった。情報番組のスタッフは局に貼りついてニュース速報をチェックせねばならないので、時間が出来ればすぐに寝るという習性がある。YouTubeを見る時間があれば寝たいので、見る習慣自体がないということもガーシーと触れ合えない一因なのかもしれない。
ただ、ガーシーは国会で取り上げられたりもしているので、情報番組のスタッフが彼の存在に気付く日は近いと見ている。
★②バラエティ番組からのアンサーは「タイミングで話していきます」?!
一方、バラエティ番組の会議では、ガーシーの話題で持ち切りだ。
「zoom会議でマイクの音声が入っていないスタッフがいたら、ガーシー風に『聞こえますか~』ってツッコむのが定着しています(笑)。芸人のミラクルひかるがすぐに自分のYouTubeチャンネルでガーシーのモノマネをしてましたが、スタッフ間では高視聴率でした」(制作会社ディレクター)
本来、テレビ向きのキャラクターであるはずのガーシーだが、芸能事務所とのお付き合いを考えると、ガーシーネタを電波にのせることは叶わなかった。会議の場だけで、スタッフたちは盛り上がっていたのだが、風向きが変わりつつある。『ロンドンブーツ1号2号』の淳がYouTubeチャンネルで「ガーシーさんとコラボするにあたり、吉本興業に反社チェックをしてもらったところ、反社じゃないという結論が出た」と話したことがキッカケだ。
「放送されるかはわからないけど、バラエティの収録現場で『ガーシーにアテンドされたことある』とカミングアウトして笑いをとっていた芸能人がいましたよ。いまのところ、ガーシーが落とした爆弾ネタそのものを扱うのは難しいけど、ガーシー自体をいじるのはOKというルールができつつある。
ガーシーが暴露を始めたキッカケである詐欺の被害者への返金が終わったタイミングで、ABEMAとかTBSの『サンジャポ(サンデー・ジャポン)』あたりでご本人登場もあり得るのでは?」(キー局ディレクター)

★③〇〇からのアンサーは「恩しかないです」
こうした中、ガーシーチャンネルをありがたく見ているテレビマンがいることが発覚した。それはキャスティングプロデューサーだ。これまで、ドラマの出演者や番組ゲストなどに呼ぶ芸能人の”身体検査”に苦心していたが、いまやガーシーチャンネルを見ておけばOK。彼がホワイトボードに名前を挙げたタレントは「キャスティング案で名前があがってもNGにしている」(キー局プロデューサー)という。
テレビ業界には「かつて、芸能プロダクションの恨みを買った男が駅のホームに3回も付き落とされた」という”逸話”もあるが、ガーシーには、ナイフのような鋭い関西弁トークで今後も芸能界の闇に斬り込んでもらいたい。
取材・文:愛田プリン
15年以上、ラジオとテレビの世界を漂流している放送作家