暴走プーチンを裏切ってクーデターを起こす「2人の中心人物」 | FRIDAYデジタル

暴走プーチンを裏切ってクーデターを起こす「2人の中心人物」

作戦失敗で責任のなすりつけ合いが始まった 旧ソ連『KGB』時代の同僚、姿を消したロシア軍トップ、新興財閥「オリガルヒ」……

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’14年、プーチン大統領とクリミア半島を視察したショイグとボルトニコフ。政権初期からプーチンを支えてきたが、反乱を画策か
’14年、プーチン大統領とクリミア半島を視察したショイグとボルトニコフ。政権初期からプーチンを支えてきたが、反乱を画策か

プーチン大統領(69)の脇に控えるこの2人に世界が注目している(写真)。右は旧ソ連の秘密警察『KGB』時代の同僚で、『FSB』(ロシア連邦保安庁)長官のアレクサンドル・ボルトニコフ(70)。左は軍トップのセルゲイ・ショイグ国防相(66)。この2人、クーデターを画策していると目される側近なのである。

ロシアの諜報活動を監視する調査報道ジャーナリストのアンドレイ・ソルダトフ氏が語る。

「クーデターを主導するのはショイグ以外考えられません。一時、姿を消しましたが、最近復帰しました。そしていま、プーチンにとっての最大の脅威となっているのが『FSB』。実際に同組織から情報が漏れていますし、プーチンに虚偽の戦況を伝えていました。一部、粛清されましたが、国内の情報を牛耳るボルトニコフをショイグが取り込む可能性が高い」

全国紙国際部デスクが続ける。

「『FSB』、『SVR(ロシア対外情報庁)』に並ぶ強力な諜報組織として『GRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)』があります。ショイグ直轄で、先の2組織と異なりプーチンへの報告義務がなく、手が届かない。ショイグは『GRU』工作員をすでにプーチンの周辺に送り込んでいると見られています」

政治的発言力が強い新興財閥「オリガルヒ」も動き出した。ロシア政治に詳しい筑波学院大学の中村逸郎教授が話す。

「ロシア最大のアルミニウム製造企業『ルサール』が反戦を表明したのを発端に反プーチンの流れが拡大しました。私は石油最大手『ロスネフチ』の社長・イーゴリ・セーチン(61)が次の指導者に担ぎ上げられると思います。彼は『ルサール』のオーナーであるオレグ・デリパスカ(54)と並ぶ側近中の側近。プーチンですら意見できない人物です。

’80年代からプーチンの私生活、政治活動を支えてきたので、プーチンの秘密をすべて握っている。ロシア経済は西側諸国の制裁で壊滅状態。軍も『FSB』もカネがありません。経済を立て直す手腕があるのは現状、セーチンだけ。経済制裁を解くための欧米とのつながり、交渉カードを持っているので、ボルトニコフやショイグはセーチンに従うほかないのです」

誰が権力の座に就こうと、求められているのは一刻も早い停戦だ。

『FRIDAY』2022年4月29日号より

  • PHOTO時事通信社

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