ラーメンが出てこない…首都高で人気の自販機にトラブル続出の残念 | FRIDAYデジタル

ラーメンが出てこない…首都高で人気の自販機にトラブル続出の残念

羽田空港では冷凍麺がそのまま出てきてしまった…

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芝浦PAに設置されたラーメン自販機「YO-KAI EXpress」。右のごみ処理機は機械で食べ残しの麺やスープを0度以下にして保存するため、悪臭や害虫などの発生を抑えられる

シリコンバレー発のラーメン自販機とは?

3月23日から羽田空港でシリコンバレー発の最新ラーメン自動販売機『YO-KAI EXpress』の稼動がはじまった。その後、同30日から首都高速芝浦パーキングエリア(以下、芝浦PA)でもはじまり、設置直後は「美味しい、面白い、すごい!」と感動の声が上がったが、なんとも残念なことに、故障が続発していたことが判明した。

筆者が芝浦PAで思いがけない光景を目にしたのは4月12日20時頃のことだった。様々な自販機が並ぶ一番奥に設置された「芝浦無人食堂」の前で、若い男性が困った様子で立っていた。どこかに電話を掛けていた。

「決済はされているのにラーメンが出てこないんです。それで今サポートに電話したんですよ。そしたら今日、ラーメンはもう出せませんので後日返金します、と。人気なのは知っていて、今日は売り切れかな?って思って来てみたんですが、味噌ラーメンだけ残っていたので『ラッキー!』って思って支払いしたんですけどね……」

そのほかにもトラブルが断続的に発生していたことを受け、芝浦PAではその3日後の4月15日に確実な点検・修理を行うため一時撤去されてしまった。

羽田空港では設置した日からトラブルが発生し、設置2日後には「次の商品提供まで最短2分から最大15分掛かる。提供時間が安定しない。現在システムを改良中」との内容が記された紙が自販機に貼られた。「冷凍のまま」出てきたラーメンも複数個あったため、4月12日には機械を丸ごと取り換えたという。

残念ながらトラブル報告が先になってしまったが、YO-KAI EXpressとはどんなラーメン自販機なのだろうか。

アメリカのフードテックスタートアップ「YO-KAI」が開発したラーメン自動販売機「YO-KAI EXpress」は、決済すればアツアツのラーメンが出てきて、塩・しょうゆ・みそ・とんこつの4種のラーメンを食べることができる。決済方法はクレジットカード、電子マネー、QRコード決済などに限られ、現金購入はできない。

2016年に創業させたCEOのアンディ・リン社長は台湾系アメリカ人で大のラーメン好き。「いつでも、手軽に、美味しいものを」をモットーに温かい食事を24時間、コンタクトレスに提供できることを売りにアメリカでも流行させ、今では50か所に設置されている。昨年冬からb8ta渋谷店で試験運用を行い、羽田空港、芝浦PAでの導入につながった。4種のラーメンも社長秘伝のレシピによって日本国内の工場で製造されているという。YO-KAI とは「妖怪」のことで、「いつでもどこでも人々を楽しませる存在でありたい」という思いが込められている。

「YO-KAI EXpress」から冷凍麺が出てきたことを嘆くTwitterの一部
エラー発生の表示が出たことを嘆くTwitter

トラブルの原因は『予期せぬ負荷』か?

日本では羽田空港、芝浦PA、期間限定で東京駅で設置されたが、この中では芝浦PAでの人気がダントツだった。1機に50食分セットされるが、3月30日の販売開始から12時間で47食を販売し、ほぼ完売状態に。芝浦PAの自販機のラーメンは1杯220g、約90秒で出てきて、1杯一律790円。ちなみに筆者がいただいた味噌ラーメンは、麺は中太麺でモチモチの食感。スープは本格的な味噌ラーメンの味だ。コーンもシャキシャキと美味しかった。

首都高速にもラーメンが食べられるPAは存在するが、店舗は大抵、午後8時~9時ごろに閉まる。夜や早朝に移動の休憩でPAを利用する人は多いが、その時間帯は温かい食事を得ること自体が難しい。芝浦PAで販売開始12時間でほぼ完売した人気ぶりは、PAの利用者がアツアツのラーメンが出てくる自販機をいかに待ち望んでいたかを物語っている。自販機製造に関わったエンジニアはトラブルの原因をこう明かす。

「推測ですが、芝浦も東京駅も多くのメディアで紹介されたこともあってお客様が殺到し、アメリカでもなかったような連続運用が続いたことで、予期せぬ負荷が、予期せぬところにかかったのかもしれません」

なお、「YO-KAI」ではラーメン自販機の稼働状態や在庫状態が分かるアプリを開発中。今夏以降に、日本専用に開発された量産型自販機を設置するタイミングで、開発中のアプリもリリースする予定だ。

これらのトラブルにYO-KAI EXpress側はどのような対応をしているのか?複数の関係者に聞いた話をまとめるとこうなる。

「日本向けの筐体(自販機本体)は、日本向けにカスタマイズした新しいモデルを世界で初めて羽田空港、首都高の芝浦PA、東京駅(期間限定)に設置しましたが、結果としていくつか予期せぬエラーが数件発生しお客様にご迷惑をおかけしたことを大変申し訳なく思っております。

『冷凍のまま調理されていない状態のものがでてくる』という事象は、4月8日夜に発生し、9日の昼頃に修理を完了した以降は発生しておりません。また『決済後にラーメンが出てこない』といった事象は、ソフトウェアアップデートの不具合などにより発生し、これらについても既に原因を特定し対策を講じております。

ご迷惑をおかけしたお客様に対しては24時間対応のコールセンターを通じて状況をお伺いし、返金もしくは次回無料でお食事いただけるクーポンを発行させていただいております」

深夜にもかかわらず、本格的な美味しいラーメンがいただけること自体、高速道路の休憩施設ではかなり嬉しいことだ。トラブルからの船出となってしまったが、羽田空港も芝浦PAも徹底的に原因を究明して修正を行い、安定して美味しいラーメンが提供される日が訪れることを願うばかりである。この故障が“妖怪たちのいたずら”なら、そろそろいたずらは終わりにしてほしいところだ。

4月15日、自販機が一時撤去され、かわりに貼り紙が出された
ラーメン自販機の一時撤去を知らせる貼り紙
正常に自販機が作動していた頃、筆者が食べた味噌ラーメン。中太麺でモチモチの食感でスープも本格的。コーンもシャキシャキと美味しい
4月12日、羽田空港では機械を丸ごと入れ替え、正常作動。写真の豚骨ラーメンは人気があり、売り切れることも
羽田空港の塩ラーメン。麺自体も美味しく、筆者イチオシ
一日も早く、ラーメン自販機のトラブルがなくなる日を願うばかりだ
  • 取材・文加藤久美子撮影加藤博人

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