首長が集う会合に参加の市長が「コロナ陽性」で茨城県に感染の懸念 | FRIDAYデジタル

首長が集う会合に参加の市長が「コロナ陽性」で茨城県に感染の懸念

県知事を囲んで「乾杯!」のあとに…

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4月23日、茨城県笠間市・山口伸樹市長の「新型コロナウイルス 陽性確認」が公表された。山口市長は茨城県市長会の会長で、5期目を務めるベテランリーダーだ。1日も早い快癒を祈りたい。

ひとつ、大きな懸念がある。山口市長はこの直前、県庁で重要な「会合」に出席していたのだ。

4月22日、茨城県水戸市の県庁内で、大規模な会議が行われた。出席者はおよそ100人。会議後の知事を囲んだ「意見交換会」では、ノーマスク飲食が行われており「市長のコロナ感染」で県政は大騒ぎに 写真:共同フォト

「山口市長は4月22日、県庁の9階講堂で開かれた会議に出席し、その後、県庁内の食堂『ひばり』で開催された『意見交換会』にも参加していました」(茨城県職員)

アルコールも出ていた

「講堂で開かれた会議」とは、茨城県内44の市長村長、各議会議長が出席する新年度の定例会議だ。県政を強力に牽引する大井川和彦知事を中心に、県内すべての自治体から、首長と議長合わせて88人(一部代理参加)、県庁幹部など20人の合わせて100人超が出席、その後、「意見交換会」が開かれた。

この「意見交換会」のようすを、出席者が語った。

「講堂での会議のあと、県庁内の食堂を貸し切りにして、会が開かれました。オードブルとアルコールが出ましたね。飲酒をともなう会合です。私が見た限り、出席していた人のほとんどがノーマスクでした」

この「令和4年度 市町村長·市町村議会議長会議」の運営を担当した県庁の「市町村課」はこう説明する。

「(市町村長·市町村議会議長会議が行われた後の)意見交換会は、会議のあと出席者にお声がけして、2階の食堂の大ホールで行いました。会議だと、予算や事業の内容など県からの説明だけで、参加者同士で話をする機会がなかなかありませんから。マスク、消毒、検温の対策をしています。立食なので座席はありませんし、とくに出欠をとっていないので、参加人数はお答えできません。最初だけ出て帰った方もいますから」

参加者によると、少なからぬ出席者がビールで乾杯をし、マスクを外し、盛んに「意見交換」がなされたという。

そしてその夜。「意見交換会」に出席していた山口市長の「コロナ陽性」が判明した。茨城県の職員が匿名でこう本音を漏らす。

「山口市長はこの日、どうも体調不良を押して会議に出席したようです。続けて、飲酒をともなう懇親会に出席した。いくら緊急事態下でないとはいえ、自治体として、市民県民に感染対策をお願いするその責任者たちの会で、万一感染が広がったとなれば、弁解の余地もありません。緩み切っていると思われても仕方がないですね…」

週末、各市長たちは検査に走った

たしかに周囲に感染が広がってもおかしくない状況だ。事実、同席していた市町村長らのなかには、「自分も感染しているのではないか…」とPCR検査・抗原検査に駆け込んだ人もいた。そして25日には、行方市の鈴木周也市長の感染が発表された(症状は軽症)。これには「やっぱり」の声があがったという。

大井川知事は2期目。県政財界から磐石の支持を得ている。Twitterでは、しきりと「コロナ対策」をよびかけているが…  写真:YUTAKA/アフロスポーツ

県庁内で、この会合の開催に異論を発する者はいなかったのか。

「ワンマンともいわれる大井川知事らは、職員がなにかを言ったとしても、聞かなかったでしょうね。当該の山口市長と知事は昵懇の仲で大井川選対の重要人物ですから、常に一緒でした。今後、県庁内で感染が出れば、行政に支障をきたす心配もあります。この先、各自治体に感染が広がったら、県全体の行政が滞る事態にもなりかねません」(前出の茨城県職員)

笠間市役所に尋ねたところ、市長はこの会合中に「軽い咳が出てきたため、途中で退席した」という。その後、病院で抗原検査を受け「陽性」が確認された。

「現在は、宿泊施設で待機しています。体調はいたって落ち着いており、電話やメールで仕事の指示を受けています。公務に影響はありません」(笠間市秘書課)

笠間市のホームページにも、同様の内容がアップされている。22日は「公務」とだけあり、県庁での飲食をともなう宴席には触れていない。また、秘書や公用車の運転手、家族なども「濃厚接触にはあたらない」という。「濃厚接触者」の定義は「必要な感染予防策なしで患者と15分以上の接触のあった者」。ノーマスクで接触してはいけないのだが、本当にずっとマスクを着けていたのだろうか…。

「政府としては引き続き、手洗いやうがい、マスクなど基本的な感染対策の徹底を求めています。大人数で、飲酒をともなう懇親会というのは禁止はできませんが、状況を考えてほしい。岸田首相は、『参院選挙までに、都内の新規陽性者数を1日2桁に押さえ込みたい』と、ことあるごとに話しています。万一にも首長クラスターという事態に発展すれば、激怒するでしょう」(厚労省職員)

今、岸田首相の最大の関心事は、景気対策でもコロナ対策でもなく「参院選に勝利すること」だ。そのために、

「このところの陽性者数が菅政権時よりはるかに多いことでコロナ対策を批判されるのを恐れ、嫌がっています」(岸田首相周辺)

保守王国には緊張感がない

笠間市の自営業の男性はこう言う。

「茨城県は、仕事で都心に通う人がコロナにかかっているので陽性者が多いのは県南だけだと説明されていましたけど。市長が、飲酒の場に出席して感染とはあきれる。今月、無投票で5選だから。長くやっているから市民をなめてる。緊張が緩んでいるんじゃないか」

緊急事態下ではないとはいえ、万一を考えて行動することが求められている昨今。保守王国・茨城県は、今夏の参院選挙も「安泰」といわれることも影響してか、首長たちに選挙前の緊張感はないのだろう。岸田政権「安泰の緩み」が地方に影響しているという指摘もある。

まずは、茨城の「首長感染」が最小限で食い止められることを祈ると同時に、感染市長たちの快癒を祈りたい。どうぞ、お大事に。

  • 取材・文岩城周太郎写真共同フォト(県庁)YUTAKA/アフロスポーツ(大井川知事)

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