広澤、濱中らOBが分析!矢野阪神が「負けすぎる本当の原因」 | FRIDAYデジタル

広澤、濱中らOBが分析!矢野阪神が「負けすぎる本当の原因」

OB&文化人が緊急放言 開幕からの連敗&最低勝率で新記録樹立 史上最弱でも見捨てないすべてのトラキチに捧ぐ!

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体全体で喜びを表す”矢野ガッツ”を批判されたころとは別人の暗さ。「人生は一度きり」「人は毎日死に向かって進んでいる。悔いなきように」と発言も変わってきたという……
体全体で喜びを表す”矢野ガッツ”を批判されたころとは別人の暗さ。「人生は一度きり」「人は毎日死に向かって進んでいる。悔いなきように」と発言も変わってきたという……

「いまの阪神には”野球の怖さ”がすべて詰まっている」

面白いほど投打が嚙み合わず、采配は常に裏目。開幕からの連敗9、史上最低勝率.063、4月にして全5球団から3タテを喰らい、自力優勝消滅のマジックが点灯。記録的なペースで負け続けている古巣・阪神の現状を、OBの広澤克実氏(60)はそう表現した。

「守護神のスアレス(31)が抜けてクローザーで苦労するとは思っていましたが、巨人にしろ、ヤクルトにしろ、どこの球団にも大なり小なりそんなウイークポイントはあるわけです。それがまさか……昨季77勝したチームですよ。普通にやれば、ここまでボロボロにはならない」

阪神が「普通にやれていない」のは、矢野燿大(あきひろ)監督(53)が「普通じゃない」からに他ならない。’03年の優勝時に4番を務めた濱中治氏(43)は「矢野監督は自ら運と流れを手放した」と分析する。

「退路を断って臨んだシーズンなのに、腹がくくれていないのです。たとえば開幕戦の大逆転負け。昨季の日本一チームのヤクルトが反撃の狼煙(のろし)をあげた重要局面で、実績のない齋藤友貴哉(ゆきや)(27)を投入しました。ポテンシャルのある若手だから、普通の試合で起用するのはいい。

ただ、開幕戦のあの場面だけはダメでした。スキを見せて流れを手放したばかりか、新外国人のケラー(29)まで躓(つまず)かせてしまった。調整不足を承知のうえで抑えを託しておきながら、厳しい場面で投げさせ、結果が出ないと見るや、わずか2試合で見切って二軍に落とした」

野手の用兵も外しっぱなしだ。

「近本光司(27)の3番はありえない。どう考えても1番バッターでしょう。3番に求められるのは打点。チャンスメークを得意とする近本にはハマらないし、彼の良さが死んでしまう」(広澤氏)

濱中氏は4番の扱いを問題視する。

「キャンプから佐藤輝明(23)と4番を争わせていた大山悠輔(27)を7番に入れたのを見て『えっ』と声が出ましたね。僕は’19年に打撃コーチとして矢野監督と一緒にやらせてもらいましたけど、あの年も得点圏打率の高かった大山をいきなり4番から降ろした。信頼関係を築けていないというか、評価が低いんでしょうね。’03年、ケガで調子が上がらなかった僕に、星野仙一監督はこう言いました。『絶対、お前は4番から動かさん』と。4番とは、そういう責任ある存在なんだ、自分で這い上がれ! というメッセージです。では、佐藤がそういう存在になったかと言えば、そんなことはなく、矢野監督は早々に2番を打たせていました」

扇の要である捕手も固定できていない。

「正捕手の梅野隆太郎(30)の扱いが雑ですよね。リード面に苦言を呈されがちですが、心配ならベンチから矢野監督が指示すればいい。3年連続ゴールデン・グラブに輝いた梅野の守備力と盗塁阻止率を軽視しすぎです。

独善的な起用法は変えない一方で、矢野監督は自分のいいところを変えました。明るさがウリだったのに、今年は別人のように暗い。選手と監督の間に距離ができているように感じます」(濱中氏)

止まらぬ放言――だが、広澤氏は虎党へのフォローも忘れなかった。

「青柳晃洋(こうよう)(28)らコロナ離脱組が戻ってくれば先発は6枚揃う。もともと中継ぎはいいから投手陣は立て直せます。5月までに大型連勝が入れば面白い。現実的にAクラスには届くと思いますよ」

『虎がにじんだ夕暮れ』(幻冬舎)など、多数の阪神関連著作がある京都芸術大の山田隆道准教授のメッセージが胸を打つ。

「すっかり順位表を見なくなりました。サトテルのホームランを楽しみに過ごしています――ってこれ、既視感ありませんか? 和田豊(59)が3割打つことが希望だったあのころと同じなんです。矢野監督の開幕前の胴上げを見て嫌な予感がしたのは、吉田義男(よっさん)(88)がエイプリルフールに優勝記者会見を開いてぶっちぎりの最下位に終わった’98年を経験しているから。宿敵なんておこがましい、ただの苦手球団・巨人のエース、菅野智之(32)に投げ勝てる青柳がいるだけ、令和の阪神ファンは恵まれていますよ」

「負けすぎた監督」の記憶も、虎党は肥やしにするに違いない。

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『FRIDAY』2022年5月20・27日号より

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