ラグビー日本代表エース松島が日本復帰へ「家族のために帰ります」 | FRIDAYデジタル

ラグビー日本代表エース松島が日本復帰へ「家族のために帰ります」

フランス『Midi Olympique』のウェブサイト『Rugbyrama』のインタビューに激白。古巣・東京サントリーサンゴリアスへの復帰が有力か

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3月26日、フランス・クレルモンでプレーする松島。4月に右肩を負傷し、今季中の復帰が微妙になった中、今回の現地報道が出た(写真:アフロ)

W杯1年前に開催国・フランスを離れる最大の理由

「ラグビーのことだけを考えるのだったら、(来年のフランス)ワールドカップまでのもう1年こっち(フランス)にいた方がいいなと思っていました。ただ、ラグビー以外の理由では、日本に帰る頃合いだと考えました」

フランス「TOP 14」の強豪クレルモン・オーヴェルニュ(クレルモン)でプレーするラグビー日本代表FB松島幸太朗は4月28日、フランスのラグビー専門紙「Midi Olympique」のウェブサイト「Rugbyrama」のインタビューに応じて、今季終了後に日本に戻ることを明らかにした。

クレルモンとの2年契約の2シーズン目だった松島の去就については、ここ数週間、現地フランスメディアでも度々取り沙汰されており、クラブと交渉中という状況だった。

一人っ子の松島はジンバブエ人の父を高校2年時に亡くしており、母は東京に住んでいる。また昨年末にインスタグラムで結婚と第一子が生まれたことを発表しており、「これからは辛い時は家族で支え合いながら、そして何よりも家族で人生を楽しみながら歩んで行くつもりです」と記していた。

同インタビューで松島は「非常に難しい決断でした。何よりも家族のための選択です。この2年間、日本を離れ、家族や友人とも離ればなれでした。クレルモンには妻も母もおらず、独りで過ごしていました」と話した通り、やはりフランスから日本に戻る理由は、母や妻、子どものことを考えての決断だったことがうかがえる。

さらに、フランスでプレーした2年間を松島は「東京で育ったので、オーヴェルニュの静かな生活に癒やされました。どこよりも早くオファーを出してくれたクレルモンでプレーしたことに全く後悔はありません。TOP 14はスーパーラグビーよりもフィジカルで戦術的なリーグで気に入っていました」と名残惜しそうに振り返った。

またフランスリーグは日本のリーグより身体的負荷も高く、9月から翌6月という長期間にわたるリーグであり、昨秋の日本代表シーズンも途中からの合流だった。また、もし松島が来年もフランスでプレーしてクレルモンがプレーオフの決勝まで進んだ場合、来年2023年の9月から始まるワールドカップの約2ヶ月前にしか日本代表に参加できない可能性もあった。

そのため日本ラグビー協会からも、来年のワールドカップで前回の日本大会で記録したベスト8以上を狙う日本代表により専念できるように、帰国してリーグワンでプレーすることを強く要望していると報じられていた。松島は「家族のため」の決断だったが、ラグビー日本代表のコーチ陣にとっては朗報と言えるだろう。

W杯1年前に開催国・フランスを離れる決断は決して簡単ではなかったはず。だがファンは松島の豪快な走りを日本で見られることを待ち望んでいる(写真:アフロ)

こうしてクレルモンを退団し日本復帰を決意した松島だが、4月10日に負傷し、全治6~8週間だという右肩を1日でも早く治してプレーに復帰することを強く望んでいる。

フランスを去る前に、もう一度、クレルモンの熱狂的なファンである「イエローアーミー」の前でプレーすることはもちろん、ラグビー日本代表は7月、日本でフランス代表と2度対戦することが決まっており、松島は「チャンスがあればそのテストマッチには是が非でもプレーしたい」と意気込んでいる。

また、同インタビューで日本のリーグワンのどのクラブでプレーするのかとも問われており、「今はまだ言えない(笑)」と話すにとどまった。ただ「強豪クラブなのか?」という質問に松島は「おそらく……」と答えていた。

やはり、松島の移籍先としては現在リーグワンで首位に立つ、7シーズンプレーした古巣の東京サントリーサンゴリアスがその有力候補の筆頭だろう。

現在、サンゴリアスのFBでプレーしているオールブラックス(ニュージーランド代表)のダミアン・マッケンジーは今季終了後に退団しニュージーランドに戻ることは確定的と見られている。フランスでプレーして、心身ともに一回りも二回りも大きくなった松島が、再び、サンゴリアスの15番としてプレーする可能性は十二分にあるだろう。

また文京区出身の松島は、東京近郊のクラブを選ぶ可能性が高く、出身の桐蔭学園高校と同じ横浜市を拠点とし、かつてサンゴリアスの指揮官を務めた沢木敬介監督が指揮する横浜キヤノンイーグルス、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安を受け継ぐ形でNTTグループが新たに創設するクラブなども候補となるかもしれない……。

いずれにせよ、来季のリーグワンで再び、松島の姿が見られることを楽しみに待ちたい。

  • 取材・文斉藤健仁

    1975年生まれ。ラグビー、サッカーを中心に、雑誌やWEBで取材、執筆するスポーツライター。「DAZN」のラグビー中継の解説も務める。W杯は2019年大会まで5大会連続現地で取材。エディ・ジョーンズ監督率いた前回の日本代表戦は全57試合を取材した。近著に『ラグビー語辞典』(誠文堂新光社)、『ラグビー観戦入門』(海竜社)がある。自身も高校時代、タックルが得意なFBとしてプレー

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