<h3>ペヤング専用のホットプレート『焼きペヤングメーカー』</h3>
<figure id="attachment_243054" aria-describedby="caption-attachment-243054" style="width: 1701px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="765dd0d3"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/05/29ce0fe8cee2b57e3d8d852a0217e59f.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-243054" class="wp-caption-text">「アイディアボックスを社内に設置して、いつでも企画を投稿できるようにしています。あとはお客様からの声も企画のヒントになります。コールセンターには、要望があればなるべくダイレクトに上げるようにお願いしていますね」（山氏）</figcaption></figure>
<p><span class="strongInContent">「『焼きペヤングメーカー』を開発したキッカケは居酒屋での笑い話でした。『インスタントのカップ焼きそばって実は焼いてないよな』って話になって。そこで帰りにカップ焼きそばを買ってフライパンで焼いてみたらすごく美味（うま）かったんです。その瞬間、『これだ！』と思いましたね」</span></p>
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<p>ペヤング専用ホットプレートという超ニッチな商品を世に送り出したのは『ライソン株式会社』（大阪府）の代表取締役、山俊介氏。同社ではほかにも直径10㎝のビッグなタコ焼きが作れる鉄板などを販売している。山氏が続ける。</p>
<p><span class="strongInContent">「当社は『世界初の商品を作る』ことを掲げてきました。ペヤングさんを選んだのは、コアファンが一番多いブランドだと考えたから。定価２９８０円（税抜き）で、現在まで５万７０００台以上を売り上げ、うちのトップセールスを記録しています」</span></p>
<p>しかし発売までは苦労の連続だった。</p>
<p><span class="strongInContent">「当初は社内でも冷ややかな目で見られました。『そんな売れるんか』とか『わざわざ焼いて食いますか』とか……。販売ルートも苦労しました。当初は大手雑貨店やディスカウントストアが置いてくれると楽観していただんですが、『こんなもの本当に売れるの？』と仕入れてくれなかった。</span></p>
<p><span class="strongInContent">転機となったのは開発資金調達のために行ったクラウドファンディングでした。50万円の予算を集める予定で行ったんですが、500万円も集まった。それで『いける！』という手ごたえが得られましたね。汎用性の高いサイズや機能を付けることも考えましたが、それでは多くの類似商品に埋もれてしまう。腹を括って一点張りで勝負しました」</span></p>
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<p>実は山氏のようにネタで作った商品が意外にもヒットするという現象が関西で続出している。アクリル板加工を専門に行う『株式会社匠工芸』（兵庫県）の代表を務める折井匠氏もその一人だ。折井氏は「コロナ禍の苦境が、ビジネスチャンスを生んでくれた」と明かす。</p>
<p><span class="strongInContent">「１０００万円の借金をして’08年に創業し、やっと商売が軌道に乗ってきたと思った矢先に新型コロナが大流行。仕事が一気になくなりました。失意の中、病院や飲食店から感染対策のパーティション作製の依頼が来るようになったんです。どうせ作るなら少しでもワクワクしたり、笑顔になれるパーティションがいいなと考えているうちに、思いついたのがＲＰＧ風パーティションでした</span><span class="strongInContent">。『２～３枚売れたらいいな』と思っていたところ、一気に300枚以上の注文が入り、製作に追われる毎日です」</span></p>
<p>交換用の蛇口パーツを中心に扱っていた『株式会社カクダイ』（大阪府）も笑いでピンチをチャンスに変えている。広報部の能島りょう氏が語る。</p>
<p><span class="strongInContent">「30年前にＪＩＳ規格という統一規格が緩和されたことで、さまざまな型が市場に出回り、弊社の商品では対応できない状態になってしまった。そこで副社長の『関西の企業らしく笑える商品を作ろう！』という方針のもと、’12年にデザイン重視の新ブランド『Ｄａ Ｒｅｙａ』がスタートしました。第１弾として蛇口本体がパンパンに膨らんだ『誰や！ メタボにしたん？』という商品を作ったところ、『Ｎスタ』（ＴＢＳ系）で取り上げられるなど大反響でした。以降、近大マグロで有名な近畿大学さんとコラボして、蛇口にマグロの握りをあしらった『まぐろ蛇口って言うてるヤツ、誰や？』など次々に新商品を発表しています」</span></p>
<p>ほかにもゲーマーに特化した商品を展開する『ビーズ株式会社』（大阪府）やエビフライにしか見えない折りたたみガサなど、エッジのきいた日用品を展開する『株式会社フェリシモ』（兵庫県）など、アイディアで勝負する企業が関西にはたくさんある。見て楽しく、使って便利なアイディアグッズを、ぜひ試したってー！</p>
<h3>毛布を着たまま動ける！『ゲーミング着る毛布「ダメ着4G」』</h3>
<p>’13年に「着る毛布」として発売していた製品をゲーマー専用にリメイク。可動域を増やしたり、指先だけ出せるようにするなど機能性を高めた。ブランドプロデューサーの川瀬隼利氏が語る。「購入殺到で今の時期からすでに来年分の予約が入っている状況です。ユーチューバーのはじめしゃちょーさんが着たことで、さらに注目されました」</p>
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<figure id="attachment_243055" aria-describedby="caption-attachment-243055" style="width: 2089px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="97978e1e"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/05/99122b35ae1238ca3aacca994c566bb2.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-243055" class="wp-caption-text">ビーズ株式会社　大阪府東大阪市　ゲーミング着る毛布「ダメ着4G」</figcaption></figure>
<h3>故人の好きな食べ物をローソクに『故人の好物シリーズ』</h3>
<p>カメヤマ株式会社　大阪府大阪市</p>
<p>芋焼酎や寿司、うな重などの食品を模したローソクを展開する。広報部の担当者がこだわりを明かす。「故人をしのぶために使っていただくローソクなので、とことんリアリティーにこだわりました。たとえば『ワンカップ大関』のデザインでは大関酒造様から本物のグラスの3/4サイズのものを提供いただき、使用しています。機能性も重視しました。ローソクのデザインに合わせて芯や炎の大きさ、自動消化加工の位置を調整しています」</p>
<p>同シリーズだけで50種類以上の商品を展開する。</p>
<p>「たとえばお寿司なら、ネタ部分が溶けると中からワサビが出てくるなどリアリティを追求しました。ローソクが減っていく様子が『故人が本当に食べてくれたようで嬉しかった』と好評をいただいております」</p>
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<p>&nbsp;</p>
<figure id="attachment_243056" aria-describedby="caption-attachment-243056" style="width: 2848px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="99d9b0d0"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/05/075da5b75191ded69f98dc4819525893.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-243056" class="wp-caption-text">カメヤマ株式会社　大阪府大阪市　故人の好きな食べ物をローソクに 『故人の好物シリーズ』</figcaption></figure>
<figure id="attachment_243053" aria-describedby="caption-attachment-243053" style="width: 2196px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="3b9be2cf"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/05/356d111152d07e8b7ebd8a2e7ae5768b.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-243053" class="wp-caption-text">カメヤマ株式会社　大阪府大阪市　故人の好きな食べ物をローソクに 『故人の好物シリーズ』</figcaption></figure>
<div data-friday-nextpage-lead="普通に欲しい！面白パーティション"></div>
<h3>コロナ対策製品にも遊び心を『飛沫防止パーティション』</h3>
<p>株式会社匠工芸　兵庫県高砂市</p>
<p>魔法陣のデザインや漫画の集中線が入ったものも販売している。「もともとアクリル板の加工を専門に行っていたため、コロナ禍でも仕入れに困ることはありませんでした。コマンドの内容は自由に変更できます。過去には整体院から『現金』『クレジットカード』といったコマンドに変えるオーダーを受けたこともありました」（折井氏）</p>
<figure id="attachment_243059" aria-describedby="caption-attachment-243059" style="width: 2059px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="659b8abb"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/05/4f5ce5ded1ef874adc4ecba348bb1a45.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-243059" class="wp-caption-text">株式会社匠工芸　兵庫県高砂市　コロナ対策製品にも遊び心を 『飛沫防止パーティション』</figcaption></figure>
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<h3>奇抜すぎるデザインの蛇口『Da Reyaアイキャッチ水栓』</h3>
<p>株式会社カクダイ　大阪府大阪市</p>
<p>大手の『<span lang="EN-US">LIXIL</span>』や『<span lang="EN-US">TOTO</span>』と差別化を図るべくデザインに磨きをかけてきた。能島氏が明かす。「アイディア出しは、基本的には副社長が直々に行っています。ただ、もちろん社内公募や大学生とのインターンシップで生まれたものもあります。製品では日常の空間の中に、いかに非日常的なものを入れるかを大事にしていますね」</p>
<p>同シリーズは今年で誕生<span lang="EN-US">10</span>周年を迎えた。</p>
<p>「飲食店から学校、市民体育館などいろいろなところで使われています。デザインを見て『面白いものを作りたい』って物作りの世界を目指す子供が増えてくれたら、より嬉しいです」（能島氏）</p>
<figure id="attachment_243057" aria-describedby="caption-attachment-243057" style="width: 2262px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="4df29157"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/05/164ba3772bf04e12b4b2378a66c86c2c.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-243057" class="wp-caption-text">株式会社カクダイ　大阪府大阪市　奇抜すぎるデザインの蛇口 『Da Reyaアイキャッチ水栓』</figcaption></figure>
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<h3>クスッと笑えるコラボ商品が多数『忖度まんじゅう』ほか</h3>
<p>株式会社ヘソプロダクション　大阪府大阪市</p>
<p>『マジックインキ』や『フエキ糊』など他企業とのコラボ商品を多く手掛ける。稲本ミノル社長が語る。「無限にある組み合わせの中で、どう自分を表現するかを考えることが好きなんです。商品は有名なのに、大阪の企業だと知られていない会社は多い。そういう商品とコラボすることで『大阪、頑張ってるで』ってことを伝えていきたい」</p>
<figure id="attachment_243058" aria-describedby="caption-attachment-243058" style="width: 2034px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="106baa8f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/05/0cedbbb3ec85757eb413733473435469.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-243058" class="wp-caption-text">株式会社ヘソプロダクション　大阪府大阪市　クスッと笑えるコラボ商品が多数 『忖度まんじゅう』ほか</figcaption></figure>
<h3>食べ物や動物を模した日用品『YOU+MORE！』ブランド</h3>
<p>株式会社フェリシモ　兵庫県神戸市</p>
<p>食べ物や動物をモチーフにしたグッズが人気。事業責任者の豊川紗代氏が言う。「毎年40～50点は新商品を発表しています。最近は他の企業とのコラボ案件も増えていますね。日常にある小さな幸せを切り取って日用品に落とし込むということをコンセプトにしているので、アイディア出しの際は生活の中の小さな気付きを大切にしています」</p>
<figure id="attachment_243052" aria-describedby="caption-attachment-243052" style="width: 2542px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="710ca73d"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/05/11df56b612081ec77bebe7cbd006c52b.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-243052" class="wp-caption-text">株式会社フェリシモ　兵庫県神戸市　食べ物や動物を模した日用品 『YOU+MORE！』ブランド</figcaption></figure>
<figure id="attachment_243051" aria-describedby="caption-attachment-243051" style="width: 1658px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="84443075"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/05/693dedc02f03a15f6fdd7845270f90a1.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-243051" class="wp-caption-text">株式会社フェリシモ　兵庫県神戸市　食べ物や動物を模した日用品 『YOU+MORE！』ブランド</figcaption></figure>
<p>『FRIDAY』2022年5月20・27日号より</p>


結束武郎（ライソン）加藤 慶（ヘソプロダクション）

ペヤング専用に作られたホットプレートなど、ネタかと思いきや実用的なアイディアグッズが最近話題だ。関西ならではのユーモアを取り入れたグッズでコロナ禍を笑って過ごしてみるのはいかが？

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