ガーシー東谷義和氏「晒す」動画停滞も鍵は“期待に応える暴露”
今から2ヶ月前、突如として始まった“暴露系”チャンネルは瞬く間にYouTube界を席捲していった。
“ガーシー”こと東谷義和氏が突如YouTubeチャンネル『ガーシーch【芸能界の裏側】』を開設し、渡部建の不貞行為やてんちむの裏話を暴露しはじめたとき、ネットユーザーの間に激震が走った。
「ガーシーを知ってるか? 『ガーシーch』を見たか?」
が合言葉のように世間に浸透しだし、同時に芸能界は騒然となった。
27年に渡って多くの芸能人をアテンドしてきたという東谷氏が、彼らの裏話を暴露するというのだから、関係者は穏やかではいられないだろう。エピソードがあるという男性俳優数十名をリストアップしてその名前を晒すと、このチャンネルに対する注目度は一気にアップ。
実際に城田優、綾野剛、大原櫻子たちのゴシップが次から次へと晒されると、再生回数は毎回150万回を超え、回によっては200万回を超えるほどに。チャンネル登録者数は回を追うたびに増え続け、ついに100万人を突破したのだった。
当初は報道を控えていた週刊誌等のメディアも、東谷氏を扱うようになり、さらには彼のものまねをするタレントまで現れて、今や“ガーシー”は社会現象と言っても過言ではない。
それから2ヶ月。ガーシーの進撃は続いている。ただ当初に比べ、勢いは失いつつあるように見える。その訳は‧‧‧‧。
渡部、城田、綾野ときて、次は誰なのかと視聴者もマスコミも期待が膨らんでいったが、リストに名前が挙がっていた有名人気俳優たちのエピソードがなかなか披露されない。そのことに苛立つ視聴者も出てきている。
その間に有料のメンバーシップが開設され、登録メンバーは即4万人超えを果たすなどガーシー人気は衰えることがなかったが、それは
「登録者が100万人を突破した記念に爆弾を落とす」
と宣言していたガーシーに大きな期待を抱いていたからなのだ。
ところが、爆弾を落とされたのはまたまた新田真剣佑。
「拍子抜け、というか期待外れでガッカリした視聴者は多いでしょう。ネットのコメント欄にも《期待して待ってたけど真剣佑!?》とか《真剣佑、興味ねえわ》という書き込みも多数見られました。またガーシーは城田や綾野、真剣佑を潰すと宣言していました。
たしかに城田はCMが飛んだりしましたがその後は特に影響はないようですし、綾野は何のダメージも受けていないようです。もし真剣佑が逮捕されたりすることがあれば“ガーシー砲”が命中となるでしょうが、今のところ警察が動いている様子はありません」(スポーツ紙記者)
その後も真剣佑に対する口撃は続いているが、“大物”の暴露は出て来ない。それどころか、綾野剛の所属事務所社長や真剣佑の知人の作家、米国人のシンガーソングライターなど、登場するのは一般人になじみがないどころか、業界人でもごく限られた人しか知らない人たち。これでは、一般視聴者が彼の話に興味を持てるわけもなく、再生回数も低迷するだろう。
実際、最近の動画再生回数は100万回に届かないこともあり、登録者数は減らないまでもメンバーシップに加入している人の中からは、
「次に何か大きな話が出なければ退会します」
という声も聞こえる。
そんな状況の中で、先日、視聴者離れがさらに進みそうな動画が公開された。そもそも東谷氏がYouTube を始めた動機は、彼の詐欺行為が暴露されたことで一斉に離れていった芸能界の友人たちに復讐するためだった。その後、YouTubeで得た収益で、自分がお金をだまし取った被害者への弁済に充てることを明らかにしている。
「YouTubeの収益は月に3000万円くらいと予想されていますが、まだ東谷氏のもとには入ってきていないようです。それで、弁済を早く済ませるために東京の美容外科医が肩代わりすることが明らかになりました。そのため弁護士に依頼して被害者と示談交渉を進めているようです。
なぜ急に弁済を進めようとしているのかというと、東谷氏が実は真剣佑に6000万円の借金があることが女性誌の報道で明らかになりました。そしてそのお金は違法賭博に使ったと本人も認めていて、違法賭博でスった金額はおよそ3億円だといいます。そのためYouTube の収益が借金返済に回されて被害者に弁済されないのではないかと危惧した被害者たちが『被害者の会』を作る動きがあるとか。もし被害届が受理されれば、最悪の場合、逮捕される可能性さえ出てきます」(前出・スポーツ紙記者)
刑事告訴されたらYouTubeは続けられなくなる可能性が高い。それを恐れているのだろう。
東谷氏が言うには、示談交渉は順調に進んでいて、8割近くが示談に応じているが、残り2割の被害者たちと連絡が取れない状況だという。そしてここにきてその人たちが、示談に応じないで東谷氏を告訴しようとする動きがあるという。
「あくまで東谷氏が言っているだけなのですが、真剣佑サイドかあるいは東谷氏を排除したいと考えている芸能事務所が警察権力を使って一部の被害者を取り込んで告訴させようとしている…というんですね。東谷氏はYouTube を止められるのをかなり恐れているようで、その被害者たちに示談に応じるように必死に訴えています。
挙げ句の果てに示談に応じなければ、自分に危害を加える加害者と認め、名前や住所を“晒す”とまで言いました。何をか言わんやですね。この時の動画では弁護士とコラボしているのですが、弁護士が彼を諫めなかったのには驚きました。“不当逮捕”“警察と徹底的に戦う”などと発言していましたが、何か狼狽えているようにも焦っているようにも見えました。この発言に関しては後日、反省動画を公開し訂正していましたが、被害妄想が強く、なんだか哀れに見えてきました」(ワイドショー関係者)
ある種アウトロー的な魅力で視聴者を引き付けていた東谷氏だが、今回の「晒す」発言でファン離れが加速するかもしれない。また視聴者の多くは芸能人の裏話を期待している。自分が行ったことの後始末について発信されても興味を抱く人はいないだろう。
そろそろ本筋に戻ってもらいたいと思っていたところ、先日の動画で、次の“爆弾投下”が予告された。彼は「かなり大きい」と言っており、ガーシーファンの期待は膨らんでいるだろうが、果たして視聴者の期待を裏切ることなく、満足させることはできるのだろうか――。
文:佐々木博之(芸能ジャーナリスト)
宮城県仙台市出身。31歳の時にFRIDAYの取材記者になる。FRIDAY時代には数々のスクープを報じ、その後も週刊誌を中心に活躍。現在はコメンテーターとしてもテレビやラジオに出演中