流行語大賞も受賞したナニワの「コラボグッズ発明王」が語る野望 | FRIDAYデジタル

流行語大賞も受賞したナニワの「コラボグッズ発明王」が語る野望

関西の様々な企業とコラボしてはヒット商品を連発する、いま注目の企業の社長が明かす

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今まで手掛けてきた商品に囲まれた稲本ミノル社長。手に持つのは、流行語大賞にも選ばれた看板商品の『忖度まんじゅう』だ
今まで手掛けてきた商品に囲まれた稲本ミノル社長。手に持つのは、流行語大賞にも選ばれた看板商品の『忖度まんじゅう』だ

デカデカと『忖度』と刻まれたまんじゅう、液状のりソックリのはちみつ……。アイディアで関西を沸かす、新進気鋭の企業が注目を集めている。

仕掛けているのは『ヘソプロダクション』(大阪府)の社長・稲本ミノル氏だ。液状のりの『アラビックヤマト』の本物の容器を使い、中にはちみつを入れた『はちみつアラビックリ!?ヤマト』や、マジックインキの中にインクではなく様々な味のふりかけを入れた『マジックイン○○』などのヒット商品を手掛けている。

まんじゅうに大きく『忖度』と書かれた『忖度まんじゅう』は、2017年に流行語大賞を獲得した。2014年の会社設立以降、常に話題を提供し続ける秘密を、稲本氏が語る。

初めて手掛けたコラボである『とび出し!うまい棒や』。『飛び出し坊や』はほかにも靴下やタオルなど、様々なコラボ商品を展開する
初めて手掛けたコラボである『とび出し!うまい棒や』。『飛び出し坊や』はほかにも靴下やタオルなど、様々なコラボ商品を展開する

「最初に手掛けた商品は『飛び出し坊や』のコラボ商品でした。『飛び出し坊や』は、みなさんが一度は目にしたことがあると思う、道路への飛び出しに注意を促す少年の形をした看板です。実は滋賀県の久田工芸さんが版権を持っているんですよ。それを『うまい棒』のパッケージに使い、『飛び出しうまい棒や』として売り出しました(笑)。

この『飛び出し坊や』もそうですが、認知度はあるけど関西の企業だということは知られていない会社ってあるんです。そういう企業とコラボすることで『関西、頑張ってるで』ってことを伝えていきたい。いいものを作ってるメーカーってどっかないかなってずっと探していますね」

その後も他企業とのコラボやオリジナルグッズの販売を手掛けてきた稲本氏。アイディア出しはどうやって行っているのか。

「基本的には掛け合わせです。無限にある組み合わせの中で、自分をどう表現していくかを考えるのが好きなんですよ。アイディアの出し方も特徴的なことはありません。とにかく考える。もう限界やなっていうとこまで考え抜いたら、一回全部放り出して、まったく別のことを考えるんです。基本的にはその繰り返し。食事をしながら、仕事しながら、1日中ずっと考えています」

掛け算を行う要素は商品だけにとどまらない。注目されるキッカケとなった『忖度まんじゅう』では、販売する場所にもこだわった。

「安倍政権を皮肉った商品だからこそ、鉄道会社が運営するデパートなどで売ろうと考えました。鉄道関係って自民党寄りのところも多いから、そこを崩せたらより広がっていくなって思って。もちろん最後までやってくれない企業もありました。『うちは出来ん。なんぼ売れてるのがわかってても出来ん』って言われて。『ホンマに忖度やな』と思って(笑)。自分たちで企画から販売場所の営業まで仕掛けられるのは、他の会社にはない強みだと思います」

稲本氏曰く「今までで一番バズった」と語る『はちみつアラビックリ!?ヤマト』。ホンモノの容器を使うなどこだわりが詰まった商品は、発売に1年を要したという
稲本氏曰く「今までで一番バズった」と語る『はちみつアラビックリ!?ヤマト』。ホンモノの容器を使うなどこだわりが詰まった商品は、発売に1年を要したという

批判にさらされたこともある。『はちみつアラビックリ!?ヤマト』は発売前から「見た目が紛らわしいので誤飲したらどうするんだ! 今すぐ販売を止めろ」とSNSで大炎上した。

「発売前からクレームの嵐でした。プロデュースした『ヤマト』が心折れるんちゃうかなって。すげえ相談しました。ただ社長が腹を括ってくれたから発売にこぎつけられた。ネットで予約を受け付けると1000個が3分で完売。大ヒット商品になりました。リスクも承知で踏み込まないとヒット商品は作れない。これは会社を立ち上げる前からずっと変わらない僕の信条です」

批判を恐れず、次々にアイディアを形にしていく稲本氏。最後にこれからの野望を明かしてくれた。

「会社設立時から関西の企業をプロデュースするというテーマを掲げてきました。ただ2年前ぐらいからは日本の良いものを世界に届けたいって思いが強くなってきました。これからは関西のみならず、全国のいろんな企業とコラボしていきます」

世界中を笑顔にするため、挑戦は続く。

  • 写真加藤慶

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