末松広行農水事務次官 部下の女性に「粘着メール&キモい電話」 | FRIDAYデジタル

末松広行農水事務次官 部下の女性に「粘着メール&キモい電話」

出世したからセクハラ&パワハラをバラされた!? 事務次官&女性職員を直撃!

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末松氏は本誌の直撃に、「(パワハラを告発して)私を次官にしたくない人がいる」とカメラ目線で語った
末松氏は本誌の直撃に、「(パワハラを告発して)私を次官にしたくない人がいる」とカメラ目線で語った

「あの人が起こしたパワハラ事件は、省内では有名な話。それだけに、事務次官就任には驚きました。あんな人がトップになっていいのか。そう思っている職員は少なくありません」(農水省男性職員)

テレビ朝日の美人記者にセクハラを繰り返し、懲戒処分となった福田淳一前財務事務次官の記憶も新しいなか、またしてもエリート官僚のハラスメント事件が発覚した。

今回、新たに明らかになったのは、またしても事務方トップ。今年7月に農水事務次官に就任したばかりの末松広行氏(59)だ。

東大法学部卒業後、’83年に農水省に入省した末松氏は、’98年に農水大臣秘書官、’10年に林野庁林政部長、’14年に農水省関東農政局長と、絵に描いたような出世街道を歩んできた。

そんなエリート中のエリートがハラスメント事件を起こしたのは、総理官邸に内閣参事官として出向していた’03年頃のことだ。当時は無名の官僚だったため、末松氏の事件は表沙汰にはならなかった。だが今回、事務次官に就任したことで、改めて過去の不祥事が明るみに出ることとなった。

本誌は約半年に及ぶ取材の末、末松氏からハラスメントを受けていた被害女性を特定。彼女から相談を受けていた、親しい同僚から話を聞くことができた。

「末松さんは官邸に出向する前、総合食料局食品産業企画課の食品環境対策室長というポストに就いていました。官邸出向後、彼はその企画課時代の部下に対し、1年以上にわたってセクハラ・パワハラを繰り返したんです」

末松次官が元部下の女性職員・A子さんに行ったハラスメントは、極めて陰湿なものだったという。

「大量のメールを送りつけたり、電話をくり返してA子を食事に誘っていました。メールや電話が来るのは決まって勤務時間外、ときには深夜2〜3時だったこともあります。しかも誘い方が狡猾で、『仕事の打ち合わせがあるから今すぐ来い』などと呼び出すんです。以前の上司、しかもすでに末松さんはホープと呼ばれていただけに、A子は逆らえなかった」(同前)

毎日のように続く呼び出しに耐えきれず、A子さんはメールを無視するようになった。すると決まって、末松氏から執拗に電話があり、「なぜ返信しないんだ!」と烈火のごとく怒鳴られたという。

「休職寸前まで精神的に追い詰められたA子は、ついに人事部へ駆け込んだ。でも、当時はまだハラスメントの概念があいまいだった時代。相談は聞いてくれましたが、人事部は具体的な処分や指導はしてくれませんでした。結局、深夜のメール&電話攻撃は、末松さんがA子に飽きるまで続きました」

仕事にかこつけて、深夜にメールや電話で食事に誘っていたのが事実だとすれば、それは明確なパワハラでありセクハラだ。これらのハラスメント行為について、本誌はA子さん本人を取材。彼女は事務次官のセクハラ・パワハラを否定はしなかったものの、「お話しすることはできません」と、力なく繰り返した。

では、もう一方の当事者である末松事務次官はどうか。深夜、都内の公務員宿舎に帰ってきた末松氏に直撃した。

――A子さんをご存知ですよね。

「はい」

――過去にセクハラやパワハラがあったと聞いています。

「それは本人が言っているんですか? もし本人が問題だと思っているなら、真摯に受け止めなければいけないと思うんですけど。彼女ってすごい優秀で、これからも働いてもらいたい人だから」

――パワハラをした記憶はない?

「ないです」

――A子さんは当時、人事部にも相談しています。注意などはありましたか。

「全くないです。そもそも、そんな昔の話をどうしてあげつらう必要があるんでしょうかね」

末松氏はそう答えた後、「いかに部下に慕われているか」、「(A子さん本人が)傷ついたと言っているなら次官を辞める」という旨の演説を約80分にわたり記者に聞かせ、自宅へと帰っていった。

農水省は本誌の取材にこう回答した。

「末松が官邸参事官であったときに、そのような事案があったとは承知していません。また、これまでそのような事案で処分を受けたことはありません」

――A子さんは人事部に相談していたが。

「そのような事案があったとは承知していません」

1年にわたって「粘着メール」や「キモい電話」「脅しの電話」をしておきながら「記憶にない」とは、苦しい言い逃れではないか。何年経とうと、ハラスメントを受けた被害者の心の傷が、完全に癒えることはない。そのことは、今年起きた数々のセクハラ・パワハラ事件からも明らかだ。

A子さんも「若手のホープ」として知られる存在だっただけに、末松氏の事件は省内で有名だったという
A子さんも「若手のホープ」として知られる存在だっただけに、末松氏の事件は省内で有名だったという
本誌の直撃に足を止め、真摯に対応してくれたA子さんだが、質問には「お話しできません」と繰り返した
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末松氏の演説は約80分にも及んだ
末松氏の演説は約80分にも及んだ
「(人事部からの注意などは)全くないです。そもそも、そんな昔の話をどうしてあげつらう必要があるんでしょうかね」(末松氏)
「(人事部からの注意などは)全くないです。そもそも、そんな昔の話をどうしてあげつらう必要があるんでしょうかね」(末松氏)
  • 撮影田中利勝写真時事通信(農水省外観)

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