日本を盛り上げる次世代の主役たち バドミントン・齋藤駿 | FRIDAYデジタル

日本を盛り上げる次世代の主役たち バドミントン・齋藤駿 

桃田賢斗も成しえなかった高校選抜3冠を達成 磨き上げたスマッシュを武器に、日本人男子初の五輪金メダルを目指す

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Profile
さいとう・しゅん/’04年、新潟県生まれ。4歳からバドミントンを始め、各年代の日本代表にも選ばれる。スマッシュを主体とした攻撃的なプレースタイルを得意とする

3冠は入学当初からの目標でした。もちろん自信はありましたし、獲らなければいけないという使命感もあった。だからこそ優勝できたときは、ホッとしましたね」

まだあどけなさを残す笑顔で偉業を振り返るのはバドミントン男子の齋藤駿(17)だ。今年3月に行われた高校選抜で男子シングルス、ダブルス、団体の全種目で優勝を果たし、3冠を達成した。日本のエース・桃田賢斗(27)でさえ成し遂げられなかった快挙だった。

「一番勝ちたかったシングルスでは、東北大会予選で敗れた相手と、決勝の舞台で再戦しました。ただ予選で負けていた分、気負うことなく挑戦者の気持ちで挑むことができた。大会を通じて一番楽しめた試合でした」

武器は長い手足を活(い)かした強打だ。

「スマッシュは2種類を打ち分けています。大きな弧を描くようにスイングして、力を最大限、シャトルに伝えるパワーショットと、スイングはコンパクトにして、なるべく高い打点で打つことで角度を付ける鋭角ショットの二つです。入学してから上半身中心のウエイトも増やしました。そのおかげで、よりパワフルなショットを打てるようになったと思います」

小学生時代から常に同世代でトップの成績を残してきた。中学3年生のときには全国大会のシングルス部門で優勝。桃田賢斗も通った、ふたば未来学園(福島県)に進学した。しかし高校では、初めて挫折を経験したという。

「忘れられないのは高校1年生で出場したインターハイです。中学まではスマッシュを打てばだいたい決まっていたんですけど、高校では通じなかった。どれだけ打っても決まらないし、守りに回ったらやられるし……。今までは好きなようにやっていたら勝てていたので、本気で考えたことがなかったんです(笑)。プレーで悩むなんて、初めての経験でした」

成長のヒントは高校1年生で初めて参加した日本代表合宿にあった。齋藤はこのとき、「ある違和感」に気づいたという。

「トップ選手って、とにかく試合が長いんですよ。自分の試合時間はだいたい30~40分くらいです。ただ、皆さん1時間以上プレーしている。『なんでだろう?』と思って話を聞くと、ラリーをすごく重視していたんですね。極端な話、僕は今まで、上がったシャトルはすべてスマッシュしていました。でも、あえて大きく返したり、コートの前に落としたりして相手を動かす中で、得意・不得意を見極めることができると学んだんです。そのうえで自分の得意なショットを活かすにはどうするかを考えることで、相手に応じてプレーを変えられるようになりました。次の目標は有利な状況で得意のスマッシュを打てるよう、シャトルの配球力を上げること。課題は山積みです」

バドミントンについて熱弁をふるう一方、ひとたびコートを出れば、高校生らしい悩みを抱える。

「勉強が本当に嫌いで(笑)。化学や数学はまだ好きですが、国語は苦手。とくに古文漢文なんて目も当てられないです。
オフはもっぱらユーチューブを見ています。最近はユーチューバーの『おるたなChannel』とお笑いコンビの『ジャルジャル』がお気に入りです。シュール系の笑いが好きなんですよね」

次期エース候補として進化を続ける齋藤。最後にこれからの”野望”を聞いた。

「オリンピックのシングルスで金メダルを獲りたい。’24年のパリ五輪、遅くともその次のロサンゼルス五輪(’28年)では実現したいと思っています。これからも自分らしい攻撃的なプレースタイルに磨きをかけて、必ず実現してみせます」

世界の頂点を獲るその日まで、歩みは止めない。

普段は物静かだが、試合中はド派手なガッツポーズを見せることも。集大成となるインターハイでも3冠を狙う
本誌未掲載カット 齋藤駿・バドミントン Next Generation Star 第9回
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『FRIDAY』2022年6月17日号より

  • PHOTO會田 園

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